パリ2024オリンピックの開催年となるオリンピックイヤーが幕を開けた。アスリートたちがOlympics.comに語った2024年の新年の抱負や願いを紹介しよう。
(Gabi Juan)
いよいよ始まった2024年。新年を迎えた今、新たな抱負を立てて新たなスタートを切るには絶好の機会だ。
オリンピックイヤーとなる今年、多くのアスリートたちはオリンピック出場や、オリンピックでのメダル獲得を最大の目標に新年を迎えたことだろう。
4年に1度のこの大会が彼らの最大の関心事であることは間違いないが、世界トップレベルのアスリートたちが2024年に達成しようと決意した目標は、スポーツの追求だけではない。
Olympics.comではアスリートたちの新年の抱負や、過去に立てた新年の抱負にまつわるエピソードを探った。
オリンピックを目指す選手の多くが、パリオリンピックに関連した抱負を持つのは当然のことだろう。
東京2020オリンピックの柔道競技で兄妹同日金メダルを獲得した男子66kg級の阿部一二三と、女子52kg級の阿部詩は共にオリンピック2連覇を新年の目標に掲げる。
兄・一二三は、新年の抱負として「いつも思うのは、1年負けなし」。難しいことだと理解した上で「それができればパリのオリンピックでの優勝も実現できる」と話し、パリ2024に向けて「2連覇を目指して、自分の柔道人生をかけて頑張りたいなと思います」と力を込めた。
妹・詩は、これまで立てた新年の抱負の中で、「高校生のときのグランドスラム優勝という目標」が難しかったと振り返る。「そこで勝たないと東京オリンピックへの道がなかったので、覚悟を決めて挑みました」。努力を続けた詩は見事その目標を達成し、東京2020では金メダルに輝いた。詩は、「2024年の目標はパリオリンピック優勝です」と迷いのない言葉でシンプルに力強く宣言した。
カーボベルデのボクサー、ナンシー・モレイラは、2024年の最大の目標としてパリ2024出場を掲げる。「(新年の抱負は)間違いなく、オリンピックの出場枠を得るために懸命に戦うことです。そのために可能な限りのことをするつもりです」と語る。
ブラジルのスケートボーダー、ガブリエラ・マゼットにとって、その抱負はすべてのアスリートが共感できる願いだ。「怪我をせず、良い1年にしたい」と彼女はシンプルに言葉にした。同じくブラジルのスケーター、パメラ・ローザは忙しかった2023年を振り返り、「すこし休むこと!」と語った。
ルイザ・カンポス
過去に立てた新年の抱負を見事に成し遂げ、生活を大きく変化させたアスリートもいる。7人制ラグビーのブラジルのスター選手、ルイザ・カンポスである。彼女はある年、故郷を離れ、ブラジルで最も人口の多い都市サンパウロで暮らすことを決断した。
新たな環境に慣れるまでには大変なこともあったに違いないが、彼女の努力は大きな結果をもたらした。リオ2016と東京2020のオリンピック2大会に出場したのである。
「これまでで最も難しかった新年の抱負は、サンパウロに引っ越してアスリートとしての生活を送るか、ポルトアレグレ(ブラジル南部の故郷)に残って普通の生活を送るかを決断することでした」
「サンパウロに来ることを選んでよかった」と彼女は続けた。
同じくブラジルのマーカス・ダルメイダにとって、新しい年の抱負は、厳しい目標を立てることよりも、今あるものに感謝することだという。
2021年世界アーチェリー選手権の男子リカーブ個人で銀メダルを手にしたダルメイダは、「私は母から、大晦日にはありがとうと言うように育てられました」と話す。
「何かを求めるのは難しいものです。何をお願いしたかは覚えていないけど、感謝したことは全部覚えている」
「今年は感謝することがたくさんあります」
年末年始の束の間の休暇を家族や友人たちと過ごした後、人々が決意する最も一般的なことのひとつは、食事に関連することだ。
オリンピックを目指す選手にとって、食生活はパフォーマンスに大きな影響を与える可能性がある。しかし、世界トップレベルで活躍するアスリートにも弱点はある。
英国のマラソン選手、クリス・トンプソンにとって、彼が止められないおやつは、英国人にこよなく愛されるポテトチップスだ。
彼はOlympics.comの質問に応え、「物心ついたときから、(ポテトチップスは)僕の後ろめたい好物なんだ」と話す。「新年の抱負として、何度か控えようとしたことがあるけど、短期間で終わったよ。また食べたくなるんだ」と、これまでの「失敗」を告白した。
一方、水泳選手のカーソン・フォスター(アメリカ合衆国)も同様に、食生活に関する新年の抱負に苦戦した経験を持つ。しかし、毎日大量のエネルギーを消費するスポーツ選手にとって、それは必ずしも悪いことではない。
「砂糖を摂らないことに何度か挑戦したけれど、とても難しい。特にアスリートはカロリーをたくさん消費しているから、食べられるものは何でも食べてしまう」
そう話すフォスターだが、これだけは止められないという甘い物がある。
「僕と僕の婚約者はアイスクリームが大好きなんだ。トレーニング中だし良いコンディションを保ちたいからあまり頻繁には食べられないけど、2週間に1回くらいは食べるかな。僕たちは一緒に出かけて、アイスクリームを食べる。お気に入りのスイーツだよ」
オリンピックイヤーには多くのアスリートが高い目標を掲げるがゆえに、時に自分の道を見失ってしまうこともある。
テコンドーのスター選手であるイタリアのシモーネ・アレッシオは、物事が常に思い通りに進むとは限らないことを受け入れ、より広い視点で捉えることが重要であることを意識したいと話す。
「僕の抱負は、すぐにイライラせず、一面ではなく全体像を見ることです」
「2023年の始まりは良かったのですが、終盤の3大会でメダルを逃し、終わりは最悪でした。この期間は、『すべてパリでうまくいくため』のものだと思うようにしています。自分に対して『負けた。情けない。もっとやらなければ』と言うこともできますが、実際、チームのみんなは『でも、君はよくやっている。心配することはない。プロセスを信じろ』と言ってくれます」
「だから新年の抱負は、個々の間違いに目を向けるのではなく、プロセス全体に目を向けることかな」。