**アンナ・シェルバコワが、オリンピックのフィギュアスケートチャンピオンになってまだ数日。それ故に、北京2022**冬季オリンピックの期間中に、彼女が同じ競技のエリートアスリートたちを見かけたときに、記念のセルフィーのお願いを我慢できなかった。
「最近、誰と写真を撮ったか」を尋ねられたシェルバコワは「ネイサン・チェン、羽生結弦、金博洋、ガブリエラ・パパダキス、ギヨーム・シゼロン...」と答えた。
「まだまだ名前を挙げられます。彼らとは今でも写真を撮ります。競技の前に幸運を祈ったり、パフォーマンスを尊敬していると言葉にしています」
「現在との違いは? 」 シェルバコワは、自分自身がオリンピックチャンピオンになったのだが、リスペクトしている選手たちに、自分がスケーターになるきっかけになったと伝えることで、誇らしい気持ちになると話す。
「今でも多くのアスリートを尊敬していますが、接するのにも少し慣れてきたかもしれません」と、17歳の彼女はOlympics.com単独インタビューで答えた。
「でも、もちろん、彼らのそばにいることを誇りに感じています。それ以上に、自分がどう感じているか、どのくらい尊敬しているかを伝えることができます。これも私にとってはとても重要なことで、これが私の誇りになっています」
シェルバコワのリストは続く。宇野昌磨、鍵山優真、アメリカのアイスダンサー、マディソン・チョックとエヴァン・ベイツ・・・。
憧れの眼差しで見つめていた若きスケーターが、今では尊敬されるオリンピックチャンピオンになった。それは、2月17日(木)に行なわれた女子シングルで優勝した後、彼女の携帯電話が爆発したかのように鳴り止まなかったことからもわかる。
祝福のメッセージの中には、平昌2018オリンピックチャンピオンである**アリーナ・ザギトワ**も含まれていた。
「まだ彼女には会えていませんが、『おめでとう』とメールをくれました。でも、彼女は大会前からずっと私をサポートしてくれていたので、仲良しです」
外と内、両面から向き合うファイター
シェルバコワは、スポーツ界のトップに立つ周囲の人々を尊敬しているが、彼女自身が2021年に世界チャンピオンになり、スポーツ界最大のタイトルであるオリンピック金メダルを獲得したことで、世界の注目がより一層変わっていく。
彼女は、必要なときには深く掘り下げ、プレッシャーがかかったときには、力を発揮するファイターとして知られるようになった。
自分のことをファイターだと思っているかと聞かれると、「外から見ている人の方がよくわかるかもしれませんね」と答えた。「私はただ毎日色々なタスクをこなしているだけで、試合では特に何かを見せようとはしていません。大会では、それら全てを組み合わせ、自分を表現します。周りのサポートを受けられることが本当に嬉しいです。とても素敵なことです」
17歳の彼女は、大会から大会へと経験を増やしていくなかで、全部を吸収するスポンジのようになろうとしてきたと話す。そして、2021年の世界選手権での優勝は、さらなるモチベーションの向上につながった。どうすれば北京2022オリンピックの舞台に立てるのかを考え続けたという。
「大会が終わるたびに、経験を積むことで何かしらの成長があると思います」と、彼女は説明する。
「(大会ごとに)何か新しいことに気づくのです」
来月(3月)フランスで開催される世界選手権に向けて、シェルバコワは忍耐力をもちたいと考えている。自らを「過度な完璧主義者」と呼ぶ彼女は、常に学びながら努力することを念頭に置いている。
それは、彼女が尊敬するエリートアスリートたちの特徴でもある。彼らは皆、完璧を追求する中でバランスを取っているのだ。
「今、私は自分自身と戦おうとしています。なぜなら、人は誰でも間違いをしてしまうからです。これからも競技を続けていきたいので、どこかの時点で自分を責めず、悩まずに対処しなければならないと思います」
「私にはまだまだ、学ぶべきことがたくさんあります」