オリンピックデー2023を祝おう! 世界各地の人々が参加して祝祭開催へ
初開催からちょうど75年にあたる今年、6月23日のオリンピックデー2023には5大陸にわたる130の国・地域のオリンピック委員会から500万人が参加し、過去最大規模になることが予想される。
オリンピックデーの規模は、年々大きくなっている。
1894年に国際オリンピック委員会(IOC)が設立されたのを記念して、1948年6月23日に国内オリンピック委員会(NOC)9団体がイベントを開催したのがオリンピックデーの始まり。
それからちょうど75年後の今年、5大陸で130の国内オリンピック委員会がこの日を祝い、約500万人が参加する大規模なものとなることが予想されている。
世界的なオリンピック精神の祭典では、オリンピックデーのテーマである「#LetsMove」を通じて、何百万人もの人々が卓越性、友愛、尊重というオリンピックの価値観を祝う。
オリンピックデーの詳細と参加方法を紹介しよう。
世界各地の人々が参加:大陸をまたぐオリンピックデー2023
アジアからアメリカまで、130の国内オリンピック委員会がそれぞれの地域でオリンピックデーを祝う。
パナマ、ルーマニア、タジキスタンなどではすでに始まっており、5月からオリンピックデー当日まで多くのイベントを予定している。
70以上の国内オリンピック委員会は、パリ2024をはじめ今後のオリンピックの紹介を地域の祭典に組み込んでいる。
セネガルでは、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により開催が2022年から延期されたダカール2026ユースオリンピックを紹介し、オーストラリアはすでにブリスベン2032夏季オリンピックを見据えている。
今年のオリンピックデーのテーマは「Let's Move(レッツ・ムーブ)」。世界中の人々が日常的に体を動かす時間を作るよう促すことを目的としている。
世界はかつてないほど速く活動しているが、80%以上の若者が、心と体の健康のために推奨される毎日の活動レベルに達していないという調査結果も出ている。
今年の6月23日は、体を動かす時間を作るという新たな世界的な運動の始まりになる。
オリンピックデー:少しずつ、お互いに刺激し合って、動こう。
トーマス・バッハIOC会長は、「オリンピックデーでは、スポーツを通じて世界をより良い場所にするというオリンピック・ムーブメントの使命を祝います。スポーツをすることで、私たちは心と体を強く健康に保つことができます。スポーツをすることで、私たちは常にベストを尽くそうという気持ちが湧き、その活動が夢を与え、喜びを広げ、私たちを結びつけてくれます。今年、私たちは世界保健機関(WHO)とともに、スポーツが体と心の健康に与えるポジティブな影響に焦点を当てます。私たちは、世界中の人々が毎日もっと体を動かすようになることを望んでいます。スポーツと身体活動は、健康な体と心、そして健全なコミュニティのために、低コストで高い効果を発揮するツールなのです」と語った。
記録的な参加者数:オリンピックデー2023
今年のオリンピックデーには、全世界の約500万人が参加すると予想されている。イベントや環境は様々だが、スポーツ施設や学校、街頭で行われることが多いだろう。
これらの活動の主なテーマは、「連帯」「包摂・一体性(インクルージョン)」「持続可能性」。
また、6月24日には、タイとラオスの両国がタイラオス友好橋(ムクダハン-サバナケット)で共に祝祭をあげるなど、国家間の良好な関係性も見られる。
また、ハンガリー、モンゴル、セネガルでは、パリ2024で初めてオリンピック競技として実施されるブレイキンのワークショップを開催し、新しいスポーツに挑戦する機会を提供する。
オリンピックデー・ラン: 世界の伝統
1987年に始まったオリンピックデー・ランには、45の国内オリンピック委員会が参加し、距離は10kmに設定されていた。
2023年には81の委員会が各々のオリンピックデー・ランを主催し、そのほとんどが当初の形式から多少変化されている。
モンゴルの首都ウランバートルの国立公園では、年齢に応じて3kmから5kmのランが行われる。バルバドスの首都ブリッジタウンでのイベントの距離はわずか2kmだが、「GLOW 2K」と題して夜間に開催される予定で、ランナーが暗闇で光るリストバンドを身につけて行われる。キプロスでは子どもを対象としたイベントが行われ、13歳未満が1km、13歳以上が5kmを走る。
オリンピアンの参加、中核となるテーマの重視
オリンピックデーの大きな魅力のひとつは、過去と現在のオリンピックに出場したアスリートに会えること。
今年は80以上の国内オリンピック委員会がこの機会を提供する。参加者はオリンピックムーブメントの根幹をなす「連帯」「包摂・一体性(インクルージョン)」「持続可能性」の主要テーマに焦点を当てた活動を通じて、スポーツ界のヒーローと直接交流できる。
例えば、アゼルバイジャンでは、オリンピックの価値、アンチドーピング、男女平等、トレーニングなどのテーマで現役のオリンピアンとディスカッションを行う。
オーストラリアでは、オリンピアンやアスリートとの「ディスカバリーアクティビティ」が予定され、オーストラリアオリンピック委員会の気候行動計画に沿って、二酸化炭素排出量を最小限に抑えることを目指す。また、エスワティニ、ケニア、スリランカでは、活動の一環として植樹が行われる。
ドミニカ共和国では、過去の大会で使用されたピンを使って壁画が作られる。
障害を抱える人に特別な配慮がなされている国のひとつであるドイツでは、パラリンピック選手による講演や、子どもたちにパラリンピックの魅力を伝える活動が実施される。
ルワンダでは、オリンピックデーの前日と当日に、平和な世界のために力を合わせるという願いを込めて、リレー競争やオリンピックの古いスポーツである綱引きなどのミニオリンピックを計画している。
トルコでは、トルコオリンピック委員会が2月に発生した大地震の被災者をオリンピックデーの式典に招待し、被災者との連帯を示す。
オリンピックデー2023の世界的意義
オリンピックデーでは、世界中の人々が一堂に会してオリンピックの価値について考える。それは、戦争や気候変動という現実的な脅威に晒されている現在において、より重要なものとなるだろう。
また、インクルージョン(一体性・包摂)と多様性に関して、これまで以上に社会が二極化しているように見られる中、経験を共有し、共通点を見出す機会を提供する。
オリンピックデーは、特に子どもたちにとっては新しい趣味や娯楽に触れる、あるいはスポーツを本格的にスタートさせるきっかけとなるだろう。また、生涯の友人を作るチャンスになるかもしれない。
もし直接イベントに参加できなくても、Olympics.comで一緒にオリンピックデーを祝うことができる。