2021年以降、スノーボードおよびフリースタイルスキーのビッグエアの開幕戦が行われているスイス東部グラウビュンデン州の州都クール。ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックのプレシーズンとなる今季もこの地でビッグエアの開幕戦が予定され、ライブミュージックのイベントとともに華やかに幕をあける。
10月16日、17日に公式練習が行われたのち、18日にフリースタイルスキー・ビッグエア、19日にスノーボード・ビッグエアの予選・決勝がそれぞれ実施され、世界各地から集まったライダーたちがシーズンを盛り上げるべく熱い戦いを繰り広げることは必至。昨シーズンのスノーボード・ビッグエアでは、ワールドカップ4戦が行われ、女子では全戦に出場した17歳のミア・ブルックス(英国)が年間優勝、男子では4戦すべてに出場し、2度表彰台に立った木村葵来(きら)が年間王者に輝いた。
今季の開幕戦で勝利を飾るのは一体誰なのか? ここではスノーボード・ビッグエアを中心に注目選手・日程・ライブ配信情報を紹介しよう。
ビッグエア・ワールドカップ、スイス・クール大会の注目選手
日本からは男子8人、女子6人のスノーボーダーが派遣され、男子では昨シーズン年間王者に輝いた20歳の木村葵来のほか、昨年の同大会で優勝した19歳の荻原大翔(おぎわら・ひろと)、2023年世界選手権ビッグエアで日本選手として初めて金メダルに輝いた18歳の長谷川帝勝(たいが)らがワールドカップ参戦メンバーに名を連ねている。長谷川は昨年、5回転半まわる1980を世界で初めてバックサイド、キャブ、フロントサイド、スイッチバックサイドの4方向すべてで成功させて話題を集めた。さらに、昨年のXゲームズではスイッチバックサイド1980を大会で決めて、自身初の金メダルを手繰り寄せた。
このほか、オリンピック金メダリストのスー・イーミン(中華人民共和国)、銀メダルのモンス・ロイズランド(ノルウェー)などの出場が見込まれ、オリンピックプレシーズンにふさわしい最高のパフォーマンスが見られることだろう。
女子では、オリンピック・ビッグエアで2連覇中のアンナ・ガッサー(オーストリア)をはじめ、昨年の年間優勝者ミア・ブルックス(英国)が現地入りしているほか、日本から同準優勝の深田茉莉(まり)、同3位の岩渕麗楽(れいら)、北京2022で銅メダルを獲得した村瀬心椛(ここも)、鬼塚雅(みやび)が派遣される。また、村瀬の妹で、2024年1月のユースオリンピックの同種目で金メダルに輝いた17歳の村瀬由徠(ゆら)、16歳の鈴木萌々(もも)が出場を予定している。
村瀬心椛は昨年のこの大会で優勝しているだけでなく、スロープスタイルの開幕戦となったニュージーランドの大会で優勝を飾っており、ビックエアの開幕戦でも活躍が期待される。
ビッグエア・ワールドカップ、スイス・クール大会のフォーマット
スノーボード・ビッグエアでは、女子30人、男子50人のライダーが出場し、予選で2本の試技を行ったのち高得点1つをもとに、女子は上位8人、男子は上位10人が決勝に進む。
決勝では3本ずつ試技を行い、そのうち高得点2つの合計で最終順位が決まる。
ビッグエア・ワールドカップ、スイス・クール大会の日程
2024年10月16日、17日
- 公式練習
2024年10月18日
- 9:10〜フリースタイル・ビッグエア 女子予選
- 12:20〜フリースタイル・ビッグエア 男子予選
- 20:00〜フリースタイル・ビッグエア 女子・男子予選
2024年10月19日
- 9:10〜スノーボード・ビッグエア 女子予選
- 12:00〜スノーボード・ビッグエア 男子予選
- 20:00〜スノーボード・ビッグエア 女子・男子予選
スノーボード・ビッグエア、スイス・クール大会の日本人派遣対象選手
全日本スキー連盟はスノーボード・ビッグエア・ワールドカップ参戦のための遠征選手として、男子8選手、女子6選手を発表した(9月27日付)。また同時に開催されるフリースタイル・ビッグエア・ワールドカップには日本から唯一、佐藤雅夏(まなつ)が参加を予定している。
ビッグエア男子
- 木村葵来(きら)
- 長谷川帝勝(たいが)
- 木俣椋真(りょうま)
- 宮村結斗(ゆうと)
- 國武大晃(ひろあき)
- 荻原大翔(ひろと)
- 飛田流輝(るき)
- 濵田海人(かいと)
ビッグエア女子
- 村瀬心椛(ここも)
- 岩渕麗楽(れいら)
- 深田茉莉(まり)
- 鬼塚雅(みやび)
- 村瀬由徠(ゆら)
- 鈴木萌々(もも)
ビッグエア・ワールドカップ、スイス・クール大会のライブ配信情報
ビッグエア・ワールドカップ、スイス・クール大会の模様は世界各地でライブ配信される。日本ではJ Sportsでライブ配信が予定されている。
スノーボード・ビッグエア、ワールドカップ2024/2025の全日程
- 第1戦 10月19日 スイス・クール大会
- 第2戦 11月30日〜12月1日 中華人民共和国北京大会
- 第3戦 1月3日〜5日 オーストリア・クラーゲンフルト大会
- 第4戦 1月9日〜11日 オーストリア・クライシュベルク大会
- 第5戦 1月30日~2月6日 アメリカ合衆国アスペン大会