女子フィギュアスケート界をリードする坂本花織は、世界選手権3連覇から何を得たのか。ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックを見据え、独占インタビューで語った。
(2024 Getty Images)
1968年のペギー・フレミング(アメリカ合衆国)以来56年ぶりとなる世界フィギュアスケート選手権女子シングル3連覇を達成した坂本花織は、フィギュアスケートの歴史において、自分自身が今どのような立場にあるのか、まだ実感がわかないと言う。
「まだ現役の間は実感がないと思います」と、坂本はOlympics.comとの独占インタビューの中で、かつて彼女が憧れた日本の偉大な選手たちとともに名を連ねたことについて尋ねられ答えた。
3つの世界タイトル、北京2022オリンピックでの銅メダル、そして過去7年間に加え今後も増え続けるであろう国際サーキットでの輝かしい戦歴を持つ坂本は、トリノ2006金メダリストの荒川静香さん、バンクーバー2010銀メダリストの浅田真央さん、アルベールビル1992銀メダリストの伊藤みどりさんらとともに日本を代表する偉大なスケーターとなった。
「自分が競技から離れてから、どこまで(名が)残るのかなっていう感じです」と23歳の坂本は謙虚に話し、「でも、そこに自分の名前があるというのは誇らしいと思いますし、今までのがんばりをよい成績として残すことができてすごく嬉しいです」と付け加えた。
前回からミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックまでの中間点にあたる2024年世界選手権モントリオール大会を制した坂本は、世界中のトップスケーターから注目される存在となった。
「日々思っていると疲れちゃうので」と坂本は笑顔で話しながら、「大きな背景にはオリンピックがあって、だからこそ今は何をするべきか日々考えています。今の練習が次の試合にどう生きるのか、どう影響するのかを考えながらやっています。(試合後に)反省点を生かして1試合ごとにレベルアップしていければ、自然とオリンピックでよい成績を残す方向につながるとのではないかという気持ちでシーズンを過ごしています」と語った。
坂本は世界選手権3連覇から何を得たのか。今回の世界選手権のショートプログラムで4位となった彼女は、以前Olympics.comとのインタビューで話していたように、その焦りや緊張感を受け入れ、かえってフリーでは闘志を燃やし集中することができた。結果、逆転の優勝に結びついた。
「3連覇をシーズンの序盤から目標に掲げていたので、その目標を達成することができすごく嬉しいです」と、彼女は素直に喜んだ。
ややもすると競技生活はプレッシャーとストレスの連続だ。しかし、坂本の生活は充実している。以前、今シーズンのショートプログラムを甥と姪たちのためにがんばりたいとOlympics.comに打ち明けた。2人の存在は、日々の厳しいトレーニングから坂本を解放し、彼女に癒しを与えてくれている。
彼女はフィギュアスケートの中でも外でも喜びに満ち、いつも笑顔で輝いている。その源泉はどこにあるのだろうか。
「練習も楽しいですが、普段の生活も楽しくて、今はすごく充実していると感じます」
「でも普段はいいことが起こるほうが少なくて、逆にアクシデントとかトラブルまみれで、もうそれが毎日面白いネタになっています。ただ、それをマイナスに捉えずに、いつもポジティブに変換するのですが、それが楽しくてしかたがないのです」と、陽気に笑って見せた。
そんな坂本のあふれんばかりの笑顔の奥には確固たる決意がみなぎっている。
彼女は、2022年ISUグランプリファイナル(トリノ)でフリーでのミスが響いて5位に沈んで以来、無敗を続けることでその強い覚悟を示している。2023-2024シーズンでは、出場した国際大会6大会で全勝、また、年々レベルの上がる日本選手権で3連覇、4度目の優勝に輝いた。
坂本は、オリンピックのことを毎日考えているわけではないと話すが、2026年の大きな目標-ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックを目指す。
「今の大きな目標は2年後のオリンピック。それを見据えて今、やっています」と彼女は話した。
「3連覇できたことは、今後の糧にもなるし、今シーズン経験したことは絶対に来シーズン以降に活かされると思います。今シーズンはよい思いとよい経験がたくさんできました」と充実したシーズンを振り返った。