【バレーボール】男子世界選手権:世界のトップを狙うべく、龍神NIPPONが新たな挑戦に挑む

8月26日、いよいよ男子バレー世界選手権が始まる。本来ならばロシア開催が予定されていたが急遽会場、実施期間が変更となりポーランド、スロベニアでの2カ国開催によって行われるが、数多い国際大会の中でも最も歴史が古く、出場国数も多い。紛れもなく世界一決定戦と呼ばれるビッグタイトルに、龍神NIPPON(日本代表)が挑もうとしている。

文: オリンピックチャンネル編集部
写真: Getty Images

第1次ラウンドは出場全24チームが、4チームずつ6グループに分かれた総当たりで、上位2チームは決勝トーナメントに進出。ここに決勝トーナメント進出を果たす12チームを除いた12チームの中で最も順位の高い4チームを加えた16チームによるトーナメント戦が行われるが、第1次ラウンドの順位によって対戦相手が決まる(全体1位通過のチームと16位通過のチームが対戦)ため、準々決勝進出を確実にするためには第1次ラウンドをいかに高い順位で抜けるかも大きな要素となる。

では、今大会の目標をベスト8、さらにはその壁を破ったベスト4進出と掲げる龍神NIPPONは第1次ラウンドでどのチームと対戦するのか。初戦となる26日はカタール、28日はブラジル、30日はキューバ。それぞれタイプの異なる相手であり、一見すればカタール、キューバは日本より世界ランキングで劣り「決勝トーナメントは確実だ」と見られるかもしれないが、そう簡単ではない。実は最も重要なのがこの2戦といっても過言ではない。

近年アジアで力をつけてきたカタールは、他競技でも多く行われているように他国出身選手の帰化が増え、高身長で高い技術を備えた選手がそろう。これが悲願の世界選手権初出場でもあり、ともに初戦となる26日の一戦は日本、カタールにとっても次戦以降へ弾みをつけるためにも負けられない相手であるのは間違いない。

とはいえ日本は昨年のアジア選手権でも勝利しており、今後アジアでランキングを競う相手としても、絶対に負けられないどころか、完膚なきまでに勝利したい相手でもある。ネーションズリーグで左足首を負傷した石川祐希の復調がどこまでかは懸念材料でもあるが、まずは初戦を快勝することが絶対条件だ。

続く2戦目のブラジルは言わずと知れた世界王者。オリンピック、ワールドカップなど何度も世界の頂点に立っており、日本も幾度となくブラジルの壁に屈してきた。しかし平均年齢も上がり、円熟味を増した一方、付け入る隙がないわけではない。ネーションズリーグでは出場しなかった選手も世界選手権のメンバーに含まれ、より強固な布陣で臨む王者にどれだけ戦えるか。試金石となりそうだ。

そして最重要な一戦が第1次ラウンド3試合目のキューバだ。かつては“鳥人”と謳われ、運動能力の高い選手がズラリとそろい、世界でも頂点に君臨した。だが国内情勢を鑑み、他国に亡命、国籍取得する選手も増え、世界の表舞台からは遠ざかっていた。

しかし、近年若手選手が成長を遂げ、そこに2010年の世界選手権優勝時に名を連ねた経験豊富なメンバーも復帰。高い「個」の能力を持った豊富な戦力がそろっているのは間違いなく、近年のデータがないため、最も脅威と言うべき相手でもある。決勝トーナメント進出、さらにはベスト8、ベスト4に向けてはもちろんだが、2年後のパリオリンピックを含めた今後に向け、非常に大切な一戦であるのは間違いない。

世界王者を決める世界選手権は猛者ぞろいで、第1次ラウンドから強豪との対戦が続く。だが、もちろんその「強豪」の1つに、他国から見れば日本も十分含まれているはずだ。

左足首の状態が危惧されるとはいえ、攻守の要であり日本のリーダー石川を中心に、攻撃の柱となるのはオポジットの西田有志。石川と同じアウトサイドヒッターの高梨健太、大塚達宣、髙橋藍といった若手選手も東京オリンピックで経験を積んだ。

多彩な攻撃陣を操るセッターの関田誠大も昨季はポーランドリーグでプレーし、常に世界の高さと対峙する中、自らのトスワークに自信をつけて帰国。ネーションズリーグでも世界のブロックを翻弄させる見事なトスワークで日本をベスト8に引き上げた。

加えて、ミドルブロッカー陣も山内晶大、小野寺太志といった東京オリンピックに出場した2mクラスの選手がそろい、リベロの山本智大もディグ力は世界屈指の力を持ち、いかなる強打にも屈しない。それぞれが優れた能力を誇る「個」が結集するだけでなく、チームを率いるフィリップ・ブラン監督の戦術もチームに浸透しており、何が強みでどうすれば勝てるかを選手が理解して戦っているのが何よりの強みでもある。

世界に誇るサーブ、華麗なバックアタック。みどころはいくつもある。世界に挑戦するのではなく、世界のトップを狙うべく新たな挑戦に挑む、龍神NIPPONに注目だ。

FIVB Men's World Championship 2022 | volleyballworld.com

■日本代表メンバー

  • 1 西田有志(ジェイテクトSTINGS)
  • 2 小野寺太志(JTサンダーズ広島)
  • 5 大塚達宣(早稲田大学)
  • 6 山内晶大(パナソニックパンサーズ)
  • 7 高梨健太(ウルフドッグス名古屋)
  • 8 関田誠大(ジェイテクトSTINGS)
  • 9 大宅真樹(サントリーサンバーズ)
  • 12 高橋藍(日本体育大学)
  • 13 小川智大(ウルフドッグス名古屋)
  • 14 石川祐希(パワーバレー・ミラノ/イタリア)
  • 16 宮浦健人(スタル・ニサ/ポーランド)
  • 20 山本智大(堺ブレイザーズ)
  • 23 佐藤駿一郎(東海大学)
  • 26 村山豪(ジェイテクトSTINGS)

■出場国・組み合わせ

  • プールA:プエルトリコ、セルビア、チュニジア、ウクライナ
  • プールB:日本、ブラジル、キューバ、カタール
  • プールC:ブルガリア、メキシコ、ポーランド、アメリカ合衆国
  • プールD:カメルーン、フランス、ドイツ、スロベニア
  • プールE:カナダ、中国、イタリア、トルコ
  • プールF:アルゼンチン、エジプト、イラン、オランダ

■大会日程・放送予定(日本時間)

放送予定

第1次ラウンド

  • 8月26日(金)21:00 日本 vs.カタール
  • 8月28日(日)21:00 日本 vs.ブラジル
  • 8月30日(火)21:00日本 vs.キューバ

決勝トーナメント

  • 9月3-6日 ラウンド16
  • 9月7-8日 準々決勝
  • 9月10日 準決勝
  • 9月11日 決勝&3位決定戦

※日本時間

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