アルペンスキーのスター選手である**ミカエラ・シフリンは、北京2022の女子スーパーGで、トップで優勝したララ・グート・ベーラミ**(スイス)から0.79秒遅れてゴールした後、小さな笑みを浮かべた。
最終的に9位となったシフリンは、3位の**ミシェル・ギザン**(スイス)から0.5秒以上離されてのゴールだった。
シフリンは、2月11日(金)のスーパーGで正確な滑りを見せたが、中間セクションで失速。しかし、ジャイアントスラローム(大回転)とスラローム(回転)の最初の2種目を完走できなかった後、北京大会で初めてコースを完走することができた。
ヨーロッパの放送局Eurosport-Discoveryの取材に対し、「4、5番目の旗門を通過できたのは、信じられない気分です」と彼女は笑いながら語った。
「最後までただ滑るのではなく、全力でプッシュして、良いターン、力強いターンをしました。これこそ私があるべき形です。とても良いインスペクションができて、メンタル的にも、意識的にも良かったと思います」
「私はそれを確信できていませんでした。ここ数週間は自分が思っていたようにいかなくて、結果云々よりも、スキーに乗ったときのフィーリングが思っていたものとは違っていました」
「今日こうしたスキーがまた出来て、本当にほっとしました」
「人間がこんなに優しいとは思わなかった」
シフリンはこの種目を棄権することも考えたが、レースコースでトレーニングした後、出場することを決めた。
ここ数日で彼女には、同じオリンピックチャンピオンのシモーネ・バイルズやリンゼイ・ボンをはじめとする多くの応援メッセージが殺到してた。
「私はそれを受け取るに値するとは思わないのですが、それはもう驚愕するほど多くの人達が私を勇気づけようと連絡を取ってくれたのです」と NBCに語った。
「オリンピックで何度も大不振に陥って、このようなメッセージを受け取ることになるなんて、思ってもいませんでした。人間ってこんなにも優しくなれるものなのですね…。 私のオリンピックの経験の中で最も驚いたことは、私が失敗に直面した時に、人々がどれほど親切であったかということです。つまり、それは私が失敗したということです。でも、私は挑戦したのです。私はそんな自分を誇りに思っています」
「私は今日、まだ自分の直感を少しは信じられるということを証明できたと思うし、それは本当にとても大きなことでした」
レース前、26歳のシフリンはツイッターにこのような投稿していた。「この48時間、たくさんの応援や力をもらいました。みんなに感謝しなくてはいけません」
そして、「今日はスーパーG、楽しいスーパーGの日です。大好きな種目で、新しいレースに再び集中できるチャンスがあることに、言葉では言い表せないほど感謝しています」と続けた。
シフリンは北京2022で個人競技5種目すべてに出場する予定で、まだ2月15日のダウンヒル(滑降)と2月17日アルペン複合の2レースが残されている。また、2月19日(土)に予定されている団体戦への出場も目指している。
4年前の平昌2018では悪天候のためにスケジュールが変更され、6度の世界チャンピオンであるシフリンはダウンヒルとスーパーGに出場できなかった。
女子ダウンヒルは現地時間2月15日(火)11:00(日本時間12:00)から行われ、2月12日(土)から参加必須の練習滑走が行われる。