東京2020 ウエイトリフティング:知っておくべき5つのこと

注目選手や会場、競技スケジュールなど、2021年開催の東京2020でのウエイトリフティングについて、知っておくべき情報をここでチェックしよう。

1 執筆者 Evelyn Watta
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オリンピックでのウエイトリフティングは真に進化している。

この競技は、1896年にアテネで開催された第1回近代オリンピック大会以来、3大会(1900年、1908年、1912年)を除くすべてのオリンピックで実施されてきた。

しかし女子部門が導入されたのは、シドニー2000からだった。

ウエイトリフティングは、男女とも体重別の7つの階級で、選手の爆発力が試される。

以下では、2021年に開催される東京2020で活躍が期待される選手たちや、競技スケジュール、オリンピックでの歴史について、ウエイトリフティングについて知っておくべき5つのことを紹介する。

東京2020 ウエイトリフティングの注目選手

男女とも、東京2020に挑む選手のトップリストはアジア人とヨーロッパ人で占められ、彼らがこの大会でメダル獲得の有力候補であることを示している。

リオ2016の金メダリスト、**ラシャ・タラハゼ**は、この競技で最も成功している選手の一人で、東京大会でも間違いなく注目選手だ。

IWFの年間最優秀選手賞を3度受賞している彼は、これまでにいくつもの世界記録を樹立し、史上最高の最重量級選手の一人として知られている。

このジョージア代表選手の他にも、オリンピックチャンピオンの**シー・ジヨン(73kg級)を筆頭に、中国人選手記録的な好調を維持**して東京に臨む。

また世界ジュニア選手権で4回優勝しているクラレンス・カミングス Jr.(アメリカ)も着実な成長を遂げ、表彰台に上がることが期待されている。

その他の中国の有力候補には、96kg級の世界チャンピオンでリオの銀メダリストである**ティアン・タオ、67kg級のオリンピック予選で際立った成績をあげた2016年大会出場のチェン・リジュン、61kg級でパワフルなクリーン&ジャークを披露するリ・ファビン**、そしてリ・ダイン(81kg級)等がいる。

すでに大陸選手権や世界選手権で圧倒的な強さを見せているリ・ファビンリ・ダインは、予選を通過すれば初のオリンピック出場となる。

ロンドン2012の金メダリストである北朝鮮の**オム・ユンチョル**は、56kg級から61kg級に改変された新階級で挑む。

傑出した層の厚さを誇る中国の強さは、女子にも及んでいる。

オリンピックと世界選手権の覇者**デン・ウェイは、東京では64kg級で3度の欧州チャンピオンに輝いているルーマニアのロレダナ・トマ**との対決に挑む。

2019年に世界とアジアのタイトルを獲得した、急成長中の最重量級選手リ・ウェンウェン(20歳)は、この大会でキャリア最大の勝利を狙っている。

また55kg級では、才能あふれる中国のチャン・ワンキョンリャオ・チウユンが、リオ2016銀メダリストでフィリピンのスーパースター、**ヒディリン・ディアス**ら経験豊富な選手たちに戦いを挑むことだろう。

また、オリンピック2冠の北朝鮮代表、リム・ジョンシムや、4度目のオリンピック出場となるリディア・バレンティン・ペレス(スペイン)にも注目したい。ペレスは過去3大会で銀、金、銅を獲得している。

前回の世界選手権(タイ)で好成績を収めたアメリカのキャサリン・ナイマティー・ロジャースも、71kg級で表彰台に上れるポテンシャルを秘めている。

東京2020でのウエイトリフティング日程

競技は2021年7月24日から8月4日にかけて行われる。

時間はすべて日本標準時(JST)

7月24日

9:50 - 12:00

  • 女子49kg級グループB

13:50 - 16:00

  • 女子49kg級グループA
  • 女子49kg級表彰式

7月25日

11:50 - 14:00

  • 男子61kg級グループB・男子67kg級グループB

15:50 - 18:00

  • 男子61kg級グループA
  • 男子61kg級表彰式

19:50 - 22:00

  • 男子67kg級グループA
  • 男子67kg級表彰式

7月26日

13:50 - 16:00

  • 女子55kg級グループB

19:50 - 22:00

  • 女子55kg級グループA
  • 女子55kg級表彰式

7月27日

11:50 - 14:00

  • 女子59kg級グループB・女子64kg級グループB

15:50 - 18:00

  • 女子59kg級グループA
  • 女子59kg級表彰式

19:50 - 22:00

  • 女子64kg級グループA
  • 女子64kg級表彰式

7月28日

13:50 - 16:00

  • 男子73kg級グループB

19:50 - 22:00

  • 男子73kg級グループA
  • 男子73kg級表彰式

7月31日

11:50 - 14:00

  • 男子81kg級グループB・男子96kg級グループB

15:50 - 18:00

  • 男子81kg級グループA
  • 男子81kg級表彰式

19:50 - 22:00

  • 男子96kg級グループA
  • 男子96kg級表彰式

8月1日

13:50 - 16:00

  • 女子76kg級グループB

19:50 - 22:00

  • 女子76kg級グループA
  • 女子76kg級表彰式

8月2日

11:50 - 14:00

  • 女子87kg級グループB ・女子87kg超級グループB

15:50 - 18:00

  • 女子87kg級グループA
  • 女子87kg級表彰式

19:50 - 22:00

  • 女子87kg超級グループA
  • 女子87kg超級表彰式

8月3日

13:50 - 16:00

  • 男子109kg級グループB

19:50 - 22:00

  • 男子109kg級グループA
  • 男子109kg級表彰式

8月4日

13:50 - 16:00

  • 男子109kg超級グループB

19:50 - 22:00

  • 男子109kg超級グループA
  • 男子109kg超級表彰式

東京2020でのウエイトリフティング会場

ウエイトリフティングは、東京国際フォーラムで行われる。多目的展示場であるこの会場のホールの1つが、この競技仕様に設営される。

東京2020でのウエイトリフティング競技フォーマット

選手は「スナッチ」と「クリーン&ジャーク」の両方を行う。

それぞれ3回ずつ試技を行い、それぞれの最高重量の合計で競う。

ウエイトリフティングでは、男女とも体重による7つの階級に分かれている。

男子は61kg、67kg、73kg、81kg、96kg、109kg、109kg超、女子は49kg、55kg、59kg、64kg、76kg、87kg、87kg超の階級で競う。

オリンピック競技としての歴史

この競技は、オリンピック史における最強の男女を数々輩出している。

「ポケット・ヘラクレス」と呼ばれた**ナイム・スレイマノグルは、間違いなくこの競技のトップ・オリンピアン**だ。

彼は、ブルガリア在住のトルコ人の両親のもとに生まれ、重量挙げ選手として初めてオリンピック3大会で金メダルを獲得した。

もう一人の偉大なリフターは、オリンピックで最も輝かしい栄誉を誇るギリシャ人の**ピロス・ディマス**だ。彼はオリンピックで3つの金メダルを獲得し、4回目の大会では負傷しながらも銅メダルを獲得した。

またギリシャ、ジョージア両国を代表し、バルセロナ1992、アトランタ1996、シドニー2000で優勝した**アカキオス・カキャシビリス**の名を挙げずして、ウエイトリフティングの歴史は語れない。

他にも、2度の金メダルを獲得したイランのホセイン・レザザデ、アメリカの女子重量挙げ選手として初めてオリンピックで金メダルを獲得したタラ・ノット、コロンビアのオリンピックチャンピオン、オスカー・フィゲロアマリア・イザベル・ウルティア等も歴史に名を刻んでいる。

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