スケートボード
パリ2024オリンピック出場枠をかけた最終決戦となるオリンピック予選シリーズ（OQS）の第2戦ブダペストは大会3日目を迎え、スケートボード男子ストリート準決勝が行われた。
東京2020オリンピック金メダリストの堀米雄斗は、ラン1本とベストトリック2本の合計スコア272.83を挙げ、全体の1位で明日23日（日）に行われる決勝へ駒を進めた。
小野寺吟雲（ぎんう）が2位、白井空良（そら）4位、根附海龍（ねつけ・かいり）が5位と続き、日本選手4人がオリンピック出場枠をかけて決勝に挑む。予選を1位で通過していた佐々木音憧（とあ）は14位に沈み決勝進出を逃した。
堀米雄斗「次もよい滑りができるようにがんばりたい」
スケートボード男子ストリート準決勝は、雷雨のため、当初の予定より約2時間遅れの現地時間13時20分からの開始となった。ひと雨降ったこともあり気温は26度、空は雲で覆われ、暑さが選手を苦しめることはなかったようだ。
準決勝の競技形式は、ラン（45秒間）を2本滑った後、ベストトリックを5本行う。ラン2本のベストスコアと、5本のトリックの中のベスト2本のスコアの3試技のポイントを加算した最終スコアで順位が決まる。
現地時間13時20分から始まった1組目に登場した2023年ストリート世界選手権3位の14歳、小野寺吟雲はラン1本目で、この組で唯一の90点台を出し、ベストトリックでもハイスコアをマークし272.13を挙げて、この組1位で競技を終えた。現男子ストリート世界王者の白井空良は小野寺に3.18差の2位、そのすぐ後ろをわずか0.95差で根附海龍が続いた。
現地時間14時35分からの2組目には、前日の予選を1位で通過した佐々木音憧、7位通過の東京2020オリンピック金メダリストの堀米雄斗が登場。グーフィースタンスの堀米はラン1本目で安定した滑りを見せ、全体でも1位となる90.38を叩き出し貫禄を見せた。ベストトリックでは、2本目に転倒して左膝を打ち、痛そうに膝を押さえる場面もあったが、3本目で90点台、4本目もハイスコアを挙げ、一気に全体の1位に躍り出た。2日前の予選を1位で通過していた佐々木は、ランでスコアが伸びず、1本目のトリックで90点台を出したものの、残り4本をミスしたことで点数を積み上げることができなかった。
結果、堀米、小野寺、白井、根附の4人が明日の決勝に進むことになり、最大3枠のパリ2024代表の座をめぐって競い合う（※）。
試合後、堀米はOlympics.comの取材に応じ、「まずは決勝に行くことができてすごく嬉しいです。自分のベストをできるようにずっと考えていました」と話した。
「この2年ぐらいはずっとオリンピックに向けて練習してきたので、まだ決勝に行くことができただけですけど、次もよい滑りができるようにがんばりたいと思います」と、堀米はパリの舞台を見据えた。
また、4位で決勝を決めた白井は、「まあまあよかったですが、最後を決められなかったのはすごく悔しい。明日は全力で臨みたいと思います」と準決勝を滑り終えた後、Olympics.comに話した。
※オリンピック各国代表の編成に関しては国内オリンピック委員会（NOC）が責任を持っており、パリ2024への選手の参加は、選手が属するNOCがパリ2024代表選手団を選出することにより確定する。各競技の出場資格に関する公式資料はこちら。
日本選手の準決勝順位
- 1位 堀米雄斗（272.83）
- 2位 小野寺吟雲（272.13）
- 4位 白井空良（268.95）
- 5位 根附海龍（268.00）
- 14位 佐々木音憧（141.88）
オリンピック予選シリーズ2024第2戦ブダペストのライブ配信情報
オリンピック予選シリーズ（OQS）第2戦ブダペストの戦いの模様はOlympics.comのオリンピックチャンネル、公式アプリで配信が予定されている。
オリンピック予選シリーズのスケートボード競技
オリンピック予選シリーズとは、ブレイキン、スケートボード（ストリート、パーク）、BMXフリースタイル（パーク）、スポーツクライミングのオリンピック最終予選となる大会シリーズで、4競技のアスリートたちが一堂に会し、パリ2024オリンピック出場を目指して5月16日〜19日に上海、6月20日〜23日にブダペストで戦いを繰り広げる。
スケートボードのパーク、ストリート両種目では、成績に応じてランキングポイントが加算され、ブダペスト大会後のランキングなどをもとに、パリオリンピックに出場する22人（開催国枠、ユニバーサリティ枠を含む）が決まる（※）。各国が獲得できる出場枠は各種目最大3枠となっており、トップスケーターがひしめく日本勢にとっては、誰が日本代表の座を掴むのかが注目ポイントのひとつとなる。
※オリンピック各国代表の編成に関しては国内オリンピック委員会（NOC）が責任を持っており、パリ2024への選手の参加は、選手が属するNOCがパリ2024代表選手団を選出することにより確定する。