新体操日本代表、パリ出場枠をかけた最後の予選大会へ アジア選手権2024

執筆者 Chiaki Nishimura
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Rhythmic Gymnastics Team Japan Uniforms - Katsushika Hokusai

新体操のアジアの頂点を決めるアジア選手権が、ウズベキスタン・タシケントで幕を開ける!

5月2日〜4日の3日間で行われるこの大会は、パリ2024オリンピックの大陸別予選をかねて実施され、日本代表にとってオリンピック出場をかけた最後の戦いとなる。

パリ出場枠を獲得できるのは、アジア選手権の団体総合で最上位のチーム(すでに出場枠を獲得している団体を除く)、個人総合で最高位の選手(すでに出場枠を獲得している国の選手を除く)となる。その狭き門を潜り抜け、日本代表「フェアリージャパン」は5大会連続のオリンピック出場を目指す。大会の注目ポイントや出場選手、競技日程をまとめた。

新体操、アジア選手権の注目ポイント

パリオリンピックでは、個人総合24人、団体総合14組(1組5人)、合計94人のみが美しき戦いの舞台に立つ。予選大会をかねてこれまでに2022年世界選手権、2023年世界選手権が実施されており、上位の成績をおさめたチームや選手はいち早く出場枠を確保。日本勢にとって最後の予選大会となるのがこの「アジアシニア新体操選手権」である。

アジアではすでに中華人民共和国代表が団体総合の出場枠を獲得しており、同国以外の出場チームがオリンピック出場をかけて戦うことになる。

キャプテンの鈴木歩佳(あゆか)率いる日本代表は、2023年の世界選手権で団体総合13位に沈んだものの、直近(2024年4月)のワールドカップ・バクー大会では団体種目別のフープで優勝、リボン・ボールでも優勝してアジア選手権に向けて弾みをつけた。

鈴木は自身のソーシャルメディアで「緊張感、プレッシャー、いろんな思いはありますが、それも全て楽しんで最後まで諦めずに挑戦したいです!」とアジア選手権への意気込みをつづった。

団体総合のフープで、日本代表は「ソーラン節」などの音楽に合わせて演技を行う。新衣装として葛飾北斎の代表作「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」をデザインした衣装が発表されており、和をイメージしたパフォーマンスに注目が集まる。

前回(2023年)、フィリピン・マニラで行われたアジア選手権の団体総合では、中国代表チームが優勝し、今大会のホスト国となるウズベキスタン代表チームが準優勝、日本代表は3位の成績をおさめた。今年は、ホームアドバンテージを活かすウズベキスタン代表が優位に立つことが予想されるが、ホームならではのプレッシャーもある。果たしてどんな展開が待ち構えているのだろうか。

また個人総合では、ウズベキスタン代表がすでにパリ出場枠を確保しており、それ以外の選手がパリ出場枠争いを繰り広げる。日本からは喜田未来乃(きた・みらの)、松坂玲奈が個人種目に出場する。

新体操日本代表選手、アジアシニア選手権2024

団体

  • 竹中七海(たけなか・ななみ)
  • 鈴木歩佳(すずき・あゆか)
  • 稲木李菜子(いなき・りなこ)
  • 田口久乃(たぐち・ひさの)
  • 西本愛実(にしもと・めぐみ)
  • 生野風花(いくの・ふうか)

個人

  • 喜田未来乃(きた・みらの)
  • 松坂玲奈(まつざか・れいな)

新体操、アジアシニア選手権2024の日程

ウズベキスタン・タシケント開催のアジアシニア新体操選手権は、5月1日に公式練習が行われたのち、5月2日〜4日の3日間で競技が実施される。

パリ2024出場枠をかけた団体総合は5月2日、個人総合は2日と3日の演技によって最終順位が決定する。

  • 5月2日 個人総合(フープ・ボール)、団体総合(フープ5、リボン3・ボール2)
  • 5月3日 個人総合(クラブ・リボン)、団体種目別(フープ5)
  • 5月4日 個人種目別決勝、団体種目別(リボン3・ボール2)