奈良岡功大は雪辱、大堀彩は有終の美…それぞれの思い胸に年間王者目指す|バドミントンBWFワールドツアーファイナルズ2024プレビュー

12月11日に中華人民共和国で開幕するバドミントンの年間王者決定戦・BWFワールドツアーファイナルズ。出場する日本人選手を中心に、大会を展望する。

1 執筆者 WATANABE Fumishige/渡辺 文重
NARAOKA Kodai
(Getty Images)

世界バドミントン連盟(BWF)による国際大会シリーズ・BWFワールドツアー2024。その全31大会のポイント上位8選手(組)のみが出場できる年間王者決定戦、BWFワールドツアー・ファイナルズ2024が12月11日から15日にかけ、中華人民共和国浙江省杭州市で開催される。今回はパリ2024バドミントン各種目の金メダリストも出場。2024年の年間王者を決めるにふさわしい顔ぶれとなっている。

奈良岡功大、雪辱なるか

パリ2024男子シングルス金メダリストのビクター・アクセルセン(デンマーク)が、負傷のため出場を辞退。日本からはポイントランキング4位の奈良岡功大が出場する。同9位・渡邉航貴の出場はならなかった。

奈良岡はラウンドロビンで同2位のシー・ユーチー(中国)、同5位のクンラビット・ビティサラン(タイ)、同7位のジョナタン・クリスティ(インドネシア)と対戦。総当たり1回戦を行い、2位以上での決勝ラウンド進出を目指す。

昨季は同1位で出場を果たすも、ラウンドロビンでは全敗。その雪辱なるか。

大堀彩と山口茜が出場

女子シングルスは、ポイントランキングでは4位ながらBWFワールドランキング1位、パリ2024金メダリストのアン・セヨン(大韓民国)が優勝候補。日本からは大堀彩と山口茜が出場する。

山口は2022年に優勝を果たすも、昨季は負傷により欠場。その山口はラウンドロビンでアン・セヨンと対決する。今回が初出場の大堀は、年内での現役引退を発表。これが現役最後の大会となる。

山口と大堀は11月の熊本マスターズ2024で対戦。同大会優勝の山口が、大堀にとって国内最後の対戦相手となった。両者の対決を再び見られるか。

パリ金・銀の中国ペア戦が山場

日本からの男子ダブルス出場はなし。一方、女子ダブルスには中西貴映/岩永鈴、志田千陽/松山奈未の2組が出場する。なおポイントラインキングでは下位のパリ2024女子ダブルス金メダルペア、チェン・チンチェン/ジャ・イーファン(中国)も参加。同一の国・地域から出場できる上限が2組のため、中国ペア1組が涙を飲むこととなった。

その金メダルペアとは、ポイントラインキング2位の中西/岩永がラウンドロビンで対戦する。もう1つの中国ペア、パリ2024銀メダルでワールドランキング、ポイントラインキングともに1位のリュウ・シャンシュ/タン・ニンは、志田/松山と同組。中西/岩永、志田/松山とも、中国ペアとの対戦が山場となる。

緑川大輝/齋藤夏、下克上なるか

混合ダブルスはポイントランキング上位を中国、マレーシアが独占。そうした中、ランキング下位のパリ2024金メダルのツェン・シーウェイ/ファン・ヤーチョン(中国)が出場。結果、ポイント下位のペアにもチャンスが回ってくることになった。さらにポイントランキング10位で、パリ2024銀メダルのキム・ワンホ/チョン・ナウンも出場を辞退。同13位・緑川大輝/齋藤夏まで出場権が回ってきた。

緑川/齋藤はワールドランキングでも21位と、格下なのは明らか。しかし勝負は時の運。この好機を活かし、下克上を果たしたい。

大会概要

  • 大会名:BWFワールドツアーファイナルズ2024(HSBC BWF World Tour Finals 2024)
  • 会場:Hangzhou Olympic Sports Center(中華人民共和国浙江省杭州市)
  • 日程:12月11日〜15日

放送予定

もっと見る