開幕まで1ヶ月! 平昌の雪辱は北京の氷雪で

アスリートなら誰もが夢見るオリンピックのメダルは、一度の出場では叶えられないこともある。前回の冬季オリンピック平昌2018でメダル確実と有望視されていたけれど、あと少しでメダルに届かず悔し涙を流した者がいる。開幕まで1ヶ月と迫った北京2022の氷雪の上で、その雪辱を果たそうと諦めずに進化を続ける5名に迫る

文: Ilya Yashynin
写真: 2017 Getty Images

「最後のトリックを、決めていれば」

「あと0.1秒、早ければ」

ほんの僅かの差で、オリンピックのメダルに届かなかったアスリートの悔しさは、想像を絶するものがある。

開幕までちょうど1ヶ月という北京2022のマイルストーンを記念して、メダル確実と期待されながらも涙を飲むこととなった平昌2018を経て、この4年というオリンピックサイクルの期間、腐らずに、ひたむきに、進化を続けてきた5名のアスリートに迫る。

1. 戸塚優斗(スノーボード)

戸塚優斗は、平昌2018スノーボードのメダル候補として、いいスタートを切っていた。しかしながら、その希望は決勝競技で砕け散ってしまう。2回目の滑走で、当時16歳だった戸塚は背中から転倒してしまい、担架に乗せられ病院へ搬送されることとなった。

あまりにも不運なアクシデントだったけれども、この悔しさをバネに、戸塚はメンタル面でもテクニカル面でも、飛躍的な成長を遂げる。2021年世界選手権ハーフパイプで優勝し、戸塚は今、北京2022メダリストの候補として世界中から注目されている。

「自信はすごくある。自分の滑りができれば、金メダルを獲れると思っている」

戸塚は2度目のオリンピックに向けて、メダル獲得の準備は万端だ。

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2. ジョーイ・マンティア(スピードスケート)

アメリカのジョーイ・マンティアは、もともとオリンピック種目ではないインラインスケートのレジェンドアスリートとして、弱冠24歳で世界タイトルを28回も獲得するなど大活躍していた。その後、スピードスケートに転向し、2017年の世界選手権ではマススタートで優勝。平昌2018での活躍も期待されていた。しかし、韓国で初めて開催された冬のオリンピックで、マンティアは4位に沈み、表彰台に上ることはなかった。

その後、マンティアは2度の世界選手権で優勝し、北京2022でのリベンジに向けて余念がない。また、マンティアは大会期間中の北京で36歳になる。間違いなく、平昌の雪辱を果たして、笑顔で誕生日を祝福したいと、オリンピックメダルを狙っている。

3. ティナ・ヘルマン(スケルトン)

ティナ・ヘルマン(ドイツ)は、平昌2018に向けて最高の準備ができていた。なぜなら、スケルトンの世界選手権で3度優勝し、ワールドカップ総合成績も2位と、好成績ばかり打ち立てていたのだ。しかしながら、平昌2018では、メダルを目の前で逃してしまうこととなった。ヘルマンは、最後の滑走で逆転勝利を目論んでいたのだが、最終5位に沈む。この時、銅メダルとのタイム差は、わずか0.08秒だった。

北京2022までの4年間、ヘルマンは世界タイトルを4大会連続で獲得する。現在29歳となった彼女は、世界で最も輝かしい記録をもつアスリートとして君臨し、あとひとつだけ手にしていないオリンピック金メダルを自身のコレクションに増やしたいと、中国の首都で行なわれる冬のオリンピックを見つめている。

4.パベル・クロトフ(フリースタイルスキー)

パベル・クロトフ(ROC)がワールドカップに初参戦したのが2011年のことだ。同じスクールでフリースタイルスキーのエアリアルをトレーニングしているイリア・ブロフと共に、夢のオリンピックの舞台に向けて、数々の大会に出場してきた。そして、ふたり揃って平昌2018へ出場を果たす。最終成績も僅差だったのだが、ふたりの明暗は大きく分かれてしまう。ブロフは銅メダルを獲得したものの、クロトフは4位となり表彰台を逃してしまったのだ。

パベル・クロトフ
写真: 2018 Getty Images

北京2022では、今度こそふたり揃って表彰台に上ろうと、クロトフは仲間とともに切磋琢磨を続けている。また、イリアの弟マキシム・ブロフは、昨年の世界選手権のエアリアル混合団体で金メダルを獲得しており、ふたりと同様に表彰台を狙っているので、ひょっとしたら異なる組み合わせのメダル獲得が期待できるかもしれない。ちなみに、エアリアル混合団体は、北京2022にて初実施される種目だ。

5. フランツィスカ・プロイス(バイアスロン)

フランツィスカ・プロイス(ドイツ)は、インスブルック2012冬季ユースオリンピックのバイアスロンに出場し、金メダル3個と銀メダル1個を獲得したことで、将来のオリンピックメダル候補として大きな注目を集めていた。

しかし、平昌2018のインディビデュアル種目でプロイスは4位に終わり、あと一歩、表彰台に及ばなかった。現在、ドイツ人選手の中でランキング首位を独走する彼女は、昨シーズンのワールドカップ総合成績でも3位となり、北京2022に向けてリベンジとなるメダル獲得の自信をつけている。

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