イタリア・ローマ郊外のオスティアで開催中のスケートボード・パーク世界選手権が最終日を迎えた9月22日、女子決勝が行われ、ライカ・ベンチュラ(ブラジル)が世界王者に輝いた。2位は草木ひなの、3位はナイア・ラソ(ブラジル)。草木は同地で行われた2023年の世界選手権に続き、2度目の準優勝となった。
日本から出場していた菅原芽依(めい)は惜しくも表彰台を逃し4位、長谷川瑞穂が5位、貝原あさひが6位だった。
決勝後、草木はOlympics.comのインタビューに応え、「(3本目で)フリップインディ乗れたのはすごい嬉しかったんですけど、1本目のサランラップで1発目でミスってしまった。あそこでしっかり乗れてたら、3本目もっと高いラン出せたのかなと思います」と戦いを振り返り、次の目標として「世界で1番になることです」と力強く語った。
草木ひなの、麒麟の川島の言葉「緊張もするさ成功が近いんだから」を力に
草木は1本目の最初のトリック(サランラップ)で転倒してスコアが2.76点にとどまったものの、2本目はミスなく滑り切ると両手をあげてガッツポーズを見せる会心の出来。このランに89.58点が与えられ、首位に立っていたベンチュラ(93.73点)に続く2位に浮上した。
決勝の8人が2本目を滑り終え、最後3本目のランを迎えた時点で、首位はベンチュラ、2位が草木、3位が菅原の順位。
4番滑走のベンチュラは序盤で転倒し得点を更新できず終了。彼女の持つ93.73点を他の選手が追いかける中、5番滑走の長谷川、6番滑走の菅原が挑んだものの、中盤で転倒して得点の更新はならなかった。
一方、7番滑走の草木は3位以上が確定した中で3本目をスタートすると、2本目のランで決めた540のほか、キックフリップインディを追加して45秒のランをフルメイク。逆転となるかが注目されたが、映し出された得点は91.44点で2.29点届かず暫定2位。頂点には届かなかったものの、自分の滑りに満足したかのような笑顔を見せた。
最終滑走のラソは5位に沈んでいたものの、攻めの滑りを見せて90.14点を叩き出して3位に躍り出て、女子決勝が終了した。
草木は、「1本目ミスってしまって、2本目のときにすごい緊張というか、心臓がバクバクしていて、(お笑いコンビ)麒麟の川島さんの言葉で、『緊張もするさ成功が近いんだから』という言葉があって、それを言い聞かせた」と緊張をうまくコントロールしながら高得点に繋げた。
また、大会のDJからも力をもらったことを告白。決勝の前に「パークの前に着いたらDJの人に、『好きな音楽はなんだ』って聞かれて、今日はテンションを上げる曲にしようかなと思ってて、ワンオク(ONE OK ROCK)の『じぶんロック』っていう曲を聞くから、それを見せたら、2本目それをやってくれてて、ナイスDJみたいな感じでした」と、楽しみながらランに挑めたことを語った。
男子パークはオウグスト・アキオが優勝!
女子に続いて実施された男子パーク決勝では、パリ2024銅メダルのオウグスト・アキオ(ブラジル)が3本目のランで93.53点をマークする勝負強さを見せ、世界王者に輝いた。
2位はペドロ・バロス(ブラジル)、3位はビクトル・ソルムンド(デンマーク)。
女子パーク決勝の結果
- ライカ・ベンチュラ(ブラジル)93.73
- 草木ひなの(日本)91.44
- ナイア・ラソ(スペイン)90.14
- 菅原芽依(日本)88.56
- 長谷川瑞穂(日本)86.45
- 貝原あさひ(日本)85.14
- ナナ・タブレ(フランス)82.49
- リリー・ストラカン(英国)51.47
男子パーク決勝の結果
- オウグスト・アキオ(ブラジル)93.53
- ペドロ・バロス(ブラジル)90.72
- ビクトル・ソルムンド(デンマーク)90.58
- ルイジ・チニ(ブラジル)87.49
- エゴイツ・ビフエスカ(スペイン)86.91
- ハンパス・ビンベリ(スウェーデン)85.18
- アレッサンドロ・マッツェッラ(イタリア)75.58
- カラニ・コーニック(ブラジル)2.77
スケートボード・パーク世界選手権2024の日程・ライブ配信情報
9月15日からの3日間で公式練習が行われ、18日から予選が始まる。21日の準決勝、22日の決勝の模様はワールドスケートのウェブサイトでライブ配信が予定されている。
9月18日
- 9:00〜13:30(日本時間16:00〜20:30)女子予選
- 13:40〜14:25(日本時間20:40〜21:25)女子・男子シード選手公式練習
9月19日
- 9:00〜12:35(日本時間16:00〜19:35)男子予選ヒート1〜4
- 12:40〜13:25(日本時間19:40〜20:25)女子・男子シード選手公式練習
- 13:30〜17:05(日本時間20:30〜翌0:05)男子予選ヒート5〜8
9月20日
- 9:00〜14:55(日本時間16:00〜21:55)女子準々決勝
- 15:00〜20:55(日本時間22:00〜翌3:55)男子準々決勝
9月21日
- 15:35〜17:25(日本時間22:35〜翌0:25)女子準決勝
- 18:35〜20:25(日本時間翌1:35〜翌3:25)男子準決勝
9月22日
- 18:15〜19:00(日本時間翌1:15〜2:00)女子決勝
- 19:20〜20:05(日本時間翌2:20〜3:05)男子決勝
- 20:20~20:40(日本時間翌3:20~3:40)表彰式