スポーツクライミング・森秋彩、日本女子リードを牽引する18歳

スポーツイベントが盛りだくさんの週末。多くのアスリートたちがそれぞれの舞台で力を尽くして自分の成長を確かめ、また次の目標に向かっていく。先週行われた大会で活躍したアスリートたちの中から、スポーツクライミングの森秋彩に注目した。

文: Chiaki Nishimura
写真: Dimitris Tosidis/IFSC

9月2日、3日の日程で開催されたクライミングワールドカップ・スロベニア・コペル大会(リード)で、18歳の森秋彩(もり・あい)が東京オリンピック金メダリストで昨年のワールドカップ・リードの年間王者であるヤンヤ・ガンブレットを抑えて優勝した。

森にとってワールドカップ出場は3年ぶりとなったが、リードジャパンカップでは2020年から2022年で3連覇中。日本女子リードの頂点に立つ森秋彩の実力を探った。

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11歳で日本を制した、才能あふれるクライマー森秋彩

茨城県出身の森は、2003年生まれの18歳。小学1年生のときに訪れた近所のショッピングモールのクライミングジムで、父親と一緒にクライミング体験したことがきっかけで、このスポーツに夢中になった。

森の才能はすぐに開花し、多くの人の知るところとなる。リードを主戦場とする森は、まだ11歳だった2015年5月の第29回リードジャパンカップで2位となると、翌年の同大会で堂々の優勝。2017年から2022年までの5大会(2019年大会を除く)で表彰台の頂点に立ってきた。

優勝できなかった2019年大会も結果は2位。18歳ながらも日本におけるリード種目を牽引する存在として活躍してきた。

ワールドカップデビューは2019年4月。この年は各大会を転戦し、銅メダルを2つ掴み取ったが、以降、大学進学の準備やコロナ禍などの影響で、海外での戦いを欠場。そして3年ぶりとなったワールドカップの舞台が、先日行われたスロベニア・コペル大会である。

オリンピック金メダリストのヤンヤ・ガンブレットは、2021年のワールドカップ・インスブルック大会以来、リード種目で7連勝中。会場はガンブレットのパフォーマンスをひと目見ようと足を運んだ多くのファンで埋め尽くされていた。決勝8人中7番手に登場した森は、会場の空気に圧倒されることなく落ち着いた様子で他選手が苦戦した難所をクリアして30+に到達。8番手のガンブレットは森の高さには及ばない27+で、森の優勝が決まった。

IFSCのソーシャルメディアでは、1000日以上ぶりの森のワールドカップ復帰を祝った。

パリ2024に向けて

パリ2024オリンピックのスポーツクライミング競技は、ボルダリング&リードの複合種目、スピード種目の2種目でメダルが競われる。

スピード種目を苦手としていた森にとって、複合がボルダリングとリードのみになったことは朗報といえるだろう。リードに比べるとボルダリングでの成績は少し劣るが、それでも2021年のボルダリングジャパンカップで優勝、2022年の同大会では4位となるなど、日本トップレベルの実力を持つ。

ワールドカップの次戦は9月9日〜11日の日程で開催されるワールドカップ・スコットランド・エジンバラ大会(リード、スピード)と24日〜26日にはインドネシア・ジャカルタ大会(リード、スピード)が予定されている。

その後、日本で実施されるワールドカップ最終戦が控えている。10月20日〜22日の日程で岩手県で開催されるこの大会では、今季初めてボルダリング&リードの複合種目が予定されている。

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