女子の予選ラウンド第1週に続き、まもなく始まる男子のバレーボールネーションズリーグ2023。
国際バレーボール連盟(FIVB)が主催し、世界のトップ16チームが参加して行われるこの大会では、予選ラウンドとして各チームが3週間にわたってそれぞれ12試合(1週間で4試合)を行い、上位8チームが決勝トーナメントに進出する。
男子1週目の開催地は日本・名古屋とカナダ・オタワ。世界ランキング7位(2023年6月)の日本男子代表チーム「龍神NIPPON」は、名古屋でイラン代表(6月6日)、セルビア代表(6月9日)、ブルガリア代表(6月10日)、フランス代表(6月11日)と対戦する。
中でもフランス代表は前回大会で優勝、東京2020オリンピックでも金メダルを獲得している強豪チーム。名古屋の夜を熱く盛り上げることは間違いない。そのフランスをはじめ、他にどんなチームと日本代表はプレーするのか。石川祐希、西田有志(ゆうじ)、髙橋藍(らん)らの活躍が期待される日本男子代表チームの対戦相手について見てみよう。
第1週・名古屋大会、日本男子の対戦チームは?
6月6日(火) 19:40〜イラン代表戦
- 世界ランキング10位(2023年6月3日付)
日本男子の初戦の相手はアジアのライバル、イラン代表。東京2020オリンピックでは、29年ぶり決勝トーナメント進出がかかった予選ラウンド最終戦の大一番で対戦し、日本代表が勝利を飾った。
一方、2009年以降に行われたアジア選手権では、日本が3度優勝、イランが4度優勝。東京2020後の2021年9月に千葉で行われた前回のアジア選手権決勝では、0-3で勝利はイラン代表の手に。だが、昨年のネーションズリーグ予選ラウンドで対戦した際には3-0で日本が勝利した。
昨年のネーションズリーグで最も輝いたイラン代表の選手といえば、オポジットのアミン・イスマイルネジャード。26歳のイスマイルネジャードは、初出場となった昨年大会の予選ラウンドの得点ランキングで2位に輝き、イラン代表チームの顔となった。203cmの長身から放たれるスパイクに注目したい。
6月9日(金) 19:40〜セルビア代表戦
- 世界ランキング11位(2023年6月3日付)
アジアのライバルとの戦いを終えた龍神NIPPONが次に対戦するのが、世界ランキング11位のセルビア。直近2大会のオリンピックへの出場を逃しているが、アトランタ1996、シドニー2000でそれぞれ銅メダル、金メダルを獲得したチームでもある。同国代表と日本代表は、9月から10月に予定されているFIVBパリ2024オリンピック予選でも対戦する。その点でも、今回の戦いは興味深い一戦となるだろう。
ポーランドの名門チーム「スクラ・ベウハトゥフ」に所属するオポジットのアレクサンダル・アタナシエビッチや、昨年までイタリアのトレントでプレーしたミドルブロッカーのスレチコ・リシナッチなどが注目選手に挙げられるが、名古屋大会のメンバーには入っていない。身長205cmでオポジットのボジダル・ヴチチェヴィッチや、同じく205cmのミドルブロッカーのペタル・クルスマノビッチらが日本に降り立つ。
6月10日(土) 19:40〜ブルガリア代表戦
- 世界ランキング23位(2023年6月3日付)
龍神NIPPONにとって3戦目の相手はブルガリア代表チーム。ロンドン2012以降、オリンピックから遠ざかっている同国代表だがパリ2024を見据えた上で、このネーションズリーグでは集中力を高めて挑むことは間違いない。
昨年大会で大きく注目を集めたのが、19歳のアウトサイドヒッターで身長207cmのアレクサンダル・ニコロフ。予選ラウンドで得点ランキングで6位に入り、ネーションズリーグ後にはイタリアのトップクラブ・ルーベに移籍した。また、ロンドン2012オリンピックで最優秀セッターに選ばれた35歳のゲオルギ・ブラトエフなどのベテラン選手もチームを支える。
6月11日(日) 19:40〜フランス代表戦
- 世界ランキング3位(2023年6月3日付)
過去4大会で3度表彰台に立っているのがフランス代表チーム。日本代表とは2022年大会の準々決勝、そして2022年世界選手権の決勝トーナメント1回戦で対戦し、日本代表が敗れた相手である。昨年大会・準々決勝で日本代表は5セットの末に惜敗し、フランス代表はこの後、準決勝、決勝と勝ち進み優勝トロフィーを高々と掲げた。
前回大会や東京2020オリンピック金メダルメンバーが数多く2023年の代表選手として招集されており、前回大会でMVP(最優秀選手)に輝いたアウトサイドヒッターのイアルバン・ヌガペトや、最優秀リベロのジェニア・グルベニコフ、最優秀オポジットスパイカーのジャン・パトリ、ミドルブロッカーのバルテレミ・シネニエズ、アウトサイドヒッターのトレボール・クレブノなどのほか、21歳のセッター、ケリアン・モッタ・パエスらなど、多くの才能を擁する。
男子第1週のグループ分け
男子の第1週は6月6日~11日の日程で、グループ1の試合がカナダ・オタワで、グループ2が日本・名古屋で開催される。
※カッコ内は2023年6月版の世界ランキング
グループ1・カナダ・オタワ大会
- アルゼンチン(8)
- ブラジル(4)
- カナダ(16)
- キューバ(12)
- ドイツ(17)
- イタリア(2)
- オランダ(13)
- アメリカ合衆国(6)
グループ2・名古屋大会
- ブルガリア(23)
- 中華人民共和国(26)
- フランス(3)
- イラン(10)
- 日本(7)
- ポーランド(1)
- スロベニア(9)
- セルビア(11)
バレーボールネーションズリーグ2023の日程・開催地
女子
2023年5月30日〜6月4日 第1週女子
- トルコ・アンタルヤ
- 日本・名古屋
2023年6月13日〜18日 第2週女子
- ホンコン・チャイナ
- ブラジル・ブラジリア
2023年6月27日〜7月2日 第3週女子
- 大韓民国・水原
- タイ・バンコク
2023年7月12日~16日 決勝トーナメント
- アメリカ合衆国・アーリントン
男子
2023年6月6日〜11日 第1週男子
- カナダ・オタワ
- 日本・名古屋
2023年6月20日〜25日 第2週男子
- オランダ・ロッテルダム
- フランス・オルレアン
2023年7月4日〜9日 第3週男子
- アメリカ合衆国・アナハイム
- フィリピン・パサイ
2023年7月19日~23日 決勝トーナメント
- ポーランド・グダニスク