スポーツクライミング2024年ワールドカップ、シリーズ全日程と注目選手

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写真: ©️ Lena Drapella

スポーツクライミング注目の熱戦が再び始まる!ワールドカップシリーズに加えて、オリンピック予選とパリ2024オリンピックが行われ、スポーツクライミング史上最も注目の集まるシーズンとなる2024年。

ワールドカップはボルダー5戦、リード6戦、スピード5戦の計16戦が開催される。

パリ2024への切符を手に入れる最後のチャンスであるオリンピック予選シリーズ(OQS)が、上海(5月16日~19日)とブダペスト(6月20日~23日)で行われるため、今季のワールドカップシーズンの会期は2023年と比べて短くなる。

選手たちはオリンピック予選シリーズ(OQS)に向けて前哨戦となる3つのワールドカップ(最初の2戦が中華人民共和国・柯橋と呉江、3戦目がアメリカ合衆国・ソルトレークシティ)に出場する機会があり、オリンピックの出場枠がOQSブダペストで確定したあとは、スポーツクライミング競技8月5日~10日のパリ本番を前に、ワールドカップがヨーロッパで3試合開催される。

東京2020でオリンピック公式競技としてデビューしたときとは異なる競技フォーマットで実施されるパリ2024は、2種目・計68名の選手が、ル・ブルジェの壁に挑む。

オリンピックチャンピオン決定後、ワールドカップは9月にスロベニアとチェコ共和国で開催され、2024年シーズンがソウルで幕を閉じる。

スポーツクライミング2024年ワールドカップの全日程

  • 4月8日 – 10日:ボルダー(中華人民共和国・柯橋)

  • 4月11日 – 14日:リード、スピード(中華人民共和国・呉江)

  • 5月4日 – 5日:ボルダー、スピード( 米ユタ州・ソルトレークシティ)

  • 5月15日 – 19日:オリンピック予選シリーズ(中華人民共和国・上海)

  • 6月19日 – 23日:オリンピック予選シリーズ(ハンガリー・ブダペスト)

  • 6月25日 – 30日:ボルダー、リード(オーストリア・インスブルック)

  • 7月11日 – 14日:リード、スピード(フランス・シャモニー)

  • 7月16日 – 19日:リード、スピード(フランス・ブリアンソン)

  • 8月5日 – 10日:パリ2024オリンピック スポーツクライミング競技

  • 9月5日 – 7日:リード(スロベニア、コペル)

  • 9月19日 – 22日 :ボルダー(チェコ共和国・プラハ)

  • 10月2日 – 6日:ボルダー、リード、スピード(大韓民国・ソウル)

スポーツクライミング2024年ワールドカップシリーズ、注目アスリート

オリンピックを控えた重要なシーズンとなる今季、既にオリンピック出場枠を確保したトップ選手も、OQSを最高のコンディションで迎えたい選手も、このワールドカップ初戦は逃がしたくない一戦となる。

東京2020の女子オリンピック金メダリスト、ヤンヤ・ガンブレットは、2023年の世界選手権での複合種目の勝利により、スロベニアに出場枠をもたらした。

スポーツクライミングで史上最高の選手だと評価される彼女のリード種目には、特に注目が集まることになるだろう。

また、イギリスチーム期待の星、トビー・ロバーツ、そしてベテランのヤコプ・シューベルト(東京2020銅メダリスト)、野中生萌(東京2020銀メダリスト)も今シーズンの注目選手だ。

野中と同じく東京2020に出場した楢崎智亜は、2023年8月の世界選手権ですでに男子複合種目のパリ2024日本代表に内定している。

写真: ©️ Lena Drapella/IFSC

日本の次世代アスリートたちの活躍も楽しみな今シーズン。日本代表に内定している、高校3年生の安楽宙斗(あんらく・そらと)と、20歳でオリンピックを迎える大学生の森秋彩(もり・あい)の国際大会での目まぐるしい成長にも目が離せない。

安楽は「高校生の間に出場したい」と目標にしていたワールドカップに2023年初参戦を果たし、ボルダーとリードで年間総合優勝。前大会王者として2連覇を狙うシーズンとなる。

2019年世界選手権金メダリスト(日本女子史上最年少)の森は、今年2月佐賀で開催されたでジャパンカップで5連覇を達成し、勢いをつけてワールドカップ初戦に挑む。また、同ジャパンカップで安楽を抑えて17歳で2連覇を果たした大学生、小俣史温(おまた・しおん)のワールドカップの舞台での飛躍にも期待したい。

IFSCクライミングワールドカップ(B)柯橋2024 日本派遣選手

IFSCクライミングワールドカップ(L,S)呉江2024 日本派遣選手

東京2020で初代オリンピックチャンピオンに輝いたスペインのアルベルト・ヒネス・ロペスは、足の怪我が完治していないことから、ワールドカップ開幕戦を欠場し、上海とブダペストのOQSで完全復帰を目指す。

パリ2024ではスピード種目が単独で実施されるため、昨シーズン5秒00の壁を破ったインドネシアのべドリック・レオナルドに世界の注目が集まるだろう。彼は、OQSでオリンピック出場枠獲得を狙う。

※オリンピック各国代表の編成に関しては国内オリンピック委員会(NOC)が責任を持っており、パリ2024への選手の参加は、選手が属するNOCがパリ2024代表選手団を選出することにより確定する。

各競技の出場資格に関する公式資料はこちら
https://olympics.com/ioc/documents/olympic-games/paris-2024-olympic-games

IFSCスポーツクライミング2024年ワールドカップの視聴方法

ワールドカップの模様はOlympics.comのオリンピックチャンネルでライブ配信が予定されている(一部、見られない地域もある)。日本では、J SPORTSオンデマンド配信で視聴可能。

また、国際スポーツクライミング連盟(IFSC)のパートナー放送局、YouTubeチャンネルでも放送・配信が予定されている。