写真: 2021 Getty Images
7月26日にパリのセーヌ川で開会式が予定されているパリ2024オリンピックへの出場を目指し、2023年5月から続いてきたバドミントン選手たちの戦いがまもなく一区切りを迎える。日本代表選手たちにとっては4月9日〜14日の日程で中華人民共和国のニンポー(寧波)で行われるアジア選手権がランキンポイントを獲得するための最後の大会となる。
パリ2024オリンピックのバドミントン・シングルスの出場枠は、各国男女それぞれ最大2枠、ダブルスでも最大2枠を獲得する(※)ことができる。だがその最大枠を獲得するためには、シングルスでは、2023年5月1日〜2024年4月28日の「Road to Paris」ランキング16位以内に2人、ダブルスでは同ランキング上位8位以内に2組が入っていなければならない(それ以外は最大1枠となる)。
日本勢は各種目で好位置につけており、女子シングルスの山口茜や男子シングルスの奈良岡功大、混合ダブルスの渡辺勇大(ゆうた)&東野有紗が安全圏に入っている。その一方で、2枠目を巡る熾烈な戦いが繰り広げられている。
4月9日に幕をあけるバドミントンアジア選手権を前に、パリ2024日本代表の座をかけて熾烈な戦いが繰り広げられている女子シングルス、女子ダブルスの注目ポイントを探った。
※オリンピック各国代表の編成に関しては国内オリンピック委員会(NOC)が責任を持っており、パリ2024への選手の参加は、選手が属するNOCがパリ2024代表選手団を選出することにより確定する。
「Road to Paris」ランキング女子シングルスの上位には日本女子3人が名を連ねている。3位で山口茜を筆頭に、12位の大堀彩、17位の奥原希望(のぞみ)が続く。
4月1日付のランキングポイントを見ると大堀(62137)と、リオ2016オリンピック銅メダリストの奥原(57027)の差は5110。今回大会は高ポイントが得られる大会に位置づけられ、ふたりの立ち位置がひっくり返る可能性もある。
しかし、東京オリンピック以降、怪我に悩まされてきた奥原にとっては厳しい戦いとなるかもしれない。怪我の影響でパリ2024代表レースで遅れをとっていた奥原は、2023年秋のインドインターナショナルで優勝するなどランキングをあげてきた。そんな奥原が今大会の初戦であたるのが、現在世界ランキング1位のアン・セヨン(大韓民国)だ。ポイントを考慮すると少なくとも準決勝に進まなければならない奥原にとって、重要な一戦となることは必至だ。奥原は自身のソーシャルメディアで「最低でもベスト4。その壁は全く簡単ではない挑戦ですがベストを尽くします!!」とつづり、すべてを大会にぶつける。
とはいえ大堀も油断はできない。初戦を勝ち上がれば2回戦でランキング4位、東京2020銀メダリストのタイ・ツーイン(戴資穎/Chinese Taipei)と対戦する。大堀は2023年秋のアジア競技大会でタイを破ったものの、それ以外の10度の対戦ではタイに軍配が上がっている。
このほか女子ダブルスには日本から山口茜、仁平菜月が出場する。
パリ2024オリンピックのテスト大会かねて行われたフランスオープンでは、大堀(写真)と奥原が1回戦で激突し、大堀が逆転勝ちをおさめた=2024年3月5日、フランス・パリ
今回のアジアバドミントン選手権は、女子シングルスと同様に女子ダブルスも見逃せない戦いとなる。
前述の通り、ダブルスでは「Road to Paris」ランキングの上位8組に入ることで各国最大2枠を獲得できるが、日本勢は8位までに3組がランクインしている。
日本勢1番手の志田千陽&松山奈未の「シダマツ」組は、ランキングポイント89195(3位)でパリ2024出場に向けて安全圏内に入り、永原和可那&松本麻佑の「ナガマツ」組が2番手(7位)、福島由紀&廣田彩花の「フクヒロ」組が3番手(8位)と続く。
ナガマツは世界ランキング2位で向かった東京2020で準々決勝敗退。一方、同1位だったフクヒロも同じく準々決勝で姿を消した。どちらがそのリベンジの舞台に立つことになるのか。
ナガマツ(79183)、フクヒロ(76325)のポイント差は2858で、それぞれのポイントを考慮するとフクヒロは最低でも決勝に進まなければならない。だが、両者は共にトーナメントの下半分に入っており、もし2組とも勝ち上がれば準決勝で直接対決が実現する。そうなれば注目の一戦となることは間違いない。
廣田は2023年12月に左膝前十字靭帯を断裂し、手術をせずにパリを目指すことを選択。「オリンピックレースはあと1大会。最後までやりきる。できることをやるのみ」と自身のソーシャルメディアにつづっており、まもなくその戦いを迎える。
女子ダブルスには日本からシダマツペア、宮浦玲奈&櫻本絢子の「サクミヤ」ペアも出場する。
この他、男子シングルスには第4シードの奈良岡功大のほか、現在「Road to Paris」ランキングで11位に立つ西本拳太らが出場。男子ダブルスには、第5シードの保木卓朗&小林優吾など、混合ダブルスには東京2020銅メダリストの「ワタガシ」ペアこと渡辺&東野などが出場を予定している。
以下、すべて現地時間(日本は+1時間)。競技日程は変更になる場合もある。
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