カヌースラローム

オリンピックでのカヌースラロームでは、カナディアンとカヤックが実施される。カナディアンでは、艇内でひざまずきながら、ブレードがひとつのシングルブレードパドルを艇の片側だけでこぐ。カヤックは艇内に座ってダブルブレードパドルを使用する。

スラロームは、人工の急流コースで行われる。選手は、コース上に18～25か所設けられたゲートと呼ばれるポールの間をできるだけ素早く通過しなければならない。同時に、ゲートを通過できなかったり、ポールに接触したりすることで与えられるペナルティにも注意が必要だ。高度な集中力、素早い反応、繊細なテクニックが要求される。

パリ2024では、スラローム競技の新たな種目としてカヤッククロスがデビューする。これは4艇のカヤックが同時に競い合うもので、急流の中でスラロームレースを展開する。

カヌースラロームは、1972年、ミュンヘンオリンピックでデビュー。続く4大会では実施されなかったが、1992年のバルセロナ大会から毎回開催されている。ヨーロッパ諸国の選手がこれまでのオリンピックで大きな成果を挙げており、メダルの90%はそれらの国が獲得している。