車いすラグビー日本代表「金」若きエースが躍動! 橋本勝也がチーム最多トライで優勝に貢献/パリ2024パラリンピック

執筆者 Chiaki Nishimura
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Katsuya Hashimoto #32 of Team Japan reacts during the Wheelchair Rugby - Open - Gold Medal Game Match on day five of the Paris 2024 Summer Paralympic Games
写真: 2024 Getty Images

パリ2024パラリンピック車いすラグビーが最終日を迎えた9月2日、決勝で日本代表チームがアメリカ合衆国代表チームを下して、悲願の金メダルに輝き、日本車いすラグビー界の新たな歴史が刻まれた。

今大会で躍動したのは、チーム最年少22歳の橋本勝也だ。若きエース・橋本は、予選ラウンド初戦のドイツ戦で17トライを決めると、続く米国戦で18、カナダ戦で11と得点をあげ、準決勝のオーストラリア戦では14トライと躍動。決勝の米国戦では19トライを決めてチーム最多の大会通算79トライ(1試合平均15.8)で日本代表の勝利に貢献した。

2002年生まれ、福島県出身の橋本勝也は、生まれつき手足に障がいがあり、両手の指は2本。幼いときに障がいのあった両足を切断した。橋本は中学2年生のときに車いすラグビーに出会うと、競技を始めて2年で日本代表選手に選出された。2021年に開催された東京2020パラリンピックでは初出場を果たしたものの、自分の満足いく活躍ができず戦いが終了。その悔しさをパリで晴らすべく努力を重ねてきた。

橋本は表彰式後のインタビューで、涙を堪えながら「東京パラリンピックで悔しい思いをして、勝ちたいというよりも負けたくないという気持ちの方が強くて、世界一の選手になるために何が必要なのか、何をすべきなのか、ひとつひとつ課題をクリアしていったことで今の結果があると思います」と語ると、言葉に思いをのせるようにゆっくりと丁寧な口調で「自分ひとりの力ではここまで来れませんでした。最高のチームメイト、そして普段の練習を支えてくださるトレーナーの方々、自分の周りの方々に本当に感謝したいと思います」と続けた。

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