【パリ2024パラリンピック1日目】パラ水泳・鈴木孝幸、日本勢メダル第1号の「金」!ゴールボール女子は初戦で逆転勝利!
パラスポーツの最大の祭典、パリ2024パラリンピックは、競技1日目となった8月29日から熱い戦いが繰り広げられた。
現地時間7:30から始まったパラバドミントンを皮切りに、ゴールボール、パラアーチェリーなどが行われ、パラサイクリングトラックの女子500mタイムトライアル(C4-5)では今大会最初の金メダリストが誕生。オランダの26歳、カロリネ・フロートが東京2020での銀メダルに続き、2大会連続のメダルを獲得した。またパラテコンドーでは、難民選手団のザキア・フダダディが銅メダルを獲得し、パラリンピック難民選手団から初のメダリストが誕生した。
観客席には著名人の姿も見られ、パラテコンドーの会場となったグラン・パレでは前日に聖火ランナーとして聖火をつないだ中華人民共和国の俳優ジャッキー・チェン、バドミントンの会場ポルト・ド・ラ・シャペル・アリーナにはドルトムントやリバプールを率いたサッカーのユルゲン・クロップ監督が選手たちに声援を送った。
大会1日目の出来事を振り返ろう。
関連記事|活躍が期待される日本代表選手を紹介!
鈴木孝幸、パリで初、通算3個目の金! パラリンピック1日目ハイライト
男子50m平泳ぎ(SB3)で、パラ水泳のレジェンド鈴木孝幸が決めた!
泳ぎ終えた後、冷静な表情で順位が映し出されるのを待った鈴木は、優勝を確かめると喜びを噛みしめるように左手でガッツポーズを見せて観客からの歓声に応えた。記録は48秒04。鈴木は、自身が初めて金メダルに輝いた16年前の北京2008パラリンピックで記録した48秒49を更新して優勝。日本記録も更新し、通算3つ目の金メダルを獲得した。
先天性四肢欠損という障がいのある鈴木は、静岡県浜松市出身の37歳。15歳から本格的に障がい者の水泳大会に出場するようになり、高校3年生だった2004年にアテネパラリンピックに初めて出場し、200mメドレーリレーで銀メダルを獲得。以来、すべてのパラリンピックに出場し、今回で6大会目。北京2008の50m平泳ぎ(SB3)、東京2020の100m自由形(S4)で金メダルを手にしており、同日の金メダルは自身3つ目、通算11個目のメダルとなった。
関連記事|パラリンピック、注目のトップアスリートやチームに迫る
日本代表メダル獲得選手、パラリンピック1日目
パラ水泳
- 鈴木孝幸、男子50m平泳ぎ(SB3)…金メダル🥇
「パラリンピック初の難民メダリストになった。私の夢です」パリ2024パラリンピック1日目・選手の声
パラテコンドー48kg級(K44)では、パラリンピック難民選手団初のメダリストが誕生した。現地時間20:00ごろに予定された同種目の銅メダル決定戦では、モロッコ代表のナウアル・ラーリフと、難民選手団のザキア・フダダディの対戦となったが、ラーリフが棄権。フダダディの銅メダルが決まった。
生まれつき左腕に障がいのあるフダダディはアフガニスタン出身の25歳。情勢が不安定な同国から2021年8月に避難し、東京2020パラリンピックに出場し、同国代表チームの2人目の女性パラリンピアンに。フダダディはのちにフランスで生活をはじめ、今大会に参加している難民選手団8人のうち唯一の女性選手となった。
フダダディはOlympics.comのインタビューに応え、「私にとってこの銅メダルは、金メダルのようなものです。フランスに来る前は、アブガニスタンに住んでいました。アフガニスタンではスポーツをすることができませんでした」と話し、「今日、パラリンピック難民選手として、世界で初めてメダルを獲得しました。私にとって、これは夢です。私は今、夢の中にいます」と語った。
そのほか8月29日の主な結果、パリ2024パラリンピック
パラサイクリングトラックでは、今大会トラックとロード合わせて5種目に出場予定の杉浦佳子が女子3000m個人パシュート(C1-3)に出場。日本最年長金メダリストで53歳の杉浦は、予選で敗退し5位となった。次は8月31日の女子500mタイムトライアル(C1-3)に出場予定。
3大会ぶりの金メダルを目指すゴールボール女子日本代表は、初戦で大韓民国代表チームと対戦。相手に先制を許すも、最後は3-1で逆転勝利をあげた。一方、男子日本代表は予選ラウンド初戦で中華人民共和国代表チームに6-7で敗れた。
また、車いすラグビーでは2大会連続銅メダルの日本代表が予選ラウンドでドイツ代表と対戦。第1ピリオドこそ12-13で接戦を強いられたものの、最終的に55-44で初戦を白星で飾った。
すべての結果はこちら。
【ハイライト動画で見る】車いすラグビー予選ラウンド、日本代表vsドイツ代表
試合全体のリプレイはこちらから視聴可能。
パリ2024パラリンピック、競技日程・スケジュール
パリ2024パラリンピックの全競技日程は、こちらで確認可能。
パリ2024パラリンピック、放送予定・ライブ配信情報
日本ではNHK、JCOMなどで、中継、ライブ・ハイライト・アーカイブ配信が予定されている。また、パラリンピックYouTubeチャンネル、国際パラリンピック委員会ウェブサイト、Olympics.comで配信される(一部見られない地域もある)。