オリンピックのリュージュ・スケルトン・ボブスレー、それぞれの違いは?
スポーツの中には似ている競技でもよく見ると大きな違いがあるものがある。ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックで実施されるリュージュ・スケルトン・ボブスレーのそり競技の違いについてみてみよう!
そり(スライディング)競技を初めて見る人、あるいは見たことのない人にとって、リュージュ・スケルトン・ボブスレーの違いを見分けることは、おそらく難しいだろう。どの競技も、ビュンと大きな音を立てながら、驚異的なスピードで氷上の狭いトラックコースを滑り抜け、その速さを競うタイムレースのスポーツだ。コースの脇から実際に観戦すると、想像を超える高速スピードで疾走するパフォーマンスと、アスリートの並外れた勇気に圧倒される。
これらの3競技をよく見てみると、大きな違いがあることがわかる。それぞれの特徴を理解すると、スリル満点のスラィデングスポーツを、もっとワクワク心躍らせながら楽しめるに違いない。
さっそく、冬のオリンピックに欠かせない、そり3競技の違いについて紹介しよう!
リュージュ・スケルトン・ボブスレーの主な違いは?
リュージュ
リュージュでは、そりと背中を平行に、かつ脚を前方にして、氷のトラックを滑降する。アスリートは、そりに座った状態から、自分の両手で勢いをつけてスタートする。コースに入ると、体重を移動させながら巧みにそりを操縦し、コーナー部分では、スピードと推進力が低下しないように角度をつけながら滑り抜ける。
リュージュでは、平均時速120kmから最大145kmものスピードが出る。また、オリンピックで唯一、1/1000秒まで計測される。
スケルトン
リュージュとは打って変わって、スケルトンでは立った状態でスタートを待つ。アスリートは、約40mのスタート前区間をそりを押しながら走って勢いをつける。そしてその勢いのまま、頭を前方にして、うつ伏せの体勢でそりに乗り、時速130km以上のスピードで氷のコースを滑降する。
ボブスレー
オリンピックにおけるスラィデングスポーツの中で、ボブスレーは最も長い歴史を誇り、冬季オリンピックが始まって以降、毎回実施されている。
ボブスレーは、両側を鋼鉄で囲われたそり(このそり自体をボブスレーと呼ぶ)の中で、座った姿勢でコントロールする。50m以上のスタート前区間を自ら助走をつけてスピードに乗り、内部へ乗り込んだ後は、備えられたハンドルで操縦する。さらに、後方の選手はブレーキが使えるので、滑降時の速度を調節することができる。しかし、オリンピックではブレーキで速度を落とすような選手はめったにいない。
ボブスレーは基本的に複数人のチームで行われてきたが、北京2022では女子モノボブが初めて実施された。
ミラノ・コルティナ2026での各競技の日程・実施種目
ミラノ・コルティナ2026のそり3競技はすべて、コルティナ・スライディングセンターで実施される。
リュージュ
- 実施種目:男子1人乗り、女子1人乗り、男子2人乗り、女子2人乗り、チームリレー
- 日程:2026年2月7日〜12日
- 出場枠:106
スケルトン
- 実施種目:男子1人乗り、女子1人乗り
- 日程:2026年2月12日〜15日
- 出場枠:50
ボブスレー
- 実施種目:女子モノボブ(1人乗り)、男子2人乗り、女子2人乗り、男子4人乗り
- 日程:2026年2月15日〜22日
- 出場枠:170(男子114・女子56)