中華人民共和国のシエ・ジェンイエが男子100mで金メダル、佐藤拳太郎は男子400mで銀/アジア競技大会2022杭州・陸上競技2日目

アジア競技大会陸上競技の2日目。男子100mで中華人民共和国のシエ・ジェンイエが金メダル。男子400mでは佐藤拳太郎が銀メダルを獲得した。桐生祥秀、小池祐貴は決勝進出ならなかった。

1 執筆者 Hirotaka Hikoi
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第19回アジア競技大会(中華人民共和国・杭州)では、9月29日(金)から陸上競技が始まっている。30日(土)の2日目は男子100m準決勝と決勝が行われ、日本の小池祐貴桐生祥秀(よしひで)が出場したが、準決勝でそれぞれ全体の10位、11位となり決勝に進出することはできなかった。決勝では、中華人民共和国のシエ・ジェンイエが9秒97(追い風参考記録)をマークして優勝し金メダルを獲得した。男子400m決勝では佐藤拳太郎が銀メダルを獲得した。

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桐生、小池、男子100mで決勝進出ならず

陸上競技2日目は、午後7時30分(現地時間)から男子100m準決勝が行われた。前日の予選では桐生(自己ベスト9秒98)が10秒27.267、小池(自己ベスト9秒98)が10秒27.269を記録し、それぞれ全体の7位と8位で準決勝に進んだ。

準決勝では、桐生は1組5レーンからスタート。よいスタートを切ったが後半伸びず、10秒23でこの組の4位に終わった。10秒03の自己ベストを持つラル・ムハンマド・ゾーリ(インドネシア)がシーズンベストの10秒12を出し1着。

3組6レーンからスタートした小池は、スタートで出遅れた。結果、10秒22でこの組の5位に終わった。10秒03の自己ベストを持つハサン・タフティアン(イラン・イスラム共和国)が同じくシーズンベストの10秒13を出しこの組で1着。準決勝全3組が終わった時点で、着順での決勝進出ならなかった桐生と小池だったが、タイム順でも及ばず決勝進出を逃した。

準決勝1位は地元の大きな声援を浴びるシエ・ジェンイエ(中華人民共和国)。自己ベスト9秒97、200mではアジア記録(19秒88)を持つシェは、予選タイム10秒07から上げて10秒03のシーズンベストを記録。同2位は、10秒06の自己ベストをマークしたタイの17歳、リポル・ブーンソン、同3位はインドネシアのゾーリがシーズンベストの10秒12だった。決勝進出ラインは10秒19だった。

準決勝後、小池はテレビのインタビューに応じ、「がっつりスタートでころんでしまい、しっかりアップができていたが、やってしまったという感じだった。(次のレースに向けて)リレーはリレーでしっかり切りかえて走れると思うので大丈夫です」と話した。桐生もこの後のレースに向けて「今回しっかり集中できているのでやることは変わらない」と前を見据えた。

決勝は中華人民共和国のシェが唯一9秒台をマークし優勝。2位にタイの新生、ブーンソンが追い風参考記録ながら自己ベストを上回るタイムで2位に入った。

  • 🥇 シエ・ジェンイエ(中華人民共和国)9秒97
  • 🥈 リポル・ブーンソン(タイ)10秒02
  • 🥉 ムハンマド・アジーム・ビン・モハメド・ファミ(マレーシア)10秒11
  • 準決勝10位 小池祐貴(日本)10秒22
  • 準決勝11位 桐生祥秀(日本)10秒23

佐藤拳太郎、男子400mで銀メダル、佐藤風雅は4位

午後8時10分(現地時間)からは、男子400m決勝に日本記録(44秒77)保持者の佐藤拳太郎と佐藤風雅(ふうが)が出場。佐藤風は45秒56で予選1位、佐藤拳は45秒57で同2位だった。

決勝では前半から佐藤風がペースを上げたが後半失速。残り100mあたりまで4位で力を温存した佐藤拳は最後の直線でラストスパート。フィニッシュ手前の混戦に勝負をかけ0秒02という僅差で優勝は逃したものの、45秒57で2位に入り銀メダルを獲得した。佐藤風は45秒70で4位だった。

  • 🥇 ユーセフ・マスラヒ(サウジアラビア)45秒55
  • 🥈  佐藤拳太郎(日本)45秒57
  • 🥉  アッバス・ユスフ・アッバス・アリ(バーレーン)45秒65
  • 4位 佐藤風雅(日本)45秒70

陸上競技2日目:男子10000m決勝など

陸上競技2日目は、午後8時20分(同)から男子10000m決勝が行われ、塩尻和也と田澤廉(れん)が出場した。8000m手前まで塩尻、田澤を含む7名の先頭集団が形成されていたが、残り3周のところで周回遅れの選手と接触した選手に巻き込まれ塩尻が転倒。残り1周で先頭集団の5名が動き出し、バーレーンのバレウが飛び出す。田澤は、バレウを追うインド選手2名に食らいつきメダル獲得を目指すが、最後は1秒45差で4位に終わった。転倒した塩尻は5位だった。

  • 🥇 ビルハヌ・イェマタウ・バレウ(バーレーン)28分13秒62
  • 🥈 クマール・カルティク(インド)28分15秒38
  • 🥉 グルヴィール・シン(インド)28分17秒21
  • 4位 田澤廉(日本)28分18秒66
  • 5位 塩尻和也(日本)28分35秒02

その他に、男子ハンマー投決勝に柏村亮太と福田翔大が出場した。柏村が70m72を投げ4位、福田は68m74で6位だった。また、女子七種競技砲丸投・200mには山﨑有紀と大玉華鈴(かりん)が出場した。

HANGZHOU, CHINA - SEPTEMBER 30: Ren Tazawa and Kazuya Shiojiri of Japan compete in the men's 10,000m final athletics event during day 7 of the of the 19th Asian Games at Hangzhou Olympic Sports Centre on September 30, 2023 in Hangzhou, China. (Photo by Lintao Zhang/Getty Images)

(2023 Getty Images)
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