柔道日本代表14名が混合団体戦の激闘、個人戦を振り返る/パリ2024
8日間に及んだ柔道競技、最後の混合団体戦を終えた日本代表が、銀メダルの激闘から一夜明けてTEAM JAPANメダリスト記者会見で、今回のパリ2024オリンピックについて想いを語った。
今大会には、阿部詩、阿部一二三、ウルフ・アロン、斉藤立、素根輝、髙市未来、髙山莉加、角田夏実、永瀬貴規、永山竜樹、新添左季、橋本壮市、舟久保遥香、村尾三四郎が出場。
ここでは、試合後に選手たちが語った言葉、自身のSNSで発信した言葉と合わせて柔道日本代表チームの声をまとめた。
阿部詩(あべ・うた)
- パリ2024結果:女子52キロ級9位、混合団体銀メダル
「(個人戦を終えてからの団体戦は)ひとつでもチームに貢献出来ればと思い準備をしました。ここで一歩を踏み出すのと踏み出さないのとでは、これから先の道がかわってくるなと思い、あの負けから少し、ほんの少しですけど前を向けたのかなと思います。やっぱりオリンピックの畳でしか自分のリベンジっていうのはできないと思っているので、また4年後、必ず強くなって畳に戻ってきたいです。私自身とても悔しいオリンピックになったのですが、それよりも大きなものを得たと思います」
「日本代表として、日本という素晴らしい国を背負い戦えたことを誇りに思います。また成長した姿で畳の上に立てるよう1日1日を過ごしていきます。必ず強くなります」Instagram
橋本壮市(はしもと・そういち)
- パリ2024結果:男子73キロ級銅メダル、混合団体銀メダル
「応援のおかげで頑張れました。全部力を出し切れた。チーム一丸となって戦えたことを誇りに思います」
「(決勝は)一緒に戦う気持ちで試合を応援していました。一二三に関しては僕の階級で出てもらったので、全てを出してもらって誇りに思いますし、頑張ってもらったなと思います。今後についてはまだ考えてないんですけど、この大会で集大成という想いで臨めて、この場所で試合ができて本当にうれしく思いますし、僕の柔道人生において、すごい勉強になったというか、本当に良い経験になりました。柔道の世界大会の最高峰ということで、やっぱりここが目指すことろなんだなって改めて実感しました」
村尾三四郎(むらお・さんしろう)
- パリ2024結果:男子90キロ級銀メダル、混合団体銀メダル
「(団体戦では)紙一重の勝負だったんですけど、悔しいなと思います。(地元フランスとの対戦だったので)決勝戦は特に会場の雰囲気が盛り上がるのはわかっていたので、自分がその流れを断ち切るじゃないですけど、日本にグッと持ってくるっていうのは、自分の役割だと思っていたので、その役割っていうのは果たせたのかなと思います。オリンピックの試合の経験というのは、必ず今後すべての試合に生きてくると思うので、自分の柔道人生に大きくかかわってくると思います」
「(個人戦では)全力を尽くしましたが、夢であり目標であった金メダルには届きませんでした。次こそは本物になれるよう精進します」Instagram
髙山莉加(たかやま・りか)
- パリ2024結果:女子78キロ級5位、混合団体銀メダル
「個人戦ではメダルを獲得できずに悔しい結果に終わってしまったんですけど、団体戦ではチーム一丸となって銀メダルを獲得できて、本当に悔しさと嬉しさのオリンピックになりました。本当にこのオリンピックは楽しかったです」
斉藤立(さいとう・たつる)
- パリ2024結果:男子100キロ超級5位、混合団体銀メダル
「この大会を通して自分がすべて足りなくて、本当に未熟なところを痛感させられました。(混合団体)代表戦で自分が選ばれて、『これはチャンスだ!』と思って、挽回できると思ったんですけど、前半我慢して後半だんだん自分の流れになってきていて、でも投げられてしまって、本当にふがいない結果です。(次のステップに行くために)意地と自分自身自信を持って、誇りを持ってやっていく、それが一番。気持ちの根本的な問題だと思います。(テディ・リネール選手と戦って)自分の身体を扱うことがまだ劣っていると思いました」
「個人・団体共に未熟な姿しか見せられなかったので、4年後ロスで必ず今度は自分がチームを引っ張っていく。そして、個人戦でも金メダルを取っていく。金メダルを日本に持ち帰って恩返しをしたいです」
角田夏実(つのだ・なつみ)
- パリ2024結果:女子48キロ級金メダル、混合団体銀メダル
「自分一人では絶対に勝ちきれなくて。たくさんの人に支えられてここまでやってこれたと思っています。本当にいろいろ成長出来る大会にさせてもらえて、いろんな経験ができて本当に良かったです」
「きついことも苦しいこともたくさんあったけど、たくさんの人に支えられて、戦い切ることができました。考えれば考えるほど、涙が止まりません。感謝しかないです!本当に、諦めないでよかったと思います」Instagram
髙市未来(たかいち・みく)
- パリ2024結果:女子63キロ級9位、混合団体銀メダル
「後悔がないかと言われたら、嘘になると思うんですけど、やりきれたかなとは思っています。あの舞台でアグベニュー選手と試合ができたことっていうのは、なんていうんですかね…いろんな感情が終わった後に出てきました。まだいろんなことで整理がついていないんですけど、オリンピックの畳の舞台に立てたことが何より幸せだったと思っています。これからの人生、さらなる高みを目指して頑張っていきたいと思います」
ウルフ・アロン
- パリ2024結果:男子100キロ級7位、混合団体銀メダル
「悔しさの残る大会に終わったんですけど、オリンピックでの借りはオリンピックでしか返せないと思っているので、4年後ロサンゼルスオリンピックで個人・団体ともに金メダルを取るために、また頑張っていきたいと思います」
阿部一二三(あべ・ひふみ)
- パリ2024結果:男子66キロ級金メダル、混合団体銀メダル
「(団体戦は)申し訳なさっていうのもすごいあるんですけど、自分自身悔しい思いで一杯です。「僕がここで決めてやるんだ!」っていう想いでやったんですけど、一階級上(の相手)で、なかなか勝負所で決められなかった。シンプルに自分が未熟だった。正直まだまだ強くなれるなって思ったし、この負けを経て、多分皆さんがびっくりするくらい強くなるし、もっと努力するし、もっと成長すると思います。(この負けは)エネルギーにしかならないですね。個人戦は優勝できましたけど、嬉しい気持ちと本当に悔しい気持ちの両方味わえる、こんなオリンピックはないと思うし、こんな貴重な経験をできたのは僕しかいないと思うし、またさらに成長できるかなと思います」
「東京オリンピックが終わってからの3年間この日の事だけを考えてやってきました。決して簡単な道のりではなかったし辛い事も苦しい事も沢山ありましたが自分を信じて最後まで戦いました。会場での大声援には凄く力を貰いました!沢山の応援本当にありがとうございました!最高の景色が見れて本当に幸せです」Instagram
「個人戦の3連覇はそうなんですけど、また4年後、チームのために、日本のために必ず金メダルを獲得したいと思います」
永瀬貴規(ながせ・たかのり)
- パリ2024結果:男子81キロ級金メダル、混合団体銀メダル
「自分の持ってる力を全て出し切って金メダルを獲得できて、すごく充実した気持ちになっています。またこの経験を次に活かしたいなと思います」
新添左季(にいぞえ・さき)
- パリ2024結果:女子70キロ級7位、混合団体銀メダル
「結果は出なかったんですけど、それ以上に良かったものもあったと思うので(パリオリンピックに)出られて良かったです」
永山竜樹(ながやま・りゅうじゅ)
- パリ2024結果:男子60キロ級銅メダル、混合団体銀メダル
「この貴重な経験を活かして4年後ロサンゼルスオリンピックでまた金メダルを目指して頑張る」
「目標には届きませんでしたが、みなさんの応援のお陰で最後まで戦い抜くことが出来ました。準々決勝に関しては、お互い必死に戦った結果なので、ガリゴス選手への誹謗中傷などは控えて頂きたいです。審判の方も判断の難しい状況だったと思います。敗戦後に抗議をして握手に応じれなかったことは申し訳なく思っています。まだ悔しい気持ちがありますが、みなさんからの温かいメッセージに元気をもらっています。本当にありがとうございます」Instagram
素根輝(そね・あきら)
- パリ2024結果:女子78キロ超級7位、混合団体銀メダル
「なかなか自分の思うような結果が出ずに、すごく難しい大会だったんですけど、本当にたくさんの皆さんに支えていただいて畳の上で戦うことができました」
「怒涛の3年間でした。苦しすぎた。過酷すぎた。今まで感じたことのない、試合をするたびに身も心も削られていく、そんな感覚でした。家族をはじめ、沢山の方々に支えられて背中を押してもらって応援を頂けて辿り着けた舞台でした」Instagram
舟久保遥香(ふなくぼ・はるか)
- パリ2024結果:女子57キロ級銅メダル、混合団体銀メダル
「悔しい大会になりましたが、メダルを取ることができて良かったと思います。今回の経験を次に生かしていきたいと思います」
「私をサポートしてくれるすべての人に感謝します」Instagram