決戦の時が刻一刻と近づいている。
気温34度に達する暑さとなった6月19日、ハンガリー・ブダペスト。オリンピック予選シリーズ第2戦ブダペスト大会のスケートボード男子ストリートの選手たちは練習日2日目を迎え、翌20日に始まる予選に向けて調整を行った。
パリ2024オリンピック男子ストリートでは、各国最大3人が出場枠を獲得(※)できるが、トップスケーターがひしめく日本では、ランキング上位に6人が位置しており、代表争いをめぐって熾烈な戦いが繰り広げられている。しかも、東京2020オリンピック金メダリストの堀米雄斗が日本勢5番手(世界ランキング11位)、世界王者の白井空良(そら/同6位)が3番手で、有力選手を抑えて14歳の小野寺吟雲(ぎんう)が世界ランキング1位に立つという展開となっている。このほか、根附海龍(ねつけ・かいり/同5位)が日本勢2番手、佐々木音憧(とあ/同7位)が4番手、青木勇貴斗(ゆきと/同15位)が6番手に立つ。
この中で、誰がオリンピック出場枠を掴むのかに注目が集まる。
※オリンピック各国代表の編成に関しては国内オリンピック委員会(NOC)が責任を持っており、パリ2024への選手の参加は、選手が属するNOCがパリ2024代表選手団を選出することにより確定する。各競技の出場資格に関する公式資料はこちら。
堀米雄斗「最後まで全力で滑りたいです」
ストリート種目では、45秒間でパーク内を自由に滑走する「ラン」と、シングルトリックを披露する「ベストトリック」の2つで大会が構成される。立っているだけでさえ体力を消耗させるような暑さの中、選手たちは2日間の練習を有意義に使い、45秒のランを組み立て、パーク内に設けられた各セクションでのトリックの練習に励んだ。
5月に行われた第1戦・上海大会で予選敗退となり、苦境に立たされている堀米は、2日目の練習をを終え、「ラインが出来上がってきた。明日から予選なので頑張りたいです」と穏やかな表情でコメント。
「最初はもう(オリンピックに)行けないかなと思ったんですけど、まだチャンスがあったので、悔いを残さずに最後まで全力で滑りたいです」と続けた。
白井空良「ここですべてが決まる」
一方、世界ランキング1位で上海大会に挑み、大会では決勝進出を逃してランキング6位(日本勢3番手)に後退した白井は、「自分の計画的には上海で勝って(オリンピック出場の安全圏に入って)、新しい技を磨いてオリンピックに臨めればいいかなと思ってたんですけど、そういう状況でもなくなってしまった」とし、「今できるものをもっと磨いて、ブダペストに来たという感じです」と続けた。
2022年夏にローマで始まったスケートボード・ストリートのオリンピック予選は、泣いても笑ってもこれが最後の勝負となる。白井は、「自分たちは2年、3年間ぐらいオリンピックに向けてずっとやってきました。(それが)終わるんだっていう寂しい気持ち(がある)。良い意味でも悪い意味でもここですべてが終わると思うので、悔いのないように自分の滑りをできたらいいなと思っています」と意気込みを語った。
スケートボード、オリンピック予選シリーズ第2戦ブダペスト日程
以下、現地時間と括弧内が日本時間(日本は7時間進んでいる)。日程は変更になる場合もある。
6月20日(木)
- 11:40(18:40)スケートボード女子パーク予選
- 16:35(23:35)スケートボード男子ストリート予選
6月21日(金)
- 11:40(18:40)スケートボード男子パーク予選
- 16:35(23:35)スケートボード女子ストリート予選
6月22日(土)
- 9:30(16:30)スケートボード女子パーク準決勝
- 11:15(18:15)スケートボード男子ストリート準決勝
- 15:30(22:30)スケートボード男子パーク準決勝
- 17:05(24:05)スケートボード女子ストリート準決勝
6月23日(日)
- 10:30(17:30)スケートボード女子パーク決勝
- 12:00(19:00)スケートボード男子ストリート決勝
- 15:00(22:00)スケートボード男子パーク決勝
- 17:00(24:00)スケートボード女子ストリート決勝
スケートボード、オリンピック予選シリーズ第2戦ブダペストのライブ配信情報
6月20日〜23日の4日間で予定されているオリンピック予選シリーズ第2戦ブダペスト大会の模様は、Olympics.comおよび公式アプリでライブ配信予定。