新・国立競技場竣工式で安倍首相、小池都知事らが祝辞 TOKYO2020メイン会場完成
12月15日、TOKYO2020(東京オリンピック・パラリンピック)のメイン会場となる、新たな国立競技場の竣工式が行われ、安倍晋三内閣総理大臣や小池百合子東京都知事ら関係者が参加した。
1964年の東京五輪のメイン会場だった旧・国立競技場に代わる施設として生まれ変わった新・国立競技場は、全体使用量約2000平方メートル分となる、全国47都道府県から調達した木材を屋根などにふんだんに用いるだけでなく、冷房装置を使わない暑さ対策システムや、モザイク模様の観客席など、日本の土木建築技術の粋を集めた特徴的な会場に仕上がった。
TOKYO2020では五輪・パラの開閉会式、陸上競技、五輪のサッカーの会場として使われる。
同競技場は、平成27年8月の関係閣僚会議で整備計画が決定され、約4年半前の月日のなか、途中設計案の見直しなどを挟みながら、無事完成に至った。安倍総理はすべての関係者に感謝するとともに「オールジャパンで作り上げた」と評した。さらに、来年の東京五輪・パラリンピックに向けて「夢と希望を分かち合い、我が国の未来を切り拓いていく大会にしなければなりません。このスタジアムはまさにその舞台として相応しい」と、開催国の首相として自信の言葉を述べた。
小池百合子都知事も「もう今からその姿が目に見えるようでございます」とTOKYO2020開催への期待感を口にし、新・国立競技場を中心とした「神宮の杜」が東京都のスポーツのレガシーとなるとし、引き続き、関係各所と連携を取って本番に備えたいとした。
また、東京オリンピック・パラリンピック競技大会担当大臣である橋本聖子参議院議員は、スピードスケートおよび自転車競技の元オリンピアンとして世界中の会場に立ってきた経験から「木材をふんだんに使用した温かみを感じるこの施設は、世界に誇るべき競技場」と述べた。
新・国立競技場では、12月21日(土)にオープニングイベントとなる「HELLO, OUR STADIUM」が開催される。同イベントではドリームズカムトゥルーや嵐のライブに加え、性別や障がいの有無を問わずにチームを組んで行う特別レース「ONE RACE」を実施。桐生祥秀ら日本短距離勢やウサイン・ボルトやパラアスリートが参加する。