開心那、草木ひなのがワンツーフィニッシュ! スケートボード・パーク世界選手権2023

パリ 2024

開心那、草木ひなのがパリ2024オリンピック予選を兼ねたスケートボード・パーク世界選手権2023女子決勝を圧倒し、1位、2位のワンツーフィニッシュを飾った。男子パークは永原悠路が7位となった。

A female skateboarder clutches her helmet and smiles while celebrating her victory.
(Jennifer Lorenzini/Reuters)

10月8日に最終日を迎えたスケートボード・パーク世界選手権2023で、女子パーク決勝では東京2020オリンピック銀メダリストで15歳の開心那(ひらき・ここな)が95.54点をマークして自身初の世界選手権優勝を飾った。シード選手として準々決勝から出場した開は、準々決勝、準決勝を首位で通過するなど大会を通じて高パフォーマンスを見せ、見事、世界王者に輝いた。

パリ2024オリンピック予選2戦で4位が続いていた、同じく15歳の草木ひなのが準優勝(93.20点)でついに表彰台に立ち、東京2020金メダリストの四十住(よそずみ)さくらは83.53点で8位となった。銅メダルは90.80点のミナ・ステス(アメリカ合衆国)。

現地時間午後5時に始まった女子パーク決勝。準決勝を首位で通過して決勝では8人のうち最終滑走者として登場した開は、1本目のランで92.08点をマークして暫定首位に。92点を上回る高得点だけに、このまま試合が終わるかと思われたが、世界選手権・決勝の戦いはそう簡単に終わらない。

しかも開の対抗馬として名乗りを上げたのが日本代表の草木である。

7番滑走の草木は、1本目のランで転倒して18.46点に留まっていたが、2本目のランで540(1回転半)など技を組み込んだ力強いランで93.20点をマークすると、開の点数を上回って暫定首位。だが、その直後の8番手にランを行った開は、草木のパフォーマンスに応戦するかのように、1本目のランをアップグレードしてバックサイドキックフリップ・ノーグラブを組み込んで94.54点で再び首位の座を奪還。全選手が3本目のランを終えても開のスコアを上回る選手は現れず、開の優勝が決まった。

2022年の世界選手権で銀メダルを獲得していた開は、決勝後のインタビューで「初めて世界チャンピオンになれたのですごい嬉しいです」とし、「1本目と2本目であそこまで点数を出せてびっくりました」と話すと、2本目のバックサイドキックフリップについて、「やる前、少し緊張したんですけど、2本目ですぐ乗れたのでよかったです」と続けた。

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男子は永原悠路が決勝7位

女子パークに続いて行われた男子パーク決勝には永原悠路(ゆうろ)が登場。8人中4番滑走となった永原は、決勝1本目で前日の準決勝1本目で転倒したバックスミスを決めたものの、その後12秒を残して転倒し1本目のスコアを72.76点とした。2本目は、滑走前に左手を上下させる仕草で会場を盛り上げつつ自らの士気を高めてドロップイン。気持ちのよい滑り出しを見せたが、残り20秒のところでキックフリップインディが決まらず59.45点となり、この時点で暫定5位。3本目に望みを託した。

3本目では、高いエアのキックフリップインディを皮切りに気合いの感じられるランで次々と技を決めていく。しかし、残り10秒でパーク中央のボルケーノと呼ばれるセクションを使った技で転倒。完璧なランを披露することはできなかったが、永原はやり切った感のにじむ笑顔を浮かべて両手を上げて観客の声援に応えた。このランで得点を78.68点に更新し、7位となった。

優勝は94.03点のギャビン・ボットガー(アメリカ合衆国)、2位は91.90点のルイジ・チニ(ブラジル)、3位は91.34点のテイト・カリュー(アメリカ合衆国)。

スケートボード・パーク世界選手権2023、ライブ配信情報

10月7日に予定されているWSTローマ・パーク2023世界選手権の準決勝、8日の決勝の模様は、Olympics.comのオリンピックチャンネルオリンピック公式アプリなどで配信される。この大会は、パリ2024オリンピック予選をかねて行われ、最終順位に応じて選手たちにはオリンピックランキングポイントが与えられる。

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