【スピードスケート】北京2022女子:髙木美帆が金1・銀3、合計4つのメダルを獲得

文: マンティー・チダ
写真: Getty Images

平昌2018でメダルラッシュを見せたスピードスケート日本女子。北京2022でも金メダル1個、銀メダル3個を獲得。選手団の主将を務めた髙木美帆は、そのメダル全てに絡む圧巻の活躍だった。

髙木美帆、1000mはオリンピック新記録で個人種目初の金メダル

髙木美帆の北京2022は3000mから始まった。選考会では4分を切るタイムを計測。4分を切ればメダルも考えられたが、200mから600mのラップタイムが上がらず、4分1秒77の6位となった。この種目は、イレーネ・スハウテン(オランダ)が実力を示して金メダルを獲得している。

初戦で本番のリンクを知ったことにより、世界記録を持つ得意の1500mに期待が高まる。しかし最終組で待っていた髙木美帆の前に立ちはだかったのは、平昌2018金メダリストのイレーン・ビュスト(オランダ)だった。髙木美帆は今季ISU(国際スケート連盟)ワールドカップでビュストに1度も負けていなかったが、1組前のビュストは1分53秒28のオリンピック新記録を出す。髙木美帆が金メダルを獲得するためには、この記録を超えなければならない。髙木美帆は出だしからビュストを上回るラップタイムで入ったものの、ラップタイムがやや落ちたことでビュストのタイムを超えられず、悔しさが残る銀メダルとなった。

しかし、これで終わらないのが髙木美帆。団体追い抜き1回戦を経て、髙木美帆は4種目目の500mに挑んだ。ほかの種目に比べて得意ではなかったものの、4組スタートから37秒12の自己ベストで暫定首位。このタイムが、あとからリンクで滑る選手に大きなプレッシャーとなった。最終組のアンジェリカ・ボイチク(ポーランド)やオリガ・ファトクリナ(ROC)、平昌2018金メダルの小平奈緒といった今季W杯優勝者がリンクにフィットできない中、髙木美帆はエリン・ジャクソン(アメリカ合衆国)に1位を譲ったものの、銀メダルを獲得している。

団体追い抜き決勝でカナダに敗れて銀メダルになったものの、髙木美帆は最後の出場種目となった1000mで13組に登場。1分13秒19のオリンピック新記録で個人種目初の金メダルに輝いた。髙木美帆は5種目の出場で金メダル1個、銀メダル3個。1大会4個のメダルは冬季オリンピック日本勢最多で、通算7個は夏季も含めて日本女子最多を更新した。

髙木菜那、佐藤綾乃は団体追い抜きで銀、小平奈緒はケガに苦しむ

髙木美帆のオールラウンダーぶりが目立った一方、W杯とは異なり、4年に1度の重みからか、本番のリンクに合わせる難しさをあらためて知る大会でもあった。

その厳しさを味わったのは小平奈緒だろう。平昌2018の翌シーズンから股関節の違和感に苦しんでいたものの、オリンピックシーズンのW杯には間に合わせていた。500m、1000mではそれぞれ1勝ずつを挙げ、2021年12月の選考会では1000mを1分14秒台のタイムで優勝するなど復調。髙木美帆とのダブルエースで北京2022でも躍動する姿が見られるものと思われていた。だが、オリンピック初戦となった500m。13組で登場した小平はスタートでつまずくと、動きそのものも硬く17位に終わり、巻き返しを狙った1000mでも10位。レース後、1月に右足首の捻挫をしていたことを明かす。右足の状態は万全でなく、500mではスタート直後に足を取られ、1000mでは右足で踏ん張れなくなり、スピードを出せなかった。

髙木美帆の姉・菜那は、団体追い抜きの決勝では最終コーナーで転倒したものの、銀メダルを獲得。連覇を狙ったマススタートの準決勝では、最後のコーナーを先頭で入ったものの、ここでも転倒。最終コーナーに泣かされた北京2022となった。

佐藤綾乃は髙木姉妹とともに出場した団体追い抜きで銀メダル、1500mではメダルまで0.1秒差の4位入賞と健闘。マススタートでは決勝に進出し、8位入賞を果たしている。

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