【パリ2024大会8日目】柔道混合団体、フランス代表と激闘の末、銀!早田ひな怪我を乗り越え、銅!

執筆者 Risa Bellino
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JUDO TEAM JAPAN
写真: Getty Images

パリ2024オリンピック大会8日目を迎えた8月3日は、29種目でメダリストが誕生した。日本勢は金メダルは逃したが、4競技で銀1個、銅3個を獲得し、それぞれに胸を熱くする物語が生まれた。

テニスの聖地として四大大会・全仏オープンを毎年開催しているローラン・ギャロスで、テニス女子シングルスが行われ、中華人民共和国ではじめて決勝進出を決めていた21歳のジェン・チンウェンが、金メダルの快挙を達成。テニスで中国に史上初めてのオリンピックメダルをもたらした。

体操競技では、団体戦と個人総合で金メダルを獲得し見事なオリンピックカムバックを飾ったアメリカ合衆国の女子エース、27歳のシモーネ・バイルズが、種目別の跳馬で15.300点をマークし今大会3冠。日本男子団体の金メダル獲得に貢献した初出場の杉野正尭(たかあき)は、あん馬に出場し、6位に入賞した。

また、自転車競技のBMXレーシング女子で、日本人の母とイギリス人の父を持つオーストラリア代表の榊原爽(さや)が、東京2020での9位の雪辱を果たし、パリ2024で金メダルを獲得した。日本代表の畠山紗英は準々決勝のヒート1で落車のトラブルがあるも、敗者復活戦を2位で通過し準決勝進出。ベスト16に終わった。

大会8日目(8月3日)の出来事を振り返ってみよう。

卓球女子シングルス銅メダル/早田ひな「私にとっては金メダルより価値があるかな」

写真: 2024 Getty Images

パリ2024大会8日目、8月3日のハイライト

柔道団体戦:日本代表、東京2020に続くフランス代表との白熱した決勝戦で銀メダル!

8日間に及んだ柔道が最終日を迎え、混合団体戦が行われた。出場する6人は、各ラウンドごとに登録メンバーから選ぶことができ、日本はパリ2024の日本代表全員(14人)を登録して、4勝先取を目指して挑んだ。

初戦のスペイン代表との対戦は、女子57kg級に普段は52kg級で戦う阿部詩が出場し、合わせ技一本で白星スタート。6人目の対戦が終了した時点で3対3でスコアが並んだため抽選で選ばれた階級で代表戦が行われ、女子70kg級の高市未来が小外刈りで一本勝ちし、準々決勝進出を決める。準々決勝のセルビア戦では、男子73kg級に阿部一二三が登場。合わせ技一本で勝利すると、新添左季、永瀬貴規も白星を重ね、最後はウルフ・アロンが合わせ技一本で勝ち、4対1で準決勝に駒を進めた。準決勝ではドイツと対戦。女子70kg級の新添左季が先陣を切り、ゴールデンスコアにもつれ込む熱戦を大外刈による技ありで制すると、TEAM JAPANは4連勝で決勝進出を決めた。

決勝では、東京2020の再戦となる、フランス代表との因縁の対決となった。初戦は、個人戦銀メダルの村尾三四郎と銅メダルのマキシムゲール・ヌガヤプハンボが対戦し、ゴールデンスコアの延長戦の末、村尾が内股で一本勝ち。続く2戦目は、女子78kg級の髙山が女子78kg超級銅メダルのロマヌ・ディッコを相手に、優勢勝ち。第3戦は、男子90kg超級の斉藤立が、同階級金メダルのフランス柔道界のスター、テディ・リネールを相手に果敢に攻めるも、試合は延長戦に突入。リネールの内股で決着が決まり、会場のフランスサポーターが歓喜した。4戦目は、女子48kg級金メダルの角田が女子57kg級銅メダルのサラ・レオニー・シジクと対戦。積極的に攻めた角田の得意の巴投げで一本となり、日本の王手となる。

金メダルまであと1勝となる5戦目で、今大会の66kg級で連覇を達成した阿部一二三が、73kg級銀メダリストのジョアン・バンジャマン・ガバと対戦。阿部の指導1、ガバの指導2で延長戦に突入すると、すくい投げで一本を奪われ、3対2となる。「勝負所で決めれなかった。シンプルに自分が未熟だった」と試合後に阿部は悔しさを噛み締めると、「正直まだまだ強くなれるなと思ったし、この負けを経て、皆さんが本当にびっくりするくらい強くなるし、もっと努力するし、成長する」と宣言した。

6戦目は、髙市未来が63kg級銅メダルのクラリス・アグベニューに延長戦の末、外巻込で技ありを奪われたことで、3対3に並ばれた。抽選の結果、最後の代表戦は男子90kg超級となり、またも英雄リネールの登場にフランスの観客が熱狂する。ゴールデンスコアとなる開始6分過ぎに、リネールが大内刈で一本。

開催国フランスは、東京2020で新種目に追加された混合団体戦で連覇を果たし、日本は2大会連続の銀メダルで大会を終えた。なお、柔道の混合団体戦は、登録選手14人全員に表彰式でメダルが授与された。

試合結果を詳しく読む

バドミントン:東京2020の悔しさを糧に掴み取った代表の座で、シダマツ銅メダル!

“シダマツ” こと、志田千陽/松山奈未ペアが8月2日に決勝進出をかけ、中華人民共和国ペア(リウ・シェン・シュ/タン・ニン)と対戦するも、0-2で敗戦に終わり、8月3日、3位決定戦でマレーシア代表のパーリー・タン/ティナ・ムラリタランと対戦した。「試合前は気を抜いたら涙が出てしまうような状況で、本当に切り替えるのが難しかった(志田)」。「本当に試合するのが怖くて自分自身にも自信がない状況だったんですけど、絶対勝ちたいしっていう…メンタルが難しい状況だった(松山)」と、胸の内を明かすも、シダマツらしいスピーディーな攻撃でリズムを作り、2対0(21-11、21-11)でストレート勝ちし、見事銅メダルを獲得した。

「昨日の負けっていうのはすごく悔しいですけど、最後は笑って終われたっていうのは、自分たちの成果だと思うので、そこは素直に喜びたいなと思います(志田)」。「二人でどんなことも乗り越えてきた。東京に出れなかったからこのメダルが取れたと思います。少し悔しい気持ちは残りますけど、まずはメダルを持って帰れることを嬉しく思います(松山)」と試合を振り返り、安堵の表情と喜びの笑みを浮かべた。

シダマツペア(志田千陽/松山奈未)パリ2024バドミントン女子ダブルス銅メダル!

写真: 2024 Getty Images

パリ2024大会8日目に入賞した日本代表選手の結果

柔道・団体

  • 日本代表チーム(村尾三四郎、髙山莉加、斉藤立、角田夏実、阿部一二三、髙市未来、阿部詩、ウルフ・アロン、永瀬貴規、新添左季、舟久保遥香、橋本壮市、永山竜樹、素根輝)…銀メダル🥈

卓球・女子シングルス

  • 早田ひな…銅メダル🥉

バドミントン・女子ダブルス

  • 志田千陽/松山奈未ペア…銅メダル🥉

フェンシング・女子サーブル団体

  • 日本代表チーム(江村美咲、髙嶋理紗、福島史帆実、尾﨑世梨)…銅メダル🥉

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パリ2024のTV放送、ライブ配信情報

パリ2024オリンピックでは、これまで複数存在していたオリンピック中継の民放配信サービスが一本化され、TVerでほぼ全競技(※1)のライブ配信(※2)が行われる。

大会の模様は、Olympics.comや公式オリンピック・アプリで最新情報が入手できるほか、大会期間中は、ライブブログで大会にまつわる驚きや感動、笑顔や栄光の瞬間をお届けする。

※1 NHKの地上波放送競技の一部を除く。※2 一部の地上波同時ライブ配信はTVerテレビアプリで視聴できない。また、Chromecastではオリンピック特設ページを視聴できない。