Jリーグは5月12日、全56クラブのホームタウン・社会連携(シャレン!)活動の中から、特に社会に幅広く共有したい活動を表彰する「2020 Jリーグシャレン!アウォーズ」各賞を発表した。表彰イベントは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により中止となった。
各賞の受賞クラブと活動は以下の通り
●ソーシャルチャレンジャー賞
大宮アルディージャ:手話応援デー
ノーマライゼーションの普及を目的として手話でも応援。啓発活動として手話体験・聴導犬等PRのブースも
FC東京:少年院の少年たちの社会復帰サポート活動
誰もが取り残されない社会の実現を目指し、多摩少年院の少年たちの社会復帰を支援する「職業訓練」に協力
●パブリック賞
徳島ヴォルティス:ヴォルティスコンディショニングプログラム(SIB)
市民の健康・介護予防を目的に、クラブ・行政・連携企業がタッグを組んで運動を習慣化するための取り組み
●メディア賞
ガイナーレ鳥取:芝生で地域課題解決!「しばふる」で街も人も笑顔に!
スタジアムの施設管理で培った芝生ノウハウをもとに遊休農地を使用しての芝生生産プロジェクト
●Jリーグチェアマン特別賞
川崎フロンターレ:発達障がい児向けサッカー×ユニバーサルツーリズム
発達障害に対し社会の偏見や誤解を払拭し、誰もがスポーツや旅行を楽しめる社会の実現に向けての取り組み
■Jリーグシャレン!アウォーズ選考基準
- ソーシャルチャレンジャー賞:その地域にある社会課題解決に対してチャレンジしていること
- パブリック賞:国や自治体が掲げる政策を活用し、地域の課題解決に向けて、多様なステークホルダーと連携し、持続可能な活動となるように取り組んでいること
- メディア賞:記者として、自身の媒体に取り上げたいと思う活動であること
- Jリーグチェアマン特別賞:シャレンの定義(共通のテーマ×三者以上の共有)を理解し、Jリーグの代表となるような活動であること
■Jリーグの再開時期は?
Jリーグと日本野球機構(NPB)は11日、「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第7回会議を開催。会議後の記者会見で、Jリーグの村井満チェアマンは「今日の段階では再開日程を具体的に議論することは行っていません」と説明。また韓国やドイツでリーグ戦が再開される状況も踏まえ、「再開するところもある。再開しても再流行するところもある。具体的に再開だけではなく再開後もどうやって安定的にスポーツ運営ができるか。長期の視点で準備をしていかなければいけないという想いを新たにしています」と述べた。
専門家チームの賀来満夫氏は「現実の問題としてPCR検査をどうやって対応していくか」と、Jリーグ再開に向けた課題を指摘。村井チェアマンは「国民の健康を第一に考えるのがすべてのプライオリティの第一番目。国民のコンセンサスがない中で、我々だけが体制を占有するのは考えておりません」と回答。その一方で「今日の意見交換の中で新しい知見、可能性を感じるアドバイスをいただきました」と述べた。