開幕まで5ヶ月に迫るパリ2024男子マラソン日本代表の最終選考競技会・マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジのひとつに位置付けられる大阪マラソン2024(英名:Osaka Marathon 2024)が2月25日に、大阪府庁前から大阪城公園内までに設けられたマラソンコース(WA・AIMS公認コース)にて行われた。
厚い雲が覆い、余寒も厳しい冬空の下、鳴り響く号砲とともに、3万人を超えるランナーたちがスタートした。
国内外から招待されたエリート選手らで形成された先頭集団は、30km地点を過ぎたあたりから徐々に縦長に伸びてゆく。32km地点から始まるコース最大の上り坂に入ると、今大会が初のマラソン出場で、新春に行われた箱根駅伝2024では"花の2区"を担った國學院大学3年生の平林清澄(ひらばやし きよと・写真上)が仕掛けて、先頭に出る。平林は、2023年10月に行われたパリ2024マラソン日本代表選考会で男子1位となった小山直城をかわす好調な走りで、外国人選手に劣らない首位争いを演じる。フィニッシュまで1kmの地点に入ると、今大会の招待選手の中で最速のパーソナルベストを持っているスティーブン・キッサ(ウガンダ)を突き放すスピードでラストスパートする平林は、沿道からの声援に笑顔で応じる余裕も見せる。その勢いのまま平林は、1番にゴールテープを切り、日本学生記録および初マラソン日本記録の2つをレコードを塗り替えるタイム2時間6分18秒で優勝を決めた。
大阪マラソン2024男子の表彰台成績は、以下の通り。
- 平林清澄 2時間6分18秒
- スティーブン・キッサ(ウガンダ) 2時間6分22秒
- 小山直城 2時間6分33秒
なお、大阪マラソン2024において、パリ2024男子マラソン日本代表選考の条件となっている設定記録(2時間5分50秒)を上回る対象選手はいなかった。
男子のMGCファイナルチャレンジは、次戦の東京マラソン2024が最終戦となり、いよいよパリ2024マラソン男子日本代表の最後の選手が決まる。
東京マラソン2024は、3月3日に行われる。
MGCファイナルチャレンジとは
2023年10月15日に東京で開催されたパリ2024マラソン日本代表選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」により、男子は小山直城と赤﨑暁、女子は鈴木優花と一山麻緒が日本代表に内定した。MGCファイナルチャレンジは、日本代表の残り1枠を選考するレースとなる。
男子は福岡国際マラソン2023(2023年12月3日)、大阪マラソン2024(2024年2月25日)、東京マラソン2024(2024年3月3日)の3大会。女子は第43回大阪国際女子マラソン大会(2024年1月28日)、名古屋ウィメンズマラソン2024(2024年3月10日)の2大会が対象となっている。日本代表に内定する条件は、MGCファイナルチャレンジ設定記録を突破した記録最上位の選手。なお該当する選手がいない場合は、MGCで3位の選手(男子は大迫傑、女子は細田あい)が日本代表に内定する。
MGCファイナルチャレンジ設定記録
- 男子 2時間05分50秒
- 女子 2時間21分41秒
なお、女子は前田穂南が大阪国際女子マラソンで設定記録を突破。日本記録となる2時間18分59秒をマークした。名古屋ウィメンズマラソンでパリ2024内定を得るためには、前田の記録を上回る必要がある。