開幕まで1年余りと迫るパリ2024の開催国であるフランス南東部に位置する街・シャモニーにおいて、IFSC(国際スポーツクライミング連盟)が主催するリードとスピードの2種目のワールドカップが、現地時間7月7日から9日までの3日間にわたって行われた。
今大会には、リード種目に男子9名、女子7名、スピード種目に男子5名、女子4名の合計25名の日本代表がエントリーしている。
◾️久米が初のW杯表彰台!
83名が出場した女子のリードでは、予選と準決勝を経て、日本代表2名を含む8名のファイナリストが、大会最終日(9日)の決勝に挑んだ。
その中で、今シーズンよりワールドカップに出場している久米乃ノ華(くめ・ののは)が、「38+」をマークして銀メダルを獲得した。久米にとっては、これがワールドカップ初の表彰台となる。また、久米とともに決勝へ進出したTokyo2020銀メダリストの野中生萌は、最終成績「37+」で、5位となった。優勝は、「43+」をマークした大韓民国代表の選手(Jain KIM)だった。
IFSCスポーツクライミングワールドカップ・シャモニー2023リード女子決勝の表彰台成績は、以下の通り。
- Jain KIM(大韓民国)43+
- 久米乃ノ華 38+
- Hélène JANICOT(フランス)38+
◾️安楽、リードでもメダル獲得
92名がスタートを切った男子のリードでは、女子の競技フォーマットと同様に、予選と準決勝を勝ち上がったファイナリスト8名による決勝が行われ、唯一日本代表でファイナルに進出し、今季ワールドカップのボルダー種目で年間総合優勝に輝いたばかりの安楽宙斗(あんらく・そらと)が、「48」をマークして、銅メダルを獲得した。今大会を終えた時点で、安楽はリードの年間総合ランキングで3位(獲得ポイント:1,795)につけており、今シーズンのワールドカップ3戦を残して、ボルダーと合わせた総合優勝2冠となるか注目される。
IFSCスポーツクライミングワールドカップ・シャモニー2023リード男子決勝の表彰台成績は、以下の通り。
- Toby ROBERTS(イギリス)Top
- Sam AVEZOUA(フランス)50
- 安楽宙斗 48
このほか、男子のスピードでは、日本代表で唯一ファイナルに勝ち進んだ安川潤が4位(タイム:5.324)に入っており、3位(タイム:5.323)との差はわずか0.001秒で、メダルに届かなかった。
女子のスピードでは、日本代表はいずれも決勝進出とはならなかった。なお、男女ともにスピード種目では、インドネシア代表選手が優勝している。
次戦のワールドカップは、フランス・ブリアンソンにて、現地時間7月14日から15日にかけて男女のリード種目のみ行われる。