TOKYO2020応援ガンダム衛星が完成、2020年春にファーストメッセージ発信

1 執筆者 オリンピックチャンネル編集部
ガンダム監督の富野由悠季氏(左から4番目)らが完成したG-SATELLITEを囲んだ

12月3日、東京2020組織委員会は「ONE TEAM PROJECT」の「宇宙から東京2020エール!」企画第2弾「G-SATELLITE 宇宙へ」で使用される超小型衛星の完成と東京五輪・パラリンピック開催に向けた新たな関連企画を発表した。

完成披露会見はバンダイナムコ未来研究所で行われ、東京大学の中須賀真一教授、「機動戦士ガンダム」の富野由悠季監督、ミュージシャンのSUGIZO氏らのほか、衛星開発者、ガンプラ製作担当者もそれぞれ出席した。

同企画「G-SATELLITE 宇宙へ」は東京大学が製作する超小型衛星(10×10×34.5cm、2.95kg)「G-SATELLITE」に、TVアニメ「機動戦士ガンダム」の初代ガンダムとシャアザクの“ガンプラ(模型)”を載せて、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)協力のもとISS(国際宇宙ステーション)から宇宙空間に放出、2020年の東京五輪・パラリンピック開催前から期間中まで、地球周回軌道上から地球に向けて応援メッセージを送信するというもの。

搭載されるガンプラは市販される1/144モデルよりも小さい1/200モデル(50mm×80mm×90mm、150g)となっており、素材・塗装ともに過酷な宇宙環境に耐えられるようになっている。台座はメッセージ掲示板になっており、衛星に設置されたカメラで応援メッセージと“ガンプラ”の首の動き、目やバックパックの点灯(五輪カラー5色、パラリンピックカラー3色で点灯)などを撮影。その動画は衛星から地上へとダウンロードされるという。

衛星「G-SATELLITE」は今年12月上旬にJAXAに引き渡され、2020年3月中旬にISSへと打ち上げ、4月にはISSから宇宙区間に放出され、その後、富野由悠季監督の書き下ろしのファーストメッセージが宇宙から発信される見込み。発表会見に登壇した富野監督は今回のプロジェクトについて「こんなにうれしいことはないです」とガンダムTVアニメ最終回の名セリフを口にして喜んだ。

同メッセージは主人公のアムロ・レイ(古谷徹)、そのライバルのシャア・アズナブル(池田秀一)の声で読み上げられる予定で、音源データを衛星の内蔵メモリに保存し、宇宙から発信するという。宇宙から受信した音声は、「G-SATELLITE 宇宙へ」プロジェクトウェブサイト上で公開予定となっている。

2020年春以降、地球周回中の衛星の位置が分かるWebコンテンツ「3D地球儀」が同プロジェクトウェブサイト上で公開され、5~7月に衛星の日本上空通過時、アムロとシャアの会話を傍受する企画が実施され、その模様は東京2020公式YouTubeチャンネルで公開を予定する。

東京五輪開催前となる7月14日からカウントダウンを経て、五輪からパラリンピック終了まで応援メッセージ発信が行われるという。応援メッセージは、日本語のほか英語とフランス語でも表示される。

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