1月19日に開幕した第4回冬季ユースオリンピック江原2024。競技6日目1月25日に行われたフリースタイルスキー男子スロープスタイル決勝で、ニコルズ皇吏(オーリー/16歳)が銀メダルに輝いた。これで今大会での日本代表選手のメダル獲得は6個目。銀メダルの獲得は初めてとなった。
1月25日は、午前中にフリースタイルスキー男子スロープスタイルの予選が行われた。日本代表のニコルズ皇吏は、2本のランで「狙っていた技」が決まらず苦戦し、決勝進出は決めたものの9位に終わっていた。決勝に進出した10人のうち6人が80点台に乗せる中、ニコルズの得点は73.50だった。
午後からは決勝が行われ、3本のランで競い合われた。ニコルズは、1本目のランで71.0得点を挙げ4位につけたが、ラン2本目では得点を上げられなかった。しかし、3本目で85.75得点を挙げて一気に2位に浮上。ニコルズより予選上位の選手が得点を更新できない中、最後のひとりを残した時点で表彰台を確定させた。
決勝最後のランを滑ったのはカナダのチャーリー・ビーティ。予選では92.25の高得点を記録し1位通過していた。しかも、ビーティは2023年の世界ジュニア選手権の覇者であり、この種目で最も注目を集めた選手のひとり。ところが、ラン1本目、2本目ともに最下位に低迷。ラン3本目でもミスがあり得点を上げることができず10位に終わった。ここで、最終的にニコルズは2位を守り抜き、今大会日本勢初となる銀メダルを決めた。
昨年3月に行われた全日本スキー選手権フリースタイル・ビッグエア(ニセコ)でユース世代ながら準優勝を果たしているニコルズ。今大会でも獲得した銀メダルを首にかけた後、「他の大会は毎年ありますが、ユースは4年に1回しかないのでまったく違いました。今後はワールドカップやオリンピックに出られるように、いつもより努力してがんばりたいと思います」と話した。
優勝は、90.25得点を挙げたヘンリー・タウンゼンド(アメリカ合衆国)。3位はヤーコ・コスキネン(フィンランド)だった。タウンゼンドは競技後、「フリースタイルスキーを6歳か7歳ぐらいから始めた。人生そのもの、僕のすべてです。(この金メダルは)人生最大の成果です」と話した。
ニコルズ皇吏「すごいプレッシャーでした」
ニコルズは競技後、Olympics.comのインタビューに応じ喜びを語った。
OC:メダルを獲得した今の気持ちは?
ニコルズ:まさか取れるとは思っていなかったので、すごく嬉しいです。
OC:ラン3本目にベストスコアが出たが、どんなトリックを行った?
ニコルズ:ずっと2本目でやりたい技を狙っていた。予選から決勝2本目までできなかったですが、3本目で成功して点数が出ました。
OC:メダルのかかる3本目にはどんな気持ちで臨んだ?
ニコルズ:とても緊張していて技(を出すの)も怖かったのですごいプレッシャーでした。
OC:フリースタイルスキーはクリエイティブは競技だが、どこからインスピレーションが湧いてくる?
ニコルズ:好きなスキーヤーのユーチューブやインスタを見て、動きを真似したりしています。
OC:日本はこれまでスノーボードでも活躍しているが、フリースタイルスキーの魅力は何?
ニコルズ:(スノーボードと違った魅力は)もっと動きの幅が広かったりして、スキーもかっこいいと思います。
ニコルズの次戦は27日10:15〜のフリースタイルスキー・ビッグエア。Olympics.comでライブ配信予定。
冬季ユースオリンピック、江原2024のライブ配信情報
大会の模様は、Olympics.comや公式オリンピック・アプリでライブ配信が予定されている。またリプレイやハイライトなどでも試合を見ることができる。ライブ配信の詳しいスケジュールはこちら。