「2022全農CUP TOP32船橋大会」が11月13日、船橋アリーナ(千葉県船橋市)にて大会最終日を迎え、前日(12日)につづき、男女シングルスのトーナメントの準決勝、決勝ならびに順位決定戦を行った。今大会は、開幕まで2年を切ったパリ2024の日本代表選考会のひとつに認定されている。
■男子、張本が優勝
この日午前の男子準決勝のテーブル1では、張本智和(IMG)と篠塚大登(愛知工業大学)が対戦。第1ゲームは篠塚が奪ったものの、その後は張本が連続3ゲームを奪い、決勝進出へ王手をかける。しかし、篠塚も負けじと猛追を見せ、第5、第6と奪い返し、フルセットに持ち込む。最後の第7セットでも、互角の試合が展開されるが、最後は13−11で張本へ軍配が上がり、ゲームカウント4−3で張本の決勝行きが決まった。
また、テーブル2では、田中佑汰(愛知工業大学)と吉山僚一(愛工大名電高校)によるもうひとつの準決勝マッチが行われ、ゲームカウント4−2で田中が決勝進出を決めた。
休息の時間をあけて、この日の夕刻に行われた男子決勝では、張本がオリンピックメダリストの貫禄を見せつけ、4−0のストレート勝利で田中を下し、パリ2024国内代表選考会でふたたび1位に付与される最大ポイントを獲得した。なお、準決勝で敗れた2名による3位決定戦では、篠塚が吉山を4−2で破り、表彰台に上った。
男子の上位成績は、以下の通り。
- 張本智和
- 田中佑汰
- 篠塚大登
- 吉山僚一
- 吉村真晴
- 戸上隼輔
- 吉村和弘
- 谷垣佑真
■平野、巻き返し優勝
女子の準決勝テーブル1では、平野美宇(木下グループ)と芝田沙季(ミキハウス)が顔を合わせる。第4ゲームまでは、ひとつ奪っては、ひとつ奪い返すという激しい攻防戦が展開されるも、最終的にゲームカウント4−2で平野が決勝進出を決めた。
また、準決勝テーブル2では、早田ひな(日本生命)と木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)の対戦マッチが行われた。早田が第3ゲームまで連続で奪い、決勝へ王手をかけるも、木原も粘りのプレーで第4、第5と連取する。しかし、第6ゲームで早田がふたたび相手を沈めて、試合終了。ゲームカウント4−2で、早田が決勝へ駒を進めた。
そして、今大会のフィナーレとして行われた女子決勝では、パリ2024選考ポイントランキングで首位(日本卓球協会・2022年9月5日付発表)に立つ早田が先に2ゲームを連取して、平野を突き放す。しかし、Tokyo 2020で団体銀メダルに輝く平野が猛攻撃で巻き返し、早田を圧倒。4ゲームを連取して、平野がそのまま優勝を決め、パリ2024選考対象競技会で初めて頂点に立った。なお、準決勝で敗れた2名による3位決定戦では、ゲームカウント4−3のフルセットの末、芝田が木原を破っている。
女子の上位成績は、以下の通り。
- 平野美宇
- 早田ひな
- 芝田沙季
- 木原美悠
- 張本美和
- 伊藤美誠
- 佐藤瞳
- 森さくら
■出場選手
■パリ2024日本代表選考
日本卓球協会はパリ2024男女日本代表候補選手選考基準の考え方を発表。パリ2024選考ポイント上位2名をシングルス代表に選出するとしている。選考ポイント付与大会は、強化本部が指定した選考会及び国際大会、 2023年と2024年開催の全日本選手権大会となる。
なお、選考基準の正式発表は、国際オリンピック委員会(IOC)、国際卓球連盟(ITTF) の「2024 年パリオリンピック開催要項」発表後となる(2022年中に発表される見込み)。
▼選考ポイント
※上位8選手
※9月5日時点
男子
- 張本智和 120
- 及川瑞基 68
- 篠塚大登 68
- ⼾上隼輔 65
- 横谷晟 55
- 吉村真晴 55
- 有延大夢 43
- 松島輝空 43
※55ポイントの丹羽孝希は国際大会引退を表明、2022全農CUP TOP32船橋大会は不参加
女子
- 早田ひな 115
- 伊藤美誠 85
- ⻑﨑美柚 83
- 石川佳純 73
- 木原美悠 65
- 平野美宇 50
- 芝田沙季 50
- 佐藤瞳 48
▼選考ポイント付与大会
- LION CUP
- ノジマカップ
- 全農カップ福岡
- 全農カップ船橋
- 2023全日本選手権
- 第4回Road to Paris
- 世界選手権
- Tリーグ個人戦
- 第5回Road to Paris
- アジア競技大会
- アジア選手権
- 第6回Road to Paris
- 2024全日本選手権