**北京2022冬季オリンピック**の女子アイスホッケー予選リーグ初戦で、2月3日にスウェーデンと対戦する「スマイルジャパン」ことアイスホッケー女子日本代表。
アイスホッケーの女子種目が初めて採用された1998年の長野オリンピックで、日本女子は開催国枠で出場。その後の3大会では出場権を逃すが、ソチ2014、平昌2018で再びその舞台に立つ。長野大会とソチ大会では全敗となり、勝利をつかむことができなかったが、世界ランキング9位で臨んだ平昌2018では歴史的初勝利を収め、最終的には2勝3敗(8チーム中6位)と健闘。
では、世界ランキング6位で挑む北京は……?
試合開始直前! スマイルジャパンの試合観戦をもっと楽しむための5つのポイントをまとめた。
最年少19歳から最年長39歳まで
2021年末に、北京オリンピックに挑む代表メンバーが発表された「スマイルジャパン」。選ばれた23人のうち、オリンピックデビューを飾るのは8選手で、3大会連続出場が10選手、2大会連続出場が5選手となる。
その中でも、ソチ大会から3大会連続出場のベテランで、最年長39歳となるのが**久保英恵**(はなえ/背番号21)。年末に行われた内定発表の記者会見で「サンキュー(39)北京を合言葉に今まで関わってくださった方々に『ありがとう』の意味を込めて戦ってきたい」と意気込みを語った。
フォワードの久保は、その得点力で代表を率いてきたことから、つけられた異名は「氷上のスナイパー」。同じく点取り屋の志賀紅音(あかね/フォワード、背番号16)は、「英恵さんは普段は優しい方なんですけど、氷上では目つきが変わる」と先輩の迫力について触れる。
一方、チーム最年少となるのは、背番号28のディフェンダー山下栞、19歳。オリンピック初出場となる山下は、「若さを生かしたプレーでチームの勝利に貢献できるように頑張ります」と語った。
スウェーデンでの武者修行を経た、主将・大澤ちほ
3大会連続で主将を務めるのがフォワードで背番号12の**大澤ちほ**。大学生だった2014年のソチオリンピックから日本を率いる大澤は、「自信を持って準備をしてきた4年間なので、積み重ねてきたことをしっかり出し切れる場にしたい」と力を込める。
平昌以降、大澤はアイスホッケー大国スウェーデンにわたって3シーズンを過ごし、新しい環境で技を磨いてきた。北京では「多くの皆様に勇気やパワーを与えられるような結果、そして4年前よりも強くなったスマイルジャパンを見せたい」と、過去最高のパフォーマンスができるよう女子チームを引っ張る。
世界選手権では、過去最高の6位
女子のアイスホッケーがオリンピック種目として実施されるようになってから今回で7大会目となるが、過去6回大会の優勝はカナダが4回、米国が2回で、女子チームを圧倒する存在として君臨する。2021年の世界選手権の決勝でもこの2チームが接戦を繰り広げた。
そんな中、2021年の世界選手権ではスマイルジャパンも大健闘! 日本チームは5位決定戦でROCに敗北を喫したものの、過去最高の6位。大会中には7戦中4勝をあげた。
目標は「予選リーグ突破」
平昌オリンピックでは「得点力」の足りなさを突きつけられ、この4年間で「得点力を上げること」を中心に取り組んできたと語るのは、飯塚祐司監督。女子チームの目標として、「予選リーグ」突破を掲げる。
北京オリンピックでの女子アイスホッケーは、全10チームが各5チームの2グループに分かれ、予選リーグを競う。世界ランキングのトップ5チームがグループA、グループBには、世界ランキング6位のスマイルジャパンと開催国の中華人民共和国が入り、残りの3枠は、昨年11月に行われたプレ・オリンピック・トーナメントを経て、チェコ、デンマーク、スウェーデンに決まった。
グループAは全チームが決勝トーナメントとなる準々決勝に進むが、グループBは上位3チームのみが準々決勝に進む。飯塚監督は、予選リーグ突破後を見据え、「決勝トーナメントで優位になるよう、(予選リーグ)1位通過を狙う」と語る。
3大会連続で初戦はスウェーデン、3度目の正直は?
2月3日にスマイルジャパンは初戦を迎えるが、その相手はスウェーデン。実はソチ2014と平昌2018の初戦でも同チームと対戦し、ソチ2014では0-1、平昌2018では1-2で惜敗。しかし、平昌大会の5〜8位決定予備選で再びスウェーデンと対戦。予選で負けた悔しさを胸に一丸となって挑んだ日本女子は、第3ピリオドを1-1で終えた後、延長戦の末に2−1で同チームを下し、勝利を収めた。
ちなみに、日本女子の活躍を付け加えておくと、15〜18歳が参加して行われるユースオリンピックのローザンヌ大会(2020年)では、日本代表が前大会覇者のスウェーデンを4-1で下し、アジア勢として初優勝を飾った。北京大会代表にユースメダリストは選出されていないが、日本女子アイスホッケーの未来につながる金メダルだったといえるだろう。
平昌2018から4年を経た今、日本の世界ランクは現在6位。対するスウェーデンは同9位。初戦で白星を飾り、いい流れを作りたい。
女子予選リーグ(1次リーグ)グループB: スマイルジャパンの日程
- 2月3日(木)日本時間 17:40-19:55 スウェーデンvs日本
- 2月5日(土)日本時間 17:40-19:55 日本vsデンマーク
- 2月6日(日)日本時間 17:40-19:55 中国vs日本
- 2月8日(火)日本時間 17:40-19:55 日本vsチェコ
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