連日、盛り上がりを見せる世界水泳2023福岡大会では7月25日に競泳の3日目を迎え、メダルをかけた5種目の決勝が行われた。
鈴木、地元で堂々の8位
ロンドン2012で銀1、銅2の計3個のメダルを獲得している地元・福岡県出身の鈴木聡美が、唯一日本勢のファイナリストとして、この日のフィナーレとなった女子100m平泳ぎ決勝のプールサイドに大歓声のなか登場した。
前日(24日)の予選でパーソナルベストを更新している鈴木は、最端の8レーンからスタートした決勝で、センターレーンを進む選手に劣らないパワフルな泳ぎで接戦を演じるも、最終的にタイム1:06.67で8位となった。この種目の優勝は、ルタ・メイルティテ(リトアニア)で、タイムは1:04.62だった。
地元の大歓声を受けて出場した世界水泳で、初めて決勝のステージへと駒を進めた鈴木は「やはり世界大会、地元っていうのもありますけれども、(応援が)すごいなと改めて肌で感じました」と、清々しい笑顔で日本開催の決勝ステージを振り返った。また、自身のパフォーマンスについては、「応援して下さる皆さんの期待がかなり大きかったと思うので、その期待を裏切ってしまうような形になってしまい、申し訳なかったという気持ちが半分あるのですけれど、個人的な評価としては、初めての決勝の世界水泳で、しかも地元でこの歓声の中を泳ぐことができたこと、そして予選、準決勝、 決勝ともに(1分)6秒台で3本ちゃんと泳ぎ切ることができたという点では、ひとつの成長があった」と分析し、本命の50m平泳ぎ予選(29日)に繋げていきたいというポジティビティを見せた。また、福岡2023という世界の舞台で、予選から決勝まで好タイムを連発できたことは鈴木にとって大きな自信になったようで、「3本しっかり泳ぐことができたことは、この水泳人生の中で、またパリオリンピックに向けての大きな1歩なのかなと私は思います」と、残りの試合や開幕まで1年と迫るパリ2024に向けた強い意志を覗かせた。
本多、予選トップ通過の貫禄
この日の午前に行われた男子200mバタフライ予選には、Tokyo2020同種目で銀メダルを獲得し、前年の世界水泳ブダペスト2022では銅メダルに輝く本多灯が出場し、エントリー41名中トップタイムを叩き出す貫禄を見せ、夜の準決勝に駒を進めた。その準決勝で本多は、予選のタイムを0.22下回る1:54.43でフィニッシュするも、全体5位となって決勝進出を決めた。
準決勝のレース後、本多はホーム開催の世界水泳で味わったことのないメンタリティを感じているようで、「気持ちの起伏が激しくて、それに左右された部分もあった」とレース内容を振り返り、「もう一度気を引き締めて、明日に向かいたいと思っています」と決勝でのリベンジを誓った。
また、本多とともに準決勝に進出した森本哲平は、タイム1:55.36で10位となり、上位8名による決勝行きとはならなかった。
男子50m平泳ぎに出場した日本雄也は、予選を勝ちあがり準決勝へ進出するも、11位となって上位8名のファイナリストに残ることはできなかった。また、女子200m自由形代表の池本凪沙は、予選22位で準決勝進出を逃している。
福岡2023競泳日本代表のすべての成績は、以下より確認できる。また、Olympics.comでは競泳の準決勝ならびに決勝のスケジュール時間帯(7月23日から30日まで、毎日20時ごろ開始)に、ライブブログ形式で結果を速報する予定だ。