FIFA(国際サッカー連盟)ランキング23位の日本は、同1位のブラジルに対し試合序盤から劣勢に立たされる時間が多くなるが、守備陣が踏ん張り0-0で前半を終える。後半もブラジルが攻勢に出る中、日本は無失点でしのいでいたが、77分にネイマールがPKで決勝点をマークし0-1で敗れた。
キャプテンとして、守備の要としてチームを牽引したDF吉田麻也(サンプドリア/イタリア)は試合を振り返り、「(スコアは)0-1ですけど、その差は点差以上にある。正直、(W杯)本番ではこんなものではないだろう」とブラジルとの実力差について語った。さらに出場が決まっている FIFAワールドカップ カタール2022を見据え、試合展開や攻撃面の課題についても言及。グループステージでの対戦が決まっているドイツ代表やスペイン代表といった強豪と戦うために、チーム全体のレベルアップを求める。
「(W杯)本戦だったら、0-0で終えないといけない試合。0-1ではなく、1-1で、1点をもぎ取るサッカーが必要になる。崩し方はもういくつか持っていたほうがいい。セットプレーはずっと改善しないといけないと思っている。シンプルに、真ん中に入れても相手は強い。多くのデザインを持っていかないといけない」
DF長友佑都(FC東京)は右サイドバックで先発出場し、81分までプレーした。「相手が強くなればなるほど自分の実力を発揮できる」と、モチベーション高く臨んだ一戦では、FWヴィニシウス・ジュニオール(レアル・マドリード/スペイン)と対峙。世界トップクラスのアタッカーには「みんなのサポートもあり、彼にそこまでは仕事をさせなかった。その部分に関しては満足している」と手応えを得た。一方で「個の部分」ではブラジルとの大きな差を感じたと語る。「取られてもいいから、勝負しに行く強気な姿勢を見せ、個の力を伸ばさないと厳しい」と課題を述べた。
72分から途中出場し、積極的にドリブルで仕掛ける姿勢を見せたMF三笘薫(ユニオン・サンジロワーズ/ベルギー)もブラジルとの差を口にする。「自分の得意な形で仕掛けようというところはできたが、相手の強さを感じたし、スピードの部分はまだまだ足りない」。さらにDFミリトン(レアル・マドリード/スペイン)とのマッチアップでは、「2本くらい止められ、自分の実力が改めてわかった」と完敗を認めた。
W杯本大会まで半年を切ったタイミングで強豪・ブラジルとの一戦を経験し、埋めるべき列強との実力差を感じていた。
「強さを肌で感じることができたが、まだまだ差は大きい。もっとレベルアップしないと(W杯)本大会では勝てない」