【卓球】丹羽孝希、国際大会からの引退を発表「次の世代にバトンを」

卓球男子日本代表で、ロンドン2012からオリンピック3大会連続で出場し、リオ2016で銀、Tokyo2020で銅メダルを獲得している丹羽孝希が、国際大会からの引退を自身の公式Twitterで発表した。今後は、国内での試合出場を継続しながら、卓球の魅力を伝える普及活動にも取り組んでいく。

1 執筆者 Yukifumi Tanaka/田中幸文
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(2021 Getty Images)

ロンドン2012からTokyo2020までのオリンピックに3大会連続で出場し、リオ2016では銀メダル、Tokyo2020では銅メダルを獲得している卓球男子日本代表の丹羽孝希が、11月8日に自身の公式Twitterアカウントの投稿にて、国際大会からの引退を発表した。

YOGでは金メダル

1994年生まれ、北海道出身の丹羽は、2009年に横浜で開催された「世界卓球選手権大会(個人戦)」に弱冠14歳で初めて日本代表に選出され、以来14年にわたって、日本代表として数々の国際大会に出場し、日本の卓球人気を牽引してきた。

2010年には、シンガポールで初開催された「第1回夏季ユースオリンピック大会(YOG)」の男子シングルスに出場し、金メダルを獲得。さらに、2011年には、世界ジュニア選手権で優勝を成し遂げるなど快進撃を続け、翌年のロンドン2012にてオリンピック初出場を果たした。

2度目のオリンピック出場となったリオ2016では、水谷隼と吉村真晴とともに、男子団体メンバーとして出場。決勝のステージへと勝ち進み、日本勢初となるオリンピック銀メダルを獲得。また、1年の開催延期となった東京2020において、丹羽は3度目のオリンピック出場を果たし、水谷と張本智和とチームを組んで、ふたたび団体戦に出場する。準決勝ではドイツに敗れるも、3位決定戦では開催国代表の意地のプレーで韓国を下し、堂々の銅メダルを獲得した。

「1つの区切り」

今秋(2022年9月〜10月)に中国で開催された「世界卓球選手権大会(団体戦)」に、丹羽は日本代表として名を連ねていたものの、出発前にインフルエンザ陽性と診断されたため、大会を欠場。今回の国際大会からの引退発表を受け、2022年9月にカザフスタンで行われた「WTTコンテンダー アルマトイ大会」が、丹羽にとって最後の国際大会となった。

WTT(国際卓球連盟)が発表している世界ランキング(2022年11月8日付)で、丹羽は56位についている。

丹羽は今後、プロ卓球選手として日本国内のリーグ試合や大会を中心にアスリート活動を継続する一方、卓球の魅力を伝える普及活動などにも取り組んでいくとのことだ。

丹羽の国際大会からの引退に関する投稿の全文は、以下の通り。

ファンの皆様へ
この度、国際大会を引退しましたことを報告いたします。東京オリンピック以降 「目の前の1試合1試合」に照準を合わせ若手選手と対戦する中で、次の世代にバトンを渡しその活躍を応援したいと思うようになりました。
初めて代表入りした14歳から14年間、人生の半分を日本代表選手として活動させていただき、多くの経験を積めたことは卓球選手として、人として大きく成長することができました。
そして皆様に応援していただいたおかげでここまでプレーすることができました。
本当にありがとうございます。
国際大会からの引退という1つの区切りにはなりますが、今後もプロ卓球選手として国内リーグや大会への出場、卓球の楽しさや魅力を伝える活動などできる限り行なっていきたいと考えていますので、今後とも応援のほどよろしくお願いいたします。
丹羽孝希
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