北京2022冬季オリンピックの男子ハーフパイプ決勝で印象的なパフォーマンスを披露し、**ショーン・ホワイト**がその輝かしいスノーボードキャリアに幕を下ろした。
これまでに金メダルを3個獲得し、前回大会の王者でもあるホワイトは、雲頂スノーパークで4位に入賞した。
試合後、Olympics.comに対し、「終わってホッとした」と感極まった朝を振り返った。
「ハーフパイプにたどり着くまでの間、太陽が丘やタービンから昇るのが見えて、本当に美しい場所が広がっていた。それを見ながら、その過程にあったすべての小さな喜び、あらゆる瞬間を逃さないように、じっくり味わったよ」
「もちろん、もっとうまく決められたらよかったと思う。というのも、後ろ足に力が入らず、とても痛かったんだ。緊張していたのかもしれない。でも、できることはやったし、4位を誇りに思う」
決勝では平野歩夢(日本)が金メダル、スコッティ・ジェームス(オーストラリア)が銀メダル、スイスのヤン・シェーラーが銅メダルに輝き、ホワイトは表彰台にわずかに及ばなかった。
ホワイトはメダリストに歩み寄って彼らを祝福したが、一方で自分がそうなれたらという思いもあった。
「(4位ではなく)もちろん3位になりたかった。もし3位だったとしたら、2位になりたかったと思うだろうね(笑)。競技者として常に上を目指している。だけど、自分を誇りに思っているよ。このスポーツにおける人生とキャリアを築き、レガシー(遺産)を残すことができたのだからね」
「そして、すべてのこと、すべての瞬間を誇りに思うよ。だから、ありがとう。ありがとう、スノーボード。見てくれているみんなに感謝します。これからが楽しみだよ」
ホワイトは感極まっていた。彼の目には涙があふれ、インタビューを少し中断した。しかし、彼は自身のブランドで、今後どのような展開をしていくかを語った。
「ひとつの扉が閉まれば、次の扉が開かれる。次の世代に影響を与えることが待ちきれない。僕は7歳のときにスポンサーがついて、最初のボードをもらった。次の世代のために僕がそのような存在になれるかもしれないとずっと考えていたんだ。彼らと契約するのではなく、ただ彼らのキャリアを導き、彼らを助け、すべての経験で得た僕の失敗や教訓を伝えることができるかもしれない」
「そして、スコッティ(ジェームス)も『ヘイ! もし手伝ってくれるなら俺はもう1回行く』って言ってくれたし、何が起こるかわからないよ。どんな形であれ、このスポーツの一部になりたいと思っている。だから、もっと僕を見ることになるだろうね」
ホワイトはコーチになる可能性も否定はしない。
「ぜひとも参加したい。もし、誰かがそれに値する人物として僕に声をかけてくれたら光栄に思うよ。役に立てれば嬉しい」
スノーボード界のレジェンドは、2月11日に行われた決勝の1本目で72.0点を出し、続く2本目では14点、そしてバックトゥーバック1260を決めて85点を出すなど、素晴らしい滑りを披露した。
自身5度目のオリンピックで再びメダルを掴むには、最終滑走でさらにスコアを伸ばさなければならないことはみんなが理解していた。しかし、最後の滑走でホワイトは転倒し、その輝かしいキャリアに幕を下ろした。