NBAの2019-20シーズンが、いよいよ日本時間10月24日に開幕する。GリーグでプレーしながらNBAメンフィス・グリズリーズにも一定期間所属できるという限定的な契約を結んでいる渡邊雄太は今季、本契約を目指し、2年目のシーズンを戦う。グリズリーズとはどのようなチームか、ここで改めておさらいしよう。
若手を中心とした再建モード真っ只中のグリズリーズ
1995年にカナダのバンクーバーに誕生したグリズリーズは、2000年にオーナーが変わったことに伴い、本拠地をテネシー州メンフィスに移転。01年にドラフト全体3位指名のパウ・ガソルを獲得し、翌年ヒュービー・ブラウン氏がHC(ヘッドコーチ)に就任すると、03-04シーズンに初プレーオフ。以降、毎年ファーストラウンドで敗退するものの、3季連続でプレーオフを経験した。
06年からは再び低迷期が訪れたが、パウの弟、マーク・ガソルが07年にドラフトで入団すると、次第にチームの大黒柱へと成長。10年から7年連続でプレーオフに進出し、12-13年シーズンにはカンファレンスファイナルにまで届くチームとなった。
ところが17-18年シーズンは急降下。当時のHCが解任されたことに加え、主力のマイク・コンリーが脊椎の骨折で離脱するなどチーム内が混乱し、22勝60敗に沈んだ。
グリズリーズは今年、長年チームを牽引したガソルとコンリーを放出。HCも交代し、実力派の若手を中心とした再建モードに突入した。7月に行われた「サマーリーグ」では、渡邊を含む若手たちが見事優勝を勝ち取った。
過去5シーズンの成績
2014-15年
55勝27敗(ディビジョン3位、カンファレンス5位)
プレーオフ:カンファレンス準決勝敗退
2015-16年
42勝40敗(ディビジョン3位、カンファレンス7位)
プレーオフ:ファーストラウンド敗退
2016-17年
43勝39敗(ディビジョン3位、カンファレンス7位)
プレーオフ:ファーストラウンド敗退
2017-18年
22勝60敗(ディビジョン最下位、カンファレンス14位)
プレーオフ:なし
2018-19年
33勝49敗(ディビジョン3位、カンファレンス12位)
プレーオフ:なし
チームの注目選手
ジャ・モラント
ポイントガード。6月のドラフトにて全体2位で指名され、グリズリーズ入り。これまで先発PG(ポイントガード)として君臨していたコンリーに代わり、司令塔を務めている。サマーリーグは、右ヒザの手術により欠場した。
ブランドン・クラーク
パワーフォワード。今年のドラフトで21位指名され、グリズリーズに入団。ワシントン・ウィザーズの八村塁とはゴンザガ大でのチームメイトだった。サマーリーグでは1試合平均21.4分の出場で14.6得点、8.6リバウンドをマークしてチームの優勝を牽引、サマーリーグMVPに輝いた。