きょうだいで活躍! ノルディック複合の渡部兄弟#StrongerTogether

日々の激しい練習をこなして掴んだオリンピックの舞台。苦しいときも、つらいときも、兄弟姉妹がいたからこそ乗り越えられることもあったのではないだろうか。Olympics.comでは北京オリンピックに出場する日本人きょうだいアスリートをシリーズで紹介する。

1 執筆者 Chiaki Nishimura
WATABE brothers
(Getty Images)

夏に行われた東京2020オリンピックで、柔道の阿部兄妹やレスリングの川井姉妹の活躍が日本を沸かせたように、**北京2022冬季オリンピック**に出場する選手の中にもきょうだいで切磋琢磨してオリンピック出場を決め、北京の舞台で輝くアスリートがいる。

シリーズ第10回は、ノルディック複合で活躍する渡部暁斗(写真左)&渡部善斗(同右)兄弟。17日に行われるノルディック複合団体を前に、渡部兄弟についてチェックしよう!

渡部暁斗&渡部善斗

長野県白馬村出身の渡部兄弟。兄・暁斗は北京大会が自身5度目のオリンピックで、弟・善斗はソチ2014と平昌2018に続く3度目のオリンピック。暁斗は過去2大会で銀メダルを2個獲得しており、2月15日のラージヒル/10kmノーマルヒルでは銅メダルを獲得した

3歳違いのふたりは共に白馬高校を卒業し、早稲田大学、北野建設と同じ道を歩んできた。そして、過去2大会でも一緒にオリンピック出場。こうした背景からか、弟・善斗は「『兄弟だから』というのは1回目の出場でたぶん終わってると思う。家族というよりもチームメイト」と、事もなげに語る。その姿に、長い競技生活を通じて育んできた仲間としての絆や信頼のようなものを感じることができる。だが、兄・暁斗が2020年に授かった子どもをあやす姿に、「デレデレしているところが見られて新鮮」と善斗は笑う。

さらに、北京オリンピックで銅メダルを獲得した際には、善斗は自身のインスタグラムで「いつもはこんなこと言わないけど、今日だけは言わせてください。僕のお兄ちゃんは、スゴい人です」と投稿した。

4人で行われるノルディック複合の団体戦ではこれまで長きにわたってチームとして一緒に戦っており、2017年の世界選手権では2人で戦うチームスプリントの種目で、兄弟そろってメダルを首にかけた。

北京オリンピックでも団体戦がノルディック複合競技の最終日となる17日に予定されている。直近の日本勢の成績は、ソチ2014が5位、平昌2018が4位。北京でさらに上を行くことが期待される中、兄弟そろっての出場も予想される。ふたりが笑顔で「ビンドゥンドゥン」を抱く姿を楽しみにしたい。

(2017 Getty Images)

これまでの「きょうだいで活躍!」シリーズ

もっと見る