1回戦でナダルvsズベレフ…全仏オープンの見どころ、ローラン・ギャロスで熱戦
37歳のラファエル・ナダル(スペイン)が最後の全仏オープンと公言している2024年大会。テニスの四大大会のひとつとなるこの大会で14度の優勝を誇るナダルは、大会初戦から厳しい戦いを強いられることになりそうだ。5月23日に組み合わせが発表され、第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)との対戦が決まった。
この夏、パリ2024オリンピックが控えているローラン・ギャロスで行われる全仏オープン本戦は、5月26日にスタートし、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)とイガ・シフィオンテク(ポーランド)が王者として君臨する。
女子シングルスのトーナメントを見てみるとシフィオンテクと同じ山に2023年の全米オープンを制したココ・ガウフ(アメリカ合衆国)、四大大会で4度の優勝を誇る大坂なおみが入っており、シフィオンテクは2回戦で大坂と対戦する可能性がある。第2シードのアリナ・サバレンカが入るもう一方の山には、2022年のウィンブルドン選手権の覇者・エレナ・リバキナ(カザフスタン)が名を連ねている。
男子シングルスでは、ジョコビッチそしてズべレフ、ナダルが同じ山に入り、もう一方には、オーストラリア・オープン覇者で怪我が心配されるヤニック・シナー(イタリア)、カルロス・アルカラス(スペイン)が入る。
本戦が始まる26日を前に、注目したいポイントを6つに絞って紹介しよう。
全仏オープン2024、注目したい6つのポイント
パリ2024のテニス競技は、1992年以来初めてクレーコートで実施される。そのローラン・ギャロスで行われる全仏オープンは、オリンピックに向けて準備を整える選手たちにとって、より特別な意味を持つ大会となる。全仏オープン終了後の6月10日のランキングは、テニスのオリンピック出場枠を決めるためにも使われる。その点でも多くのテニスファンの熱い視線が注がれる。
ナダル vs ズベレフ、大注目の1回戦
大会前の最大の注目ポイントとなったのが、男子シングルス現在276位のナダルがトーナメントのどこに入るのか、ということだ。彼とズベレフは過去に10度対戦しており、ナダルが7勝3敗と優位に立っている。直近の対戦は2年前の全仏オープン準々決勝で、この大会でズベレフは右足首の靭帯を断裂し、同年コートから離れることを余儀なくされた。ズベレフが有利なのは間違いないが、ナダルはこの大会での112勝3敗という戦績を誇る。ふたりは26日の1回戦で顔をあわせることになる。
シフィオンテク、3連覇なるか?
ジュスティーヌ・エナン(ベルギー)が2005年〜2007年にかけて3連覇を達成して以来、女子でその偉業を成し遂げた選手はいない。それに挑むのが22歳のシフィオンテク。彼女は今年38勝4敗の成績で、最近15試合のうち14試合に勝っており、そのうちの12試合はクレーコートでのものだ。
ジョコビッチのコンディションは?
ジョコビッチの名前の横に第1シードを示す文字があるのは普通のことだ。しかし、前回大会王者の彼の2024年シーズンの成績は13勝5敗、クレーコートでは5勝2敗にとどまっている。ジョコビッチは現在、ジュネーブで開催される大会に出場し、パリへの準備を進めている。これ近年ではみられなかったことだ。ジョコビッチはイタリア国際での試合後、ファンからサインを求められ、その際に金属製の水筒が観客席から落ちてきて頭を打つアクシデントに見舞われた。ローラン・ギャロスでどんなパフォーマンスを見せるのか。
シナー、アルカラス、サバレンカにも注目
シナーは臀部の痛みに苦しみ、アルカラスは腕に問題を抱えており、どちらもイタリア国際を欠場。シナーはマドリード・オープン以来プレーしていない。一方、全豪オープンの覇者であるサバレンカは、シフィオンテクとライバル関係にあり、過去2大会の決勝で対戦し、そのうちのひとつマドリードでは3時間を超える戦いの末にシフィオンテクが勝利を飾った。
オリンピックも視野に入れた戦い
選手たちはオリンピックに向けての意気込みを語っており、そのひとりがオリンピック男子シングルスで2度優勝したアンディ・マレー(英国)だ。全仏オープンのダブルスではダン・エバンスとワイルドカードで組み、ダブルスでのメダル獲得を狙っている。一方マレーは、シングルス1回戦では四大大会での優勝歴を持つベテラン選手で、オリンピック金メダリストでもあるスタン・ワウリンカ(スイス)と対戦することになっている。
錦織圭、3季ぶりの四大大会
日本からは大坂なおみ、錦織圭らが登場する。昨年に第1子を出産し、今年1月に四大大会に復帰した大坂は1回戦でランキング48位のルチア・ブロンゼッティ(イタリア)と対戦する。一方、2021年以来の四大大会となる錦織は、怪我の影響で四大大会から遠ざかっており、26日の1回戦で予選から勝ち上がってきた選手と対戦することになる。
また、ダニエル太郎が1回戦で第6シードのアンドレイ・ルブレフ、西岡良仁がフェリックス・オジェ・アリアシム(カナダ)、女子では日比野菜緒がベルナルダ・ペラ(アメリカ合衆国)と対戦する。また、望月慎太郎、内島萌夏が予選を突破し本戦入りを決めている。
全仏オープン2024の日程
以下すべて現地時間。日本は7時間進んでいる。大会の詳しい情報は、公式サイトで全日程、各日の試合などが確認できる。
5月26日(日)、27日(月)
- 11:00〜 男子&女子シングルス1回戦
5月28日(火)
- 11:00〜 男子&女子シングルス1回戦、男子ダブルスがスタート
5月29日(水)
- 11:00〜 男子&女子シングルス2回戦、女子&混合ダブルスがスタート
5月30日(木)
- 11:00〜 男子&女子シングルス2回戦
5月31日(金)、6月1日(土)
- 11:00〜 男子&女子シングルス3回戦
6月2日(日)
- 11:00〜 男子&女子シングルス4回戦、ジュニアの試合がスタート
6月3日(月)
- 11:00〜 男子&女子シングルス4回戦
6月4日(火)
- 11:00〜 男子&女子シングルス準々決勝、車椅子&ジュニアの試合がスタート
6月5日(水)
- 11:00〜 男子&女子シングルス準々決勝
6月6日(木)
- 11:00〜 ダブルス、車椅子&ジュニアの試合
- 12:00〜 混合ダブルス決勝
- 15:00〜 女子シングルス準決勝
6月7日(金)
- 11:00〜 ダブルス、車椅子&ジュニアの試合
- 14:30〜 男子シングルス準決勝
- 17:30〜 男子シングルス準決勝
6月8日(土)
- 11:00〜 車椅子&ジュニア決勝
- 15:00〜 女子シングルス決勝、男子ダブルス決勝
6月9日(日)
- 11:00〜 車椅子&ジュニア決勝
- 11:30〜 女子ダブルス決勝
- 15:00〜 男子シングルス決勝