大橋悠依、パリ代表内定!「集大成になると思う」競泳・国際大会代表選考会2024最終日

執筆者 Yukifumi Tanaka / 田中幸文
1 |
競泳パリ2024代表選考会=BF261関連/ガッツポーズする大橋悠依
写真: 時事

競泳の国際大会代表選手選考会は3月24日、 東京アクアティクスセンター(東京都江東区)にて最終日となる大会8日目を迎え、決勝5種目を実施した。本大会は、今夏に開催されるパリ2024を含む国際大会の日本代表選考会として開催されている。

この日、最初に行われた男子100mバタフライ決勝では、前日(23日)に行われた準決勝で上位通過していたTokyo 2020代表の松元克央と水沼尚輝の2名が、ともに選考条件に定められている派遣標準記録を突破するタイムでふたたび上位2名となり、パリ2024代表内定を勝ち取った。なお、優勝した松元は、男子200m自由形に続いて、個人2種目目での代表内定となる。

つづいて行われた女子200m個人メドレー決勝では、東京2020同種目で金メダルに輝く大橋悠依が、タイム2分9秒17で優勝し、2位の松本信歩(タイム:2分9秒90)とともに派遣標準記録を突破したことにより、2人そろってパリ2024代表に内定した。

レース後の大橋のコメントは、以下の通り。

「長く水泳をできることはすごく幸せ」

「(レースを振り返って)自分の今持っている力を全部出し切ったって思えるレースにしようと思っていたので、すごくいいレースができたんじゃないかなって思っています」
「(400m個人メドレーでの代表落選を経て)いろんな気持ちがあって…(代表内定に)決まっていく人もいれば、努力していた人が間近で代表落ちしていくのを見て、すごく苦しかったです。自分もそういう風になるかもしれない立場でもあって、最後の最後に全部自分の力を出したと思って終われるか、それとも自滅して自分のチャンスを逃すのか、どういう風に終わりたいかと思った時に、やっぱり自分のできる全部を出し切りたいと思って過ごしてきました」
「(今大会の)400mに出場して良かったと思いました。ここで、なんのレースもなく200mに出ていくのとは、感覚が違います」
「(入場前泣いているように見えたことについて)何人も内定していくのを見て、自分も緊張して。でも、みんな勇気を出して挑んできたんだろうと思って、それに続きたいなと思って入場しました。でもやっぱり、大学の友達とか同期とか、高校の友達も見に来てくれていて、それが嬉しすぎてちょっとウルッときました」
「長く水泳をできることはすごく幸せですし、その中でも、やっぱり終わりは近づいていて…今日のレースもどうなるか分からないっていう中で、とにかく自分の100パーセントを出すっていうことだけを考えて挑みました」
「東京は、オリンピック出場が最後になると思っていたので、こうやってまたオリンピックに行ける、オリンピックの舞台でチャレンジできるっていうのはすごく嬉しい。もっともっと自分のレベルを上げて、しっかり決勝の舞台に行けるように準備したい」
「東京(オリンピック)が終わってから、世界のレベルがグッと上がって。(2分)6秒台の選手もいますし、7秒台の選手もたくさんいる。ディフェンディングチャンピオンということはあんまり考えずに、自己ベストを出していくことがメダルだったり、1つでもいい順位に近づけると思うので、そこを目指してやっていきたい」
「(パリ2024は)集大成になると思うので、まずは今日と同じように、自分の持っている能力を最大限に出して、1番いい泳ぎをしたいです。(自己ベストの)タイムを早くすることを目指して、早く泳げるための準備をしたい」
「東京(オリンピック)の時は無観客だった。初めて出た世界選手権のブダペストはすごい歓声で、やっぱり世界大会の雰囲気とかテンションがすごく好きなので、パワーをもらえると思っています」

このほか、女子800m自由形、女子50m自由形、男子1500m自由形の決勝が行われたが、いずれもパリ2024代表内定のための選考条件を満たす選手は現れなかった。

なお、オリンピック代表選手に関しては、各国内オリンピック委員会(NOC:日本の場合、日本オリンピック委員会/JOCを指す)が責任を持っており、パリ2024への選手の参加は、選手が属するNOCがパリ2024代表選手団を選出することにより確定する。

競泳の国際大会代表選手選考会2024の結果は、下記より確認できる。

競泳・国際大会代表選手選考会2024丨結果速報・成績一覧

パリ2024日本代表選考

パリ2024オリンピック競泳の日本代表選手選考対象大会となる「国際大会日本代表選手選考会」では、個人種目で派遣標準記録(下表の通り)を突破した選手が、代表選考の対象となる。なお、同記録を突破した選手が3名以上いる場合は、上位2名を選考する。上位2名までの者の中に、同じ記録の者が複数存在するために、上位2名を決定することができない場合は、スイムオフを実施し、その上位者を選考する。スイムオフの実施方法は競技委員会がその都度決定する。

第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)代表選手選考基準について(日本水泳連盟)

日本水泳連盟は各種目の派遣標準記録について、以下の通り説明をしている。

「2017年から2023年に開催されたオリンピックまたは世界選手権の各準決勝10位の記録及び各予選10位の記録(準決勝のない種目については 予選10位の記録によることとした)のうち最高記録とした。但し、400m個人メドレー(女子)については、同最高記録がオリンピック参加標準記録を下回っているため、オリンピック参加標準記録によることとした(今後、オリンピック参加標準記録に変動が生じた場合はそれに準ずることとする)」