パリ2024オリンピック開幕まで35日を切った6月22日、ハンガリーの首都ブダペストで開催された「オリンピック予選シリーズ」(OQS)第2戦で、BMXフリースタイル男子パークの決勝が開催された。
2022年世界選手権王者の中村輪夢(りむ)を含む12名が決勝に出場。ライダーたちは60秒間の「ラン」に数々のトリックを組み込み、0.00~99.99のスコアで採点され、2本のランのうち、より高いスコアが順位決定に用いられた。
昨日の予選を終えた後、「(決勝は)1本思いっきり走れたらそれで満足」と話していた中村は、決勝1本目、手を挙げて歓声に応えた後コースに出ると、720コンビネーションなど3mを超える高さのあるエアーから次々に華麗なトリックを繰り出し会場を盛り上げ、89.0の高得点をマーク。この得点で8位入賞を決めた。
優勝を飾ったのは、今年2月の江ノ島と5月のモンペリエで行われたワールドカップで2勝を挙げ、好調を維持しているアントニー・ジャンジャン。彼の活躍は、母国開催となる今夏のオリンピックを一層盛り上げることになるだろう。
OQS第2戦ブダペスト、BMXフリースタイル・パーク決勝結果
- アントニー・ジャンジャン(フランス)93.40
- マーカス・クリストファー(アメリカ合衆国)92.98
- ダレン・デイビッド・キーラン・ライリー(英国)92.05
- グスタボ・バティスタ・デ・オリベイラ(ブラジル)91.90
- ジャスティン・ドウェル(アメリカ合衆国)90.82
- マリン・ランテス(クロアチア)90.80
- ホセ・トーレス・ジル(アルゼンチン)90.62
- 中村輪夢(日本)89.00
- ディラン・ヘッシー(英国)86.10
- ジュード・ジョーンズ(英国)85.10
- ゾルタン・ケンプ(ハンガリー)78.60
- エルネスト・ゼボルズ(ラトビア)56.40
なお、溝垣丈司(じょうじ)は予選で敗退した。
オリンピック予選シリーズのBMXフリースタイル競技
パリ2024オリンピックのBMXフリースタイル12の出場枠は、2022年の世界選手権の成績をもとに2枠、2023年の世界選手権で3枠、オリンピック予選シリーズ(5月上海&6月ブダペスト)で6枠が埋まり、残り1枠が開催国フランスとなる。なかでも最も優先されるのが今回のオリンピック予選シリーズの結果で、この大会で出場枠が決まった後、各大陸の出場枠獲得状況を考慮して最終的にその他の出場枠を得る国が決定する。
オリンピック予選シリーズでは、上海大会、ブダペスト大会のそれぞれの結果に応じてポイントが与えられ、合計点の上位6人がオリンピック出場枠を確保する(※)。上海大会、ブダペスト大会のそれぞれで得られる最大ポイントは1位の50ポイント。2位が45ポイント、3位が41ポイント、4位が38ポイント、5位が36ポイントで、6位以降は1ポイントずつ減っていき、最下位の24位は17ポイントとなる。
パリ2024への道:オリンピック予選シリーズの予選方法とポイントシステム発表
オリンピック予選シリーズ2024 第2戦ブダペストのライブ配信情報
オリンピック予選シリーズ(OQS)第2戦ブダペストの戦いの模様はOlympics.comのオリンピックチャンネル、公式アプリで配信が予定されている。詳しくはこちら。