早田ひなが準決勝進出…張本智和、平野美宇は激闘もベスト8敗退|パリ2024卓球シングルス準々決勝
パリ2024オリンピックの卓球は、現地時間8月1日にパリ南アリーナ4にて男女シングルス準々決勝を実施。TEAM JAPANからは平野美宇、張本智和、早田ひなの3名が準々決勝に登場した。
■平野美宇は脅威の粘りも…
前日に行われた試合に続き、この日も日本の先陣を切ったのはITTF(国際卓球連盟)世界ランキング13位の平野だ。平野は、同8位のシン・ユビン(大韓民国)との大一番に臨んだ。
第1ゲームを4-11、第2ゲームを7-11、第3ゲームを5-11で落とし、シン・ユビンに王手を取られたものの、平野はここから怒涛の反撃を開始。攻撃の姿勢を貫いた第4ゲームを11-7で制すと、第5ゲームを11-8、第6ゲームを11-9で奪い、フルゲームに持ち込む。ファイナル(第7)ゲームでは、先にマッチポイントを迎えたのは平野だったが、デュースに突入すると、最後は11-13となり、ゲームカウント3-4で平野は惜敗した。
試合後、平野は接戦の末に敗れたことへの率直な心境を明かしただけでなく、8月5日からスタートする団体戦へ向けた意気込みも語った。
「出だしがすごく悪かったのですが、普段の自分ならいつもそのまま負けてしまうところを、3ゲーム取り返すことができました。最後もすごくチャンスがあったのですが、殻を破ることができずに悔しいです」
「まだメダルのチャンスはあるので、団体戦は1人じゃなくてチームのみんなもいます。一丸となって、今度は勝てるように頑張りたいです」
■張本智和は世界選手権王者と激闘
続いて、世界ランキングで9位につける張本智和が登場。同ランキング4位で、世界選手権2連覇中のファン・ジェンドン(中華人民共和国)を相手に、張本の得意のバックハンドが冴え渡り、序盤から格上の相手を圧倒して11-2で第1ゲームを奪う。第2ゲームは接戦となったものの、最終的には張本が11-9で制して連取に成功。だが、ファンもこのまま引き下がらない。張本は第3ゲームを4-11、第4ゲームを7-11で落としてしまい、ゲームカウントでイーブンを許す。
第5ゲームは張本が11-4で取り切り、ベスト4進出へ王手をかけるが、第6ゲームは7-11でファンに譲る。勝負のファイナルゲーム、手に汗握る接戦となったが、最終的に7-11で落とした張本は、ゲームカウント3-4で敗戦。世界選手権王者と互角の戦いを繰り広げながら、張本は準々決勝で姿を消すこととなった。
■早田ひな、熱戦を制す
日本勢最後の登場となった、世界ランキング5位の早田ひなは、ピョン・ソンギョン(朝鮮民主主義人民共和国)と激突。ピョンは世界ランキング168位ながら、1回戦でTokyo2020の女子団体銅メダルに輝いた同47位のドゥ・ホイカン(ホンコン・チャイナ)を破ると、2回戦で同16位のニーナ・ミッテルハム(ドイツ)を、3回戦で同11位のアドリアーナ・ディアス(プエルトリコ)を下すなど、ここまで躍進を遂げている。
そんな両者の試合は、ここまでのシングルスで1ゲームも取られていない早田が主導権を握る。順調にポイントを重ね、早田が第1ゲームを11-5で先取すると、第2ゲームも11-5で連取。第3ゲームでは一時4点差をつけられながらも早田はデュースに持ち込む粘りのプレー。しかし、13-15で落としてしまい、今大会初めて相手に1ゲームを譲った。第4ゲームも早田は立ち上がりで失点を重ねたが、自ら流れを引き寄せ、11-8と取り切って王手をかけた。
だが、第5ゲームを9-11でピョンに譲ると、第6ゲームも4-11で落とし、フルゲームに持ち込まれてしまう。それでも、日本勢トップでパリ2024を決めた早田はファイナルゲームを11-6で制し、ゲームカウント4-3で勝利。シングルスでは男女を通して日本勢唯一の準決勝進出を決めた。
パリ2024卓球男女シングルスは、現地時間8月2日に準決勝が行われる。早田は準決勝で、世界ランキング1位のスン・インシャ(中華人民共和国)と激突する。