パリ2024ボランティア・プログラム、日程と応募方法が明らかに
パリ2024オリンピックおよびパラリンピック競技大会では、45,000人以上のボランティアによるサポートが見込まれており、応募受付は2023年3月に開始される。
「大会の顔であり、魂でもあります。大会の心であり、笑顔でもあります。それが彼らなのです」
これは、パリ2024大会組織委員会のトニー・エスタンゲ会長が、オリンピックおよびパラリンピックにおけるボランティアの重要性を表現した言葉である。開催まで2年を切ったパリ2024では、世界中から45,000人以上のボランティアが参加し、世界最大規模のスポーツの祭典の運営において重要な役割を果たし、数百万人の観客、1万5000人のアスリート、2万人のメディア関係者をサポートする。
応募受付の開始は2023年3月。
エスタンゲ会長は、「ボランティアの存在なくしては、大会は同じようなものにはならないでしょう。ボランティアの皆さんの献身、熱意、エネルギーのおかげで、大会はスポーツ面だけでなく、生涯にわたって忘れられない思い出となるのです。ともに、唯一無二な大会に携わりましょう」と呼びかけている。
ボランティアプログラムについての詳細と、これまでのオリンピック・パラリンピックでボランティア活動を行った人たちの体験を紹介する。
「ロンドン2012の開会式では、1万人のボランティアパフォーマーが参加しました。英国がどのように世界に紹介されるのかと、特に全国紙から非常に大きな関心が寄せられましたが、詳細が漏れることはありませんでした。このことを思い出すたびに、私は一生に笑顔になることでしょう。世界中の9億人以上が視聴し、スタジアムには女王を含む8万人が集まったのですから、相当なショーにする必要があったのです」
- ジョー・ガンストン、ロンドン2012ボランティアダンサー
ボランティア応募プログラムのスケジュールは?
- 現在:応募受付開始に先立ち、ボランティア・プログラムに関するすべての情報はこちらから確認可能
- 2023年1月:フランス国内および海外において、応募の呼びかけ開始
- 2023年3月:ボランティアプラットフォーム公開、応募受付開始
- プラットフォーム公開から6〜8週間後:受付期間終了
- 2023年9月以降:ボランティア活動について候補者に通知
「今でもボランティアのユニフォームを着ることがあります。それを見た人たちはとても喜び、大会について尋ねてきます。新しい出会いがあったり、大きな大会がどのように運営されるのかを学んだり、いろいろな違いに対応したり、アクセシビリティがいかに重要であるかを痛感したりと、とても豊かな経験になりました。オリンピックファミリーの一員であることを誇りに思います」
- ペドロ・カンパニ、リオ2016ボランティア
ボランティア・プログラムへの応募方法は?
応募受付開始は2023年3月からで、応募者はボランティアプラットフォームで年齢、使用言語、参加可能な日にちなどの参加資格を満たしていることを証明する必要がある。
また、経歴、応募動機、スキル、希望する活動場所に関する質問に答え、オリンピックおよびパラリンピック競技大会のボランティア憲章を読み、同意することが求められる。
「オリンピックでボランティアをしたことは、私がこれまで経験した中で最も素晴らしいもののひとつです。オリンピックを内側から見て、バックステージで起きていることに参加して、大会がどのように運営されているか、準備やアスリートの感情を間近に見て感じる。それは信じられないようなことです。オリンピックの雰囲気が街にあふれて、国と国との間の垣根がなくなります。オリンピックという共通の目標があるからこそ、誰もが興奮するのです!」
- タチアネ・カペラリ、リオ2016ボランティア
ボランティア活動はどこで行われる?
ボランティア活動は、パリとイル・ド・フランス地域圏、マルセイユ、リール、ニース、リヨン、サンテティエンヌ、ナント、ボルドー、シャトールー、タヒチを含む40以上のオリンピック会場で行われる予定。また、メディアセンター、選手村、トレーニング施設、駅、空港など、大会の主要な場所でも行われる。
「たくさんの活動を通してたくさんの出会いと貴重な経験を得ることができました。私が配属されたカヌースプリントの会場では、選手やコーチが常にすぐそばにいるのは特徴だったように思います。選手や監督と交わしたコミュニケーションも、ホスピタリティ精神溢れるスタッフの皆さんとの時間も、炎天下と豪雨を会場にいる全員と共有したことも、すべてに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとう!」
- 北川由季、東京2020ボランティア
パリ2024オリンピックおよびパラリンピックのボランティアの条件は?
2024年1月1日以前に18歳になっていること、フランス語または英語を話せることが条件となる。活動は少なくとも10日間で、2024年7月から9月の間に行われる。世界中のどの国の市民でもボランティア活動に携わることが可能。
「特別な体験で、とても印象的な15日間でした。すぐにでもあの日々に戻りたいくらいです。カタルーニャやスペイン以外の人たちとのネットワークもできました。パラアスリートたちが、どんなに困難な場面でも楽しそうにしていたのが忘れられません……。みんなが楽しんでいたんです。あの雰囲気はとにかくすごかった!」
- ジェノベバ・デ・ゼイド・ソリア、バルセロナ1992ボランティア
どんなボランティア活動が行われる?
ボランティアには、3種類の活動(ミッション)がある。
1つ目は、大会参加者に質の高い体験を提供することに重点を置いたもので、ボランティア期間中、観客、アスリート、各国代表団、記者団などを案内したり、情報を伝えたりする。また輸送などのサポートも行う。
2つ目は、スポーツパフォーマンスに焦点を当てたもの。競技エリアでスターティングブロックの設置、競泳選手の持ち物の管理、テニスボールの回収など、選手をサポートする。また、タイム計測のほか、選手村や競技およびトレーニングエリアでのメディカルスタッフのサポートなどにも携わる。
3つ目は、組織運営に関する内容で、参加認証プロセスの支援や、機材の配布、設置などの業務を行う。
「世界レベルのメガイベントに参加するのがどのようなことかを学び、自分に多くの機会を与えてくれる貴重な体験となりました。世界中の人々と出会って、公私ともに大きく成長することができました」
- クリスティーナ・ドミンギーニ、リオ2016ボランティア
パリ2024について
パリ2024オリンピックは2024年7月26日から8月11日まで、パリ2024パラリンピックは2024年8月28日から9月8日まで開催される。約15,000人の選手が出場する予定となっている。
40以上の競技会場に数百万人の観客が集まり、世界がかつて見たこともないようなスポーツの祭典を目の当たりにする。
「自分の国や選手たちとこの瞬間を共有したことで、歴史の一部になったような気がします」
-チアゴ・デ・ソウザ、リオ2016ボランティア