フアン・ディエゴ・ガルシアは、5歳で初めて道場に入ったとき、自分の居場所を見つけたと思った。健常者の相手を負かすたび、他の子供たちは「彼には腕がないのに、どうやって勝ったんだろう?」と不思議がった。彼はいつでも、自分には何でもできるのだということを、自分自身に、そして周りの人たちに証明してきた。パラテコンドーでメキシコ初の世界チャンピオンとなった彼は、この競技が初登場する東京2020パラリンピックに国と故郷を代表して挑むにあたり、これまで以上にハードにトレーニングに励んでいる。