写真: United World Wrestling / Kadir Caliskan
数々の名レスラーが体ひとつでぶつかり合い、大会を盛り上げてきたオリンピック・レスリング。7月26日に始まるパリ2024オリンピックでは、2024年8月5日〜11日の日程でエッフェル塔のふもとに位置する「シャン・ド・マルス・アリーナ」で試合が行われる。
女子6階級、男子12階級の合計18階級でメダルが競われる今回の大会で、日本は13階級で出場枠を獲得。2連覇を狙う須﨑優衣(ゆい)や2大会ぶりの出場となるリオ2016銀メダルの樋口黎(れい)をはじめ各階級1人の13選手がパリのマットに立つことになる(※)。
最初にメダルが確定するのはレスリング競技2日目の8月6日。東京2020で文田健一郎が銀メダルを獲得した男子グレコローマン60kg級と同130kg級、女子の68kg級の3種目で銅メダル決定戦および決勝が行われる。
ここでは、オリンピック・レスリングの競技日程や競技形式とともに、日本選手を紹介しよう。
※オリンピック各国代表の編成に関しては国内オリンピック委員会(NOC)が責任を持っており、パリ2024への選手の参加は、選手が属するNOCがパリ2024代表選手団を選出することにより確定する。 各競技の出場資格に関する公式資料はこちら。
パリ2024オリンピックでは、男子グレコローマン6階級、男子フリースタイル6階級、女子フリースタイル6階級の合計18種目が実施される。
各階級でトーナメント戦が実施され、最後まで勝ち抜いた選手が金メダルを獲得する。レスリングには敗者復活戦が設けられており、決勝に進出した選手と1回戦・準々決勝・準決勝で対戦して敗れた選手は敗者復活戦にまわり、銅メダル獲得を目指す。つまり、トーナメントの序盤で敗れたとしてもメダル獲得に向けて望みが消えるわけではない。また、レスリングでは銅メダルが2人誕生することも特徴のひとつだ。
各試合は、3分間の2ピリオドが行われる。レスラーはこの間、相手の動きを見ながら技をかけるタイミングを見つけ、タックルやグラウンド(相手を地面に倒した状態での攻撃)、投げ技などで攻めていき、最終ポイントで勝敗が決まる。また、試合中に得点差が10点(男子フリースタイル、女子)または8点(男子グレコローマン)ついた時点でも試合は終了となる。
さらに、相手の両肩をマットにつける「フォール」を決めれば、その瞬間にその選手の勝ちとなり、試合が終了する。それまでに相手がどんなにポイントを重ねていたとしても、一瞬で試合がひっくり返ることがある。その緊張感の中でわずかな隙を狙って繰り広げられる攻防がレスリングの醍醐味と言えるだろう。
このほか、グレコローマンとフリースタイルにも違いがあるので、こちらの記事を参考にしていただきたい。
東京2020のレスリング競技で、日本代表の選手たちは女子が金メダル4個、男子が金メダル1個を獲得するなど、合計7個のメダルを獲得する健闘を見せた。
だが、その金メダリストのうち、パリ大会の日本代表の座を掴み取ったのはわずか1人。その事実に興味をそそられる人が多いかもしれないが、さらに付け加えるならば、オリンピック予選をかねた2023年の世界選手権では、女子オリンピック6階級のうち4階級で日本勢が表彰台の頂点に立った。その4人全員がパリに向かう。
そのひとりが、日本代表選手団の旗手として挑んだ東京オリンピックで、全試合無失点で優勝を決めた女子50kg級の須﨑優衣である。大会2連覇を目指す須﨑は、世界女王としてオリンピックの舞台に立つ。
初出場となるものの、頼もしい存在なのが女子53kg級の藤波朱里(あかり)だ。藤波は、中学時代から続く公式戦での連勝記録を133に伸ばしており、20歳ながら世界選手権で2度(2021年、2023年)優勝。パリでも世界が注目するレスラーのひとりとなることは間違いないだろう。
男子では、東京2020で銀メダルを獲得した「にゃんこレスラー」の愛称で知られるグレコローマン60kgの文田健一郎のほか、リオ2016で銀メダルを獲得し、「金」を目指した東京では代表入りを逃した樋口黎(れい)がオリンピック日本代表に復活し、活躍を誓う。
以下、年齢はパリ2024オリンピック開会式(2024年7月26日)を基準とした。
以下、現地時間。括弧内は日本時間。より詳しいスケジュールはこちらから確認可能。※日程は変更になる可能性もある
15:00〜17:00(22:00〜24:00)
21:00〜22:00(翌4:00〜5:00)
11:00〜13:30(18:00〜21:30)
18:15〜22:00(翌1:15〜5:00)
11:00〜13:30(18:00〜21:30)
18:15〜22:00(翌1:15〜5:00)
11:00〜13:30(18:00〜21:30)
18:15〜22:00(翌1:15〜5:00)
11:00〜13:30(18:00〜21:30)
18:15〜22:00(翌1:15〜5:00)
11:00〜13:30(18:00〜21:30)
18:15〜22:00(翌1:15〜5:00)
11:00〜13:30(18:00〜20:30)
パリ2024オリンピックのレスリング競技は、全試合がシャン・ド・マルス・アリーナで実施される。パリ中心部、エッフェル塔の麓に広がるシャン・ド・マルス公園に位置するシャン・ド・マルス・アリーナは、パリが誇る展示イベント会場として有名なグラン・パレの改修期間中に仮設のイベント会場として設けられた。建築家は、東京・渋谷の文化施設「Bunkamura」のシンボルマークをデザインしたことで知られるフランスのジャン・ミシェル・ヴィルモット。
大会期間中は7月27日〜8月3日の日程で柔道の試合が行われ、その後、1日あけて8月5日からレスリングの試合が始まる。
Related content