セルビア・ベオグラードで行われているレスリング世界選手権2023は9月21日に大会6日目を迎え、女子53kg級、62kg級、68kg級、72kg級の3位決定戦・決勝が行われ、前日にパリ2024日本代表選手に内定した53kg級の藤波朱里(あかり)が優勝、62kg級の元木咲良(さくら)が準優勝となった。
また3位決定戦に回っていた72kg級の森川美和は、ケンドラ・ダッハー(フランス)を相手に接戦を繰り広げ最終的に4-2で勝利。同じく3位決定戦に回っていた68kg級の石井亜海(あみ)はイリナ・リンガシ(モルドバ)に敗れた。
53kg級の藤波は東京2020銅メダリストのワネサ・カラジンスカヤ(中立選手)を相手に開始早々から積極的にタックルで攻め、第1ピリオドを6-0とすると、第2ピリオドも攻めの姿勢を崩さず4分43秒でテクニカルスペリオリティ(10-0)で自身2度目のシニア世界選手権での金メダルを掴んだ。
勝利を決めた藤波は、父・俊一コーチと共に日の丸を掲げてウィニングランをして喜びを分かち合った。
決勝後のインタビューで、藤波は「世界選手権で優勝したらふたりで(ウィニングランを)したいなと思っていたので、それをすることができて良かったです」と語った。
「去年は怪我で出られなくて、悔しい思いをした。去年は『来年の世界選手権では必ず自分が優勝して、その後、パリオリンピックでは自分が優勝する』と決めていたので、まずひとつ目の世界選手権で優勝することができて嬉しいです」
「自分がオリンピック行けるというのは、実感がわかないんですけど、自分だけではできなかったことだと思うので、たくさんの人に感謝したいです」
「自分はまだまだ弱くて、だけど注目してもらって、もっともっと強くならないといけないというか、もっともっと頑張っていきたいなという思いです」と続けた。