北京2022冬季オリンピックでの**ミカエラ・シフリン**の悪夢は続く。
アルペンスキー2大会連続オリンピック金メダリストの彼女は、2月9日(水)、自身のコーチであるマイク・デイが設定したスラローム(回転)コースの滑走1本目、4つ目の旗門で転倒し途中棄権となった。
アメリカ人選手がアルペンスキーの技術系種目で2レース連続で完走できなかったのは、2011年以来初めてのことだ。月曜日に行われたジャイアントスラローム(大回転)のオリンピックタイトル防衛への滑りも、わずか数秒しか続かなかった。
「スタートから全力でプッシュしていきました。持てる力全てを出し切って滑るつもりでした」 とシフリンは語った。
「ひとつのターンで少し滑ってしまったのですが、そんなミスをする余裕はなかったのです。最もアグレッシブで、最も難しいラインで滑っていこうと思っていました。それが一番速いということもわかっていますから。5つ目の旗門を越えることができなかったというのは、そういうことだったんだと思います」
NBCでレースの解説をしていた**リンゼイ・ボン**は、「彼女は次の旗門に向かうための正しい方向に持っていけていなかったので、それがレースを途中で終えることに繋がってしまいました」とツイートしている。
シフリン「いつまでもこのひどい気持ちを引きずることはないです」
コースアウトしてしまったシフリンは、コース脇に座り、頭を膝に下げてうずくまった。その後、アメリカチームのスタッフが駆け寄り彼女を慰めた。シフリンは、「私はただ、ちょっと立ち止まって、処理をして、自分が本当に間違ったことをしたのか理解しようとしたのです」と語った。
「この15年間、自分自身のスキーやスラローム、レースについて知っていると思っていたすべての自分の思考について考え直させられました」 -ミカエラ・シフリン、NBC
現在の気持ちについて質問すると、6度の世界チャンピオンの彼女ははこう答えた。「かなりひどいですね。でも、この先もずっとこのひどい気持ちをひきずるとは思わないです。ただ、今はかなり落ち込んでいます」
「気持ちは確実に良くなってきてもいるし、さらにひどい気持ちになることもあるので、全体を平均すると中くらいの感情だといえます」と彼女は続けた。
国家アルペンスキーセンターで行われる6つの種目すべてに出場するシフリンの次のレースは、2月11日(金)のスーパーGとなる。
「もう一度リセットし直すつもりです。今回はもっとうまく切り替えれるようにしたいと思いますが、どうすればうまくいくか分からないです」
「このような状況になったのは初めてで、どう対処したらいいのかわからないのです」